これは2週間ほど前にお客様を自宅に招待した時のメインの献立です。実は私も作るのが初めてで、“この手の料理”には非常に詳しい旦那の指導の元作りました。


いつかまたこの珍しい肉が手に入ることがあれば、その時このレシピを参考にすれば旦那の助けなしに作れるように、作ってからかなり時間は経ちましたがやっとレシピの整理が出来たので、私自身の記録の為にブログにアップしておこうと思います。


ヴェニソン(鹿肉)のワイン煮

クッキングリッシュの会

イギリスでは狩猟で得る獲物を総称してゲームと呼びます。私が“この手の料理”と呼ぶのは、そのゲームの肉を使って調理するゲーム料理のことです。


私もつい最近知ったのですが、日本では英語でゲームと呼ぶより、フランス語でジビエと呼ぶのが一般的のようですね。


ゲームと呼ばれる動物には鹿肉の他に、恐らく最もポピュラーなキジを初め、鳩やウサギ、猪などが挙げられます。


イギリスやアイルランドってのは貧しい国だったから、古くから伝わる家庭料理のレシピ本を見ると、ゲームを使ったものがかなりたくさんあります。


私らが食べ慣れている牛、豚、鶏とは違い、それぞれに独特の癖というか匂いがあります。その匂いを美味しいと思うか、癖が強過ぎて食べられないと思うか、食べる人がどれだけ食べ物に対しアドベンチャラスになれるかでしょう。


ちなみにヴェニソンは調理中ずっと、私にとって非常に懐かしい匂いを家中に漂わせていました。


今40代後半の私が小学校の給食で毎日の様に食べさせられた肉と言うと、クジラ。ヴェニソンはそのクジラを調理する時の匂いにそっくりでした。


<材料 5~6人分>

冷凍角切り鹿肉...1kg
赤ワイン...500ml
セージの葉、細かく刻む...大さじ1程度+α(煮込み用、盛りつけ用)
ジュニパーベリーズ、包丁の柄で軽く潰す...10~12個
オリーブオイル...適宜
ペコロス...16個
にんにく、スライス...2かけ
小麦粉...大さじ2強
スープ、固形コンソメ1