前回のブログの続きです。週末は引越したばかりで足りないものを買い揃えたりで忙しく、オンラインになるチャンスが殆どありませんでした。


さて、旦那の誕生日当日、前日に準備したチキンロールをいよいよローストすることに。しかしその前に、まずソース作りから始めました。


旦那の同僚の親友はスターアニス(八角)を使って中華風味のソースを添えていましたが、アニスの香り大好きなのにスターアニスだけは絶対に受け付けない私は、チキンロールに合う別のソースを考えました。


オーソドックスなグレービーソースなら失敗なく簡単に作れますが、焼きながら肉にソースをコーティングしたかったので、今回はもう少し手間暇かけて、濃厚なデミグラス風のソースを作ることにしました。。


前日に鶏ガラで取り冷やしておいたストックを冷蔵庫から取り出し、表面に浮いた余分な脂を取り除き、1リットル計って鍋に入れ沸騰させます。


沸騰したらトマトペースト(100ml)、リー&ペリンウスターシャーソース(50ml)、チキンスープの素(パッケージの分量で湯500ml分)、粉マスタード(少々)、ローレル(1葉)を加え、蓋をせず中火でこまめに灰汁を取りながら1時間近く煮詰めます。

クッキングリッシュの会


ソースが3分の1程度までに煮詰まり、酢豚のソースほどのとろみがついてきたら、塩こしょう、味の素で調味し、おたま2杯分程度を皿に取り分けておきます。残りのソースにはケチャップ程度の濃度になるまで更に煮詰めます。

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先に取り分けた濃度の薄いソースは食卓でかけて食べる分。サーブする前にレンジでもう一度温め直します。そしてケチャップ程度にまで煮詰めた分は、チキンロールを焼く時に表面に刷毛で塗ります。


ちなみにこのソースはわが家のハンバーグソースの豪華版です。ハンバーグソースの時はコンソメまたはチキンのスープストックを湯で溶き、ケチャップ、ウスターシャーソース、マスタードを加えて作っています。


今回は甘くしたくなかったのでトマトペースを使いました。トマトの酸味が気になるようであれば、少し砂糖を加えて角落としすると良いですよね。


私の記憶に間違いがなかったら、日本でも親しまれているデミグラスソースと言うのは、鶏ではなく牛の骨で取ったストック(コンソメ)を、こうしてなん分の一かになるまで煮詰めたものだったはず。だからデミグラス風ソースと名づけました。


ソースの準備が出来たら、いよいよチキンロールのローストです!


バターを薄く塗ったロースト用のトレーに、前日準備した骨抜き丸鶏のロールを載せます。表面の数カ所にバターを少量ずつ載せ、フォイルを軽くかぶせて180度で予熱の済んだオーブンで、目方に従った時間だけ焼きます。

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焼き時間の計算方法は、450gにつき20分プラス余分に20分です。今回はチキンロールの目方がポークスタッフィングも含めて2.5キロありました。焼き時間は、2500÷450×20+20で2時間10分焼きました。
焼き時間の計算の仕方を間違って記しておりました。鶏肉の焼き時間計算は450gにつき20分で、これで割り出した時間を基に、お使いのオーブンの火力に応じ短縮したり延長したりします。


普通の骨付丸鶏を焼く時にも、私はこの計算方法で焼き時間を算出しています。


調理時間の終わり40分になったらフォイルを取り除き、たこ糸を抜いて15分焼きます。再びオーブンから取り出し、オーブン皿にたまった脂を刷毛でチキンの表面に塗ってから、デミグラス風ソースをコーティングしまたオーブンに戻します。

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オーブン皿にたまった脂とソースを塗る作業を2~3回繰り返しながら、残りの焼き時間をオーブンでしっかりと焼きます。竹串をさして透明の肉汁が湧き出てくるようであれば、ポークスタッフィングの芯までしっかり焼きあがっています。


こうして2日がかりでやっと出来上がったらローストチキンロールがこれです!

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この日は旦那のリクエストでロースト野菜を添えました。ローストミールには定番の付け合せローストポテトの他に、何年ぶりかにローストしたビートルーツ。

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ビートルーツは硬いので、1時間位茹でて柔らかくしてからローストしないといけないため手間ですが、これが実に旨いんです!


そしてこちらが旦那の誕生日の夜のわが家の食卓です。それにしても先週引越した新しいアパートメント、ライティングが悪くて写真が綺麗に撮れません!

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ひっそりと誕生日を迎えたいと言う本人の希望で、シャンペンも準備しなかったし、ワインもうちにある普段飲んでいるワインを開けるつもりでいました。ところがその旦那自身が、ちょっとお値段の張るオレゴンワインを持って帰って来ました。


実はその日は旦那の上司の誕生日でもあり、誕生日が同じ日ってのを覚えていた上司が、旦那にとっておきのワインをプレゼントしてくれたのです。


前日、私はシャンペンを買い、他の同僚の手前、旦那が抜け駆けしていると思われたら嫌なので、私一人の名前でカードを書き、私からの誕生日プレゼント&今年お世話になった御礼を上司のために準備し、その日出勤する旦那に持って行かせたんです。


そのワインが上司からと聞いた時、なんかギリギリセーフって感じで胸をなでおろしました。上司にお世話になりっぱなしの1年の終わりに、なにも差し上げず誕生日プレゼントをもらっていたら、まじ恥かきですやん!(滝汗)


ワインはうちにある安物ではなく、急遽、その上等のオレゴンワインを早速開けさせてもらい、40歳の誕生日の祝杯をあげることに。


ローストポテトはホクホクに。

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ビートルーツは外側はカリカリ、中はあの独特のサクサク感が残っていて、本当美味しかったです。

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そしてこれまでの私の人生で最高傑作の料理・骨抜き丸鶏のローストチキンロールの味は、正直、料理のプロの同僚の友達の作ったのものよりずっと美味しかったです!なんと言っても八角風味フリーですから!(笑)

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焼きたてはもちろんのこと、冷たくなったらテリーヌ風で別の美味しさのあるチキンロール。翌日は冷たいチキンロールに私手製のケチャップをつけ、アボカドのポテトサラダとローストサラダと共に、コールドミールでいただきました。

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人生で最高傑作の料理などと申しておりますが、実は、作ってみるとこのチキンロール、難しいのは丸鶏の骨抜きだけ!あとは正直言って、鶏を丸焼きするよりずっとずっと焼きやすいし、食べ易いし、美味しいです。


親しくしているかしわ屋さんやお肉屋さんがあれば、頼めばきっと丸鶏を骨抜きしバタフライ(観音開き)にしてくれると思います。今年のクリスマス、一風変わったローストチキンにいかがでそうか?時間かえて作る価値のある、美味しいお料理でした。

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