アメリカのお料理番組の1つに、“リディアのイタリア”(Lidia's Italy)と言うのがあります。見るからにイタリアのおっかさん風な体格の良いシェフが、イタリアの家庭料理を、イタリアの大家族の分量で紹介する、ダイナミックな料理番組!(笑)


馬鹿力だけが自慢の私でさえ、片手で持ち上げられなスチール製のフライパンを、しかも私のフライパンの倍近くある大のに目一杯具材を載せ、片手でひょいと持ち上げ、フライパンを振って裏返しにする姿は、豪快っす!(笑)


そのおっかさんシェフが以前番組で紹介した料理を、私の早とちりが原因で、作らないをいけない羽目になってしまいました。(苦笑)


ラムロールのトマトソース煮
Ragu di Agnello



先日スーパーに行くと、ラベルに、“バタフライド・レッグ・オブ・ラム”と表示したラムのブロック肉が目に付きました。バタフライドとは観音開きしたと言う意味。レッグ・オブ・ラムだから、日本語にすると“観音開きしたラムの脚の肉”ってことになります。


そのパックを見て即思い出したのは、冒頭に登場したイタリアのおっかさんシェフ・リディアが、以前テレビで紹介していたラム肉のトマトソース煮。


大きなラムの脚の肉の塊を、リディアは観音開きして1枚のシート状にし、その上にチーズィーなフィリングを広げて、太巻きを巻くようにクルクルクルっと巻いてから、トマトソースでじっくり2時間以上かけて煮ていました。


ラムが大好きだから、旦那も私も。それを見て凄く美味しそうだと思った。作ってみたいなとも思ったけれど、ラムの脚肉には大きな骨が入っているから、豚フィレや鶏の胸肉を観音開きするみたいに簡単ではない。


それにさぁ、ラムの脚肉の塊と言うと2~3キロはあるし、シンプルにローストした肉ならリサイクルできても、トマトソースで煮てしまったら、二人家族では同じ料理を数日食べないといけない羽目になる。実に魅力的な料理だったけれど、諸事情で諦めました。


それが、既にバタフライしてくれている脚肉で、しかも、目方がせいぜい1キロほどだった。あのリディアのラムの煮込みをしよう!って決め、迷わず買ってきました。私が買ったラムはこちらです。


凄い脂の乗った皮だよね!(滝汗)脂肪も一杯。でも、それを取り除くのは全然苦にならない。だって、既にバタフライしてくれてんだもの。一番厄介な点の手間が省けるんだから。


ところが、バタフライってんだから、横2つに、肉と肉を切り離さないように、切れ目が入っていないといけない肉に、切れ目がないんです!それをするのが面倒からずっと保留にしてきたリディアのレシピ。その手間がないから買ったのに、これじゃぁ詐欺!(怒)


旦那に肉を見せ、ブーブー文句を言ったら、“この場合のバタフライの意味は、ラムの脚肉を横2つに完全に割り、骨を抜いた片身”と言う意味ではないかと解釈していました。それならそれでボーンレスのハーフレッグとかって書けよ!(怒x100)


結局、この料理の一番面倒な点、バタフライを、そのハーフサイズのラムの脚肉に自分でしないといけなくなってしまいました。


こちらが上の写真の反対側。脂が凄いです。皮もこの脂も、出来るだけ綺麗に取り除き、バタフライしましたよぉ!(苦笑)


今日のお料理は、本当はクリスマス料理として提案したい一品!私は旦那の作るミートソースが世界一旨いと思っていたけれど、それをはるかに上回る、なんとも深みのある、ほんま美味しいパスタソースでした。


でも、残念ながら日本からアクセスして下さっている読者さん達には、このお料理を試してみようと思っていただいても、恐らくラムの脚の肉の塊が、北海道にでも住んでいない限り、入手困難なのではないかと思います。


なもんで、海外在住者限定にご紹介するレシピで、非常に申し訳ないのですが、こう言う料理が雨のテレビ料理番組で紹介されているという参考として、レシピをご覧いただけたら嬉しいです。


レシピはリディアのレシピ 通りには作っていません。理由は、1つには我家にはペコリノチーズがなかったので、他のチーズで代用しないといけなかったことと、また、私はこう言う煮込みにはワインを使いたい人なので、別途加えたりしたからです。


ちなみに、ペコリノとは羊のミルクで作ったイタリアのチーズ。余談ですが、ロンドンにお住まいの方でチーズ好きの方がいらっしゃったら、セルフリッジイズのチーズ売り場に、トリュフの入ったペコリノってのがあります。試してみて下さい。かなり旨い!


