新年第一回目の旦那の会社への差し入れは甘いものになりました。


昨年末、ジンジャーブレッドマン85枚、ミンスパイ60個と、菓子屋も真っ青ってくらい半端じゃない数のお菓子を作りましたが、今回も数は半減したとは言うものの、出来上がりの写真を見ると、すごいです!(爆)


我が家のエクレア

クッキングリッシュの会

おとといタウンセンターまでぶらぶらと出かけた時、ふと入ったキッチンショップでこんなものを目にしました!しぼり出し器です。

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私、シュガークラフトのケーキを作った時に、結構上等なプロ仕様のしぼり出しの口金などを買いそろえたのでもう買う必要ないのですが、このしぼり出し器のセットには、私の持っていないシュー生地にクリームを投入できる口金が含まれていたのです。

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それを見ると、だんだんこのセットが欲しくなってきました。でもなんか言い訳がないと買えないし...で考えて、思い浮かんだのがエクレアでした。


前からいっぺん作ってみなくてはと思っていたお菓子。この際それを口実に、やっぱりこのセットを買うことに決めました。


“デザートデコレータープロ”(プロのデザート職人)などと、大袈裟な名前のついたこのしぼりだし器セットは25ドルでした。日本円に換算すると2千円位の安もん!


プロのデザート職人が、たった2千円くらいの安もんの道具を、ほんまに使うんかいなぁ...?と眉唾物でしたが(爆)、写真を見ていると、これさえ手に入れれば、不器用な私にも上手にお菓子がつくれそうな錯覚にとらわれてしまったのです。


“我が家の”エクレアとタイトルをつけたのには、実は訳があるんです。


エクレアは洋梨のコンポートやキャラメルオレンジ同様に、義母の十八番の手作りお菓子で、姑から嫁に継がれる我が家の料理の1つだからです。


それにしてもハイカラな姑です。世の中広しと言えど、普通の家庭で、どこの姑が嫁にエクレアの作り方を伝授します?


うちの母なんか兄嫁に継いだレシピと言えば、赤飯の炊き方くらい。(爆)だいたいからして、私がガキの頃、母にエクレアを作ってもらった思い出なんかありません。せいぜい日清のホットケーキでドーナツ作ってくれたくらいが、母の大作です!(爆)


私も20代の頃にシュークリームを何度か作ったことがあります。結構手間だった記憶があって、これまでずっとこの代々引き継がれるエクレア作りを私は避けて来たんですが、今回このチンケなプロ用しぼり出し器が、重い腰の私を動かしました。


実は、私はその義母のエクレアを食ったことがないのです。一度食べるチャンスがあったのにそれを逃してから、結局自分の舌で味見をすることがないままになってしまいました。食ったこともないものを再現しようと言うから、私もド厚かましい奴です。(汗)


イギリス人もアメリカ人と同じで、日常生活ではメートル法は殆ど使いません。未だにオンスやポンド、それにストーンなどと言う古い単位を使う人達です。


そこで、下の材料の数字は私がメートル法に変換し、最も近い数字に変えたものです。私も昨日この自分で割り出したメートル法の数字に従って分量を量りました。


<材料 約10個分>

バター...60g
水...180ml
小麦粉...60g
卵...1.5~2個(卵の大きさ。生地の仕上がり具合により調整)


(その他)
生クリーム、砂糖少量を加えほんのり甘味をつけたもの...適宜
チョコレート、カカオ60~70%のビターなもの...50~100g

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まずはバターと水を鍋に入れ火にかけます。常時木べらでまぜながらバターを溶かし、沸騰し始めてぷくぷく泡が出てきたら火からおろします。

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火からおろした鍋に即ふるった小麦粉を加えしっかりと混ぜ合わせます。ほぼ粉と液体が混ざり合ったら再び鍋を火にかけます。木べらで常時混ぜながら、生地がひとまとまりになり、鍋の側面にべたべたつかなくなるまで煮ます。(5分程度)

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鍋を火からおろし生地をボールに移し10分程度粗熱を取ります。


粗熱の取れた生地を木べらで10回程度大きく全体に混ぜ更に熱を取ります。その生地に溶き卵を数回に分けて加えていきます。この溶き卵の加え方がミソだそうです。

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1回に加える卵の量はごく少量。そして加えたら必ず木べらでしっかりと混ぜ、生地に完全に馴染ませてから、また次の卵を加えるようにすれば良いのだそうです。


