今日は私の備忘録なブログです。数年前から、母が元気な内に絶対に作り方を教えてもらわなくては...と思い続けていた料理の1つを、やっと教えてもらう機会を得、目分量だった分量を量りながら作って数字にし、レシピとしたものです。


私は自慢じゃないが、父方のばあちゃんから父、そして私へと受け継いだ、人並みなずれた優れたみらいの持ち主。4つ5つの頃から、甘い辛い、苦い酸っぱい、大人の食べるもの子供の食べるもの関係なく、旨いものは旨いと味わって食べる子でした。


そんな幼少の頃から“ませた舌”の持ち主だった私は、大人でもそのピリ辛が苦手で食べれない人が多いこの佃煮が大好きで、毎年母が作ってくれる度、ご飯に山盛りのっけて食べていたのです。


我が家に代々伝わる山椒の佃煮

和・美・Savvy Cooking

私、先週日曜日から日本に帰国しておりました。明日またシアトルに向けて帰ります。


今回は両親にコミットしているいつもの“デューティー帰国”ではなく、ファミリー一大イベントがあり帰国したのです。私には姪(兄の子)が二人居るんですが、その内の上の姪が今日、結婚しました!


姪はモデルまでしてたことのある子なんで、叔母の欲目なんかじゃなく、誰が見ても、美人...と溜息つくほど綺麗な子なんです。その子のウェディング姿だから、そりゃあもう、この世のものとは思えない美しさでした。


しかし、結婚式と披露宴は、私的には非常に違和感のある、終わった後すっきりと気分の晴れないものでした。


もう済んだことだから、いまさら詳細に結婚式レポをブログに書くつもりもないし、どんな式や披露宴であろうと、私の目的はあの子の晴れ姿をこの目で見ることだったわけだし。


さて、本題に戻り、ここからはお料理のお話。


帰国すると、やっぱ色々と忙しくて、毎日両親のために料理作っていても、それをブログにアップする余裕がありまへんでした。(苦笑)


それでもそんな多忙な中、たまたま行ったスーパーで山椒が目に付き、それを大量に買い込んできて、以前から教えてもらいたいと思い続けていた、父方のばあちゃんから母へ受け継がれた佃煮の作り方を伝授してもらいました。

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前に佃煮屋で山椒の佃煮を見つけ、山椒大好きな私は買って食べましたが、あまりの不味さにそれ以降は二度と買ったことがありません。味に深みもコクもなかった!


それに比べ、母が作る山椒の佃煮の味は天下一品の味!今は料理を作りたがらない母だけど、その昔は料理好きで、何を作らせても美味しかったのですが、この山椒の佃煮は、その母の美味しい料理のベスト3に間違いなく入るものでした。


私の祖母は今生きていたら110歳を越えています。兎に角食べ物にうるさい人で、そんな昔に生きた人が、マヨネーズを毎回手作りしていたというほどの凝り性で、今なら間違いなく“ド素人お料理家”として、毎日ブログ更新に血眼になっているはず!?(爆)


祖母はこの作り方を誰に教えてもらったものか分からないけど、恐らく100年以上の昔から我が家に伝わるレシピなのです。けど、祖母もそうだったし母もやっぱり目分量で作ってました。


それを今回、私は計量カップやスプーンを駆使しちゃんとしたレシピを作成し、これから先、何年経ってもこのブログを見れば、祖母や母と同じ味の佃煮が作れるようにしたのです。


<材料 450mlの瓶約3つ分>

山椒...1kg
醤油...450ml
酒...100ml
みりん...100ml
きざら...400g


<作り方>

1.山椒はざるに入れ流水でさっと汚れを洗い流してから、鍋に入れ、たっぷりの水をはって火にかける。ぐらぐら沸騰してきたら火を少し弱め25~30分茹でる。

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2.山椒をざるに空け水に浸ける。水の温度が冷たくなるまで2、3回水を取り替える。

3.水に漬けた山椒の枝を丁寧に取り除き、実だけを別に水を張ったボウルに落とす。枝は処分する。(太い枝だけを取り除けば、実に付いた小枝まで取り除く必要はありません。)

4.山椒の実の入ったボウルの水を一度捨て、再び実がしっかり浸かるだけ十分な水を注ぎいれ、一晩浸けてあく抜きをする。(山椒のハーハーするピリ辛感が好みの人は、あく抜きの時間を短くすればよいです。)

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5.鍋に醤油、酒、みりん、きざらを入れ火にかける。ゆっくりかき混ぜながら煮立て、きざらを完全に溶かす。

6.水切りした山椒の実を5に入れ煮立てる。

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7.煮立ってきたら火を弱め、あく取りシートかリードキッチンペーパーを落し蓋代わりに載せ、鍋蓋をし、1時間程度山椒の実が柔らかくなるまで煮る。

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8.鍋蓋、紙落し蓋を取り、火を中火にして煮汁を煮詰める。(但し完全に煮汁が無くなるところまで煮詰めない。目安としては、鍋の煮汁が半分程度までに減り、少し濃度が濃くなった程度で火を止め、後は蓋をし蒸らしながら煮汁を山椒に含ませます。)

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水を加えずに煮た山椒の佃煮は、上手に保存すれば1年2年と冷蔵保存できます。実家ではもう一品箸休めに何か欲しい時に、必ず食卓に登場する佃煮。熱々ご飯に食べると口の中がハーハーするので、少し冷めたご飯か冷ご飯と食べると美味しいです。


うちは旦那も、ジャパニーズペッパーコーンと呼んで、母の作る山椒の佃煮が大好き。


ちなみに母は、昔ばっちゃんから言われたこんなことも教えてくれました。


“山椒は6月の声を聞く前に炊かないとあかん!”
(ちなみに関西ではおかずを煮るとは言わず、お米と同じで炊くという表現を使うのです。)


5月の末から6月に入ってしまうと山椒の実が硬くなり、どれだけしっかり下茹でしてから煮込んでも、出来上がった佃煮の実がプチプチと固くで美味しくないと言うのが、ばっちゃんから母、母から私への教えです。


6月はもう間近。だから母は私の買った山椒を見て、固いかもよぉ...と心配していましたが、旬が終わる寸前の山椒だったのか、ばっちゃんが煮ていたもの、母が煮てくれるもの同様に、めっちゃ旨い佃煮が出来て私は大満足です。

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