<材料 3~4人分>

骨抜きラムの脚肉(片身)...800g程度(脂肪を惜しみなく取り除くと600gほどになります。)
パン粉、白パンをフープロにかけた生パン粉...3/4カップ(日本製の200mlカップ使用)
牛乳...大さじ5+α
モッツァレラ、ピザ用の削ったもの...50g
パルメザンチーズ、削りたてのもの...30g
にんにく、細かくみじん切り...2かけ
パセリのみじん切り...大さじ1
塩ブラックペッパー...適宜
オリーブオイル...適宜
たまねぎ、薄くスライス...大1個
缶入りカットトマト...1缶
水...トマト缶の空き缶に1杯
白ワイン...100ml
トマトペースト...大さじ1
ローレル...1葉(私のは小さかったので2、3葉加えています。)
タイム...1本
ローズマリー...1歩


<作り方>

1.ラム肉の皮や余分な脂肪を出来る限り取り除く。(この時、肉に穴が開いたりしても調理に問題はありません。)包丁を横に入れ、切り離さないように注意しながら2つ割りにする。

2.1の肉をラップの上に載せ、分厚い部分の肉を包丁を削り取るようにして薄い部分に補い、ほぼ長方形のシート状になるようにする。もう1枚ラップを表面に被せ、テンダライザー(肉用ハンマー)で軽く叩きながら厚みと形を整える。


3.フィリングを作る。パン粉に、まず大さじ3程度の牛乳を加えて湿らせる。チーズ2種、にんにく、パセリも加え、軽く塩、ブラックペッパーで味を調える。


4.手を使って材料を混ぜ合わせる。硬すぎるようであれば牛乳を適宜追加して、肉の上に広げ易くする。(但しマヨネーズのような柔らかさにはしませんでした。延ばすのに結構苦労する硬さです。)


5.肉の下に敷いたラップを巻きす代わりにし、フィリングを巻き包む。タコ糸をかけ、肉がバラバラになってフィリングが外に出ないようにする。(この時、フィリングの見えている部分は、周辺の肉を引っ張って被い、タコ糸で留めるようにすると良いです。)


6.蓋のあるソテーパンか深めのフライパンにオリーブオイルを熱し、ラムを載せる。蓋をして蒸し焼き状態にし、ラムの全体に焼き目をつける。(どうしても肉の隙間からチーズが漏れますが、ドンマイ!全てソースの旨味になりますです。)


7.肉の全面に焼き目がついたら、一旦皿の上に取り出す。フライパンの表面にラムの灰汁が残っていたら、ペーパーで軽くその部分のみ拭き取り、新たにオリーブオイルを少量追加して、たまねぎを炒める。


8.4~5分たまねぎを炒め、こんがり良い色がついたら、トマト缶、水、ワインを加えて煮立てる。塩、ブラックペッパーで味を軽く調え、トマトペーストを加えて溶かす。

9.8にラムを戻し、ハーブ類を投入して、火を弱めて蓋をし、2時間から2時間半じっくり煮込む。途中30分おきくらいにラムを回転させ、全体に満遍なく煮汁がしみこむようにする。


ソテーパンやフライパンが大きいと、私の写真のように煮汁に深みがないし、
1時間も煮ていると煮汁が少なくなってしまいます。
その場合は水を追加して、煮汁がなくならないようにしてくださいまし。


10.調理の最後15分程度は蓋を取り除き、火力も少し上げて、ソースにとろみをつける。塩、ブラックペッパーで味を調え、ハーブ類を取り除いて火から下す。


11.ラムをまな板の上に取り出し、タコ糸を抜いて、食べ易い大きさに切り分ける。


昨日は本当はこれに手打ちパスタを作って付け合せるつもりだったの。でも、ばってん!を2つも作ることになり、それが叶いませんでした。(苦笑)先日食べた残りのサフラン入りのパスタを茹でて、ラムの煮汁を絡ませてで食べることに...


リディアが推薦するペコリノではなく、ピザ用の袋入りの安もんのモッツァレラとパルメザンだよ。それなのにチーズのミルクがソースに溶け込み、実に旨かった!こんな美味しいパスタソースは、マジ、レストランででも、イタリアででも食べたことがない!ってくらい。ラブラブ


チーズもんの料理には、絶対に白ワインの方が合いますよね。昨日はクリスマス用に買ったワインを既に開け、この料理と一緒に飲んじゃいました。(笑)


この前作ったビーフロール も美味しかったけれど、あかんね、私はまだまだ料理の修行が足りん!イタリアのおっかさんに負けました!あっさり、降参しますですぅ。(笑)

今日は朝からミンスパイ作り!すんげぇ~数、作ったよん。叫び
それはまた明日のブログでご紹介いたします。
これから私は晩御飯の準備に入ります。
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