卵の量は一概に何個と決められません。目安は、生地がつやつや滑らかになり、生地の真ん中に木べらが立つくらいが良いらしい。しかし昨日の場合は、最初からずっと木べらを生地の中心の立てることが出来たんですが...(汗)

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とりあえず、自分の目で判断し、つやつや滑らか、木べらも立つしと思うところまで、加えられるだけの卵を目一杯加えてみました。レシピx3倍の量の生地を作り、XLサイズ6個分の溶き卵を準備しましたが、最終的に1個半近く残っていました。


さていよいよ2千円のチンケなプロの道具の登場です!(爆)


作った生地をしぼり出し器の筒に入れ、口金を使わずにベイキングペーパーの上に絞り出して行きます。この時、エクレアの大きさを揃えるのに、ペーパーにペンで線を描くか、あるいは折り目をつけて、しぼり出す範囲が分かるようにしておくと良いそうです。

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しぼり出した終わりの部分を水をつけた指でちょこっと形を整え、オーブンに入れます。


210度で予熱を済ませたオーブンでまず10分焼き、その後180度まで温度を下げて17~18分焼くと、私の初のエクレア用シューが出来上がりました。

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シュー生地の中のスチームを抜く空気穴を爪楊枝で2、3箇所空け、ワイヤーラックに移して完全に冷まします。昨日は33個作ったので、私はこの作業を3回も繰り返したのです!


完全に冷めたシュー生地の中にクリームを詰めます。またまた2千円の絶対にプロは使わないだろうと確信する道具に固く泡立てた生クリームを入れ、私の欲しかったクリーム用口金をシュー生地の中突っ込み、クリームをぎゅっと詰めてゆきます。


クリームたっぷりのエクレアの方が美味しいだろうと思い、どのエクレアも左右2箇所からクリームをしこたま詰めてやりました。なのでエクレアの外側が結構クリームだらけになってしまいました。(汗)


そして最後の仕上げはチョコレート。湯煎で溶かしたビターチョコをスプーンでエクレアの表面に塗ります。エクレアってどんな感じだったっけ?甘いものを食べない私はその姿が思い出せなくて、1本線の愛想ない塗り方になってしまいました。

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さて、我が家に伝わる(←そんな大袈裟なものではない!笑)エクレアに初の挑戦を試みましたが、私としては正直今一の出来でした。もっとかりっとしたシュー生地をイメージしていたので、柔らかい出来上がりにショックでした。


シュー生地は卵を入れすぎると柔らかくなると聞いたことがあるけれど、これでもかで目一杯溶き卵を加えたのが、ヒロタのシュークリームの様な、昔ながらの柔らかい生地に仕上がってしまった原因かもしれません。


でも旦那曰く、義母の作っていたエクレアとの違いは大きさだけで、私の初挑戦のエクレアは、シューの柔らかさも味も全く同じだそうです。義母のはもう少しふと短い形だったらしい。


思ったより簡単に作れたので、また近日中にトライしてみたいと思います。今度は卵の量を少し減らし、もう少しかりっとしたビアードパパ風の生地を作ってみたいと思います。ちなみにしぼり出し器をぼろっかすにいていますが、結構優れものでした。


ところで昨年末、私は旦那から“カレー令”を発令されました。カレー令って何?と思われるでしょう。日本のカレー大好きな旦那は、今後、2週間に1回の割合で、晩御飯に日本のカレーを作るようにと私に命じたのです。(笑)


昨日はエクレア作りで時間を取られたので、だから手間要らずのカレーを晩御飯の献立にしました。実家でも1回作ったので、今のところカレー令に忠実に従っていることになります。

外人って、兎に角この日本のカレーが好きなんですよ。私の知っている外人で、日本のカレーが嫌いと言って食べてくれなかったのは、元彼だけ!


それにしても、外人、どんだけ日本のカレーが好きやねん?って思うのは、残った御飯とカレーで私に2つカレー弁当を作らせ、同僚にメールを送って、明日の昼はカレーを食わせたると、前夜から盛り上がっている旦那とその同僚には笑えます。(爆)

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ブルドッグのトンカツソースを大量にカレーににけるのが我が家の食べ方。お弁当用にソースを小出しする入れ物がなく、晩御飯の後、わざわざスーパーまでソース入れを買いに私は走ったのです。

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