日本は既に5月15日。今日はこの冬ブログにも度々登場した爺さんこと私の父の、なんと、90歳の誕生日なんです!


私は父が40歳、母が35歳の時に生まれた子。結婚、出産を20代に済ませるのが当然のことのように考えられていた当時。同級生のお父さんやお母さんと比べ、二人は1回り以上歳を取っていました。


そのことが子供時代の私の恐怖でした!


私はお友達よりもずっと先に両親とお別れすることになると思うと、眠れずに気が変になりそうな夜だって度々ありました。だから私は30を過ぎたら、子供の為に子供は絶対に作らないって、小さいころから思ってましたもん。


それが、こうしてボケもせず、アメリカまでやってくるほど元気で90歳の誕生日を迎えてくれたことに、私は神仏に心から感謝しています。小さい頃からの私の願いは、両親が長生きすること。その思いが天に通じたんです!


毎年誕生日に父の大好きな牛肉を送って上げるんですが、今年はたくさん買い置きが冷凍してあるとかで、事前に要らないと断られてしまいました。そこで、バースデーケーキと、父の生まれた大正11年5月15日の新聞コピーをプレゼントしてあげることにしました。


軽い糖尿があるくせに甘いものには目のない父。そして、この手の安もんでも興味深いものが大好きな人なので、今日は生まれた日の新聞の一面を、2回、3回と繰り返して読むこと間違いなしです。


前置き長くなりましたが、本日のお料理です。


ファトゥーシュ(中東風ピタパン入りサラダ)

和・美・Savvy Cooking

うちは暑くなると、旦那がサラダメインな晩ご飯を食べたがるので、このブログでもたくさんの種類のサラダを、何回もリピートしてご紹介しました。でも、今日ご紹介のサラダはお初!実は、我が家の食卓に登場するのも、夕べが初めだったというサラダです。


酸味の効いた中近東のサラダで、とっても美味しく、酸っぱいもの苦手な私でも気にならずパクパク食べれる大好きなサラダの1つです。ところがこのサラダには中近東ならではのスパイスを使うため、そのスパイスが手に入らず今日まで作る機会がなかったのです。


スパイスと言えば、アメリカのスーパーに売っているスパイスの種類は実に乏しいです。ごく一般的なスパイスやドライハーブのみで、特殊なものは一切売っていません。正直、紀伊国屋や伊勢丹と言った高級スーパーの方が、ずっとたくさんの種類のスパイスを売っています。


ちなみにイギリスはアメリカに比べると種類が豊富です。ヨーロッパの国々が近いのと、中国やインドとの関係も深いから、マイナーなキュイジーヌで使うスパイスでも、スーパーに普通に売られていたりします。


2年前アメリカに住みだしてすぐ、インド料理を作るのにガラムマサラをスーパーに買いに行ったら、売ってませんでした。これにはビックリ!


旦那に愚痴ったら、その愚痴を旦那はインド系の同僚に話し、インド料理に使うスパイスならこの店に行けばよいと言う、インドのグロッサリーを紹介教えてもらいました。当時住んでいたアパートの目と鼻の先に店はあり、以降、インド系スパイスはその店にお世話になっています。


この店にはスパイスや乾物の他に、インド料理に使うゴーヤ(苦瓜)やオクラなども売っていて、インド大好きな私には目新しく興味深いものがたくさん陳列してあるので、その店の前を通ると、用もないのにふらっと立ち寄ることも度々。


昨日もまたその前を車で通り、何気なく車を停めて店に入り、インドのグロッサリーと言えどアジア料理のスパイスなども売っていたりするので、もしかしたらファトゥーシュに使う中東独特なスパイスも、売っているかも知れないと思い探してみました。したら...


売ってたんです!私がほしくて、ほしくて仕方なかった、シューマックと言うスパイスが、このインドのグロッサリーに売っていました。迷わず買って来て、天気が良く気温も高かった昨日、早速大好きなファトゥーシュを晩ご飯に作ることにしました。

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私、ずっと中近東の料理って食べず嫌いだったのです。友達からレバノン料理を食べに行こうって誘われても、色々理由をつけて断り続けていました。


昔学生時代に、超しつこいアラブの大富豪のおぼっちゃんに執拗に迫られたことがあり、そいつの印象から、中近東の料理もめっちゃしつこく、相当気合を入れて行かないと食べれたものじゃないと思っていました。私同様にそんな風に思っている人って少なくないと思います。


昨日私が買ってきたこのシューマックと言う香辛料も、毒々しいその色からして、チリパウダーや七味のように辛いものを想像されることでしょう。


しかし、実際には中近東の料理はレモンやミント、パセリを盛んに使い、とってもさっぱりしたお料理が多く、そしてこのシューマックもチリパウダーや七味とは違って全く辛くなくて、料理のさっぱり風味を助ける大きな役割を果たす香辛料なのです。


どんな味がするかと言うと、きわめてわかりやすい表現が、ふりかけのゆかりの塩分を抜いた味。つまり、日本の赤紫蘇の味に非常に似た風味のスパイス。こう聞けば、この香辛料を加えたサラダが夏にぴったりのさわやか味であることは想像がつくと思います。


昨日はこのシューマックを使い、イギリス時代近所に住んでいたギリシャ系イギリス人女性に教えてもらったドレッシングの作り方を参考に、私なりに工夫して我が家の味のファトゥーシュを作ってみました。


<材料 2~3人分>

(ドレッシング)
シューマック...小さじ2
オリーブオイル...大さじ4
レモン汁...大さじ1.5~2(大1/2個分程度)
白ワインビネガー...大さじ1
砂糖...小さじ2
ドライミント...少々
塩ブラックペッパー...適宜
たまねぎのみじん切り、極力細かくなるまで包丁でコンコン何十回も叩く...1/4個分
にんにくのみじん切り...大1かけ

(サラダ)
ピタパン...2~3枚
ロマーニレタス(なければ普通のレタスを代用)、手でちぎる...大きなボウルに軽く7分目程度
きゅうり、薄くスライスする...1/3本分(日本のであれば1/2本程度)
チェリートマト、2等分する...12~13個
パセリの葉のみじん切り...1/2カップ
ミントの葉のみじん切り...1/2カップ
刻みねぎ...1/2カップ
フェタチーズ...約1ブロック(オプショナル)


<作り方>

1.シューマックに同量のぬるま湯(小さじ2)を加えてよく混ぜ合わせ、10~15分ふやかす。

2.オリーブオイル、レモン汁、ビネガー、砂糖、ミント、塩、ブラックペッパーをあわせ、泡だて器で白っぽくなるまでよく混ぜ合わせる。1を加え更によく混ぜ合わせる。(酸味は好みに応じレモン汁の量を増やしてくださいませ。)

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3.2にたまねぎとにんにくを加えて混ぜ合わせる。

4.ピタパンをトーストし、食べやすい大きさに切る。

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5.サラダの材料全てをボウルに入れ、3のドレッシングをかけて全体に万遍なく混ぜ合わせる。

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6.皿に盛り、シューマックを彩りにあしらう。

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ところで話は全然違いますが、レシピブログさんからご連絡を頂戴いたしまして、昨日から同サイトで開催中の特集『ピクニック10レシピ』 の内の1つに、私のキャベツのドルマデス を加えてくださったそうで、現在掲載していただいております。


よろしかったら見てやってくださいませ。こういう名誉なことが滅多にない私なので、この機を逃すともう二度と私の名を表舞台で見ることがないかもしれませんよ!?(笑)


昨日もとっても暑い1日でした。家庭菜園の土起こしを自分の手でやると頑張った私ですが、女一人の手にはどうしても負えず、結局今持っているガーデニング用機械に耕運機のアタッチメント買って、まずは旦那に雑草が根強く張り付いた部分を耕してもらいました。


私も何もしてないわけではないんです。旦那の仕事がしやすいように、カットした雑草を集めては家の横の谷に捨てに行くを何回も繰り返し、夫婦でへとへとになった1日でした。(滝汗)


暑い中をがんばってくれた旦那に、口当たりのよいサラダの晩ご飯。サウジやドバイで幼少時代を過ごした旦那は、ミドルイースタン&メディタリーニアンなサラダは特に大好き。自宅で初めて登場したファトゥーシュに、大感激!さて、お味の方は...?

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最高!言葉にならないくらい旨い!イギリス時代は食べる機会の多かった中近東料理やギリシャ料理も、アメリカに来てからは美味しいところにめぐり合えず、滅多に食べる機会がありません。


この夏はシューマックを手に入れたので、バンバンミドルイースタンなさっぱり献立を食卓に並べるつもり。


ちなみに、シューマックは日本ではまず見かけないのではないかと思います。(ちなみにネットショッピングでは、スマックの名前で売っている店 見つけました!)


けど、わざわざ送料まで払って無理して手に入れなくても、シューマック抜きでドレッシングを作れば良いです。


このウルシ科の木の実を粉にしたと言うスパイスは、他の西洋スパイスでは代用が出来まない独特の風味をもつものです。でも、日本には紫蘇や梅がありますやん!


もしどうしてもファトゥーシュのドレッシングに近いものを作りたいって事であれば、シューマックの代わりに練り梅とか、梅干の中の紫蘇を細かく刻んで、いずれも少量から味見しながらドレッシングに加えてみてください。似たような味のものが出来ると思います。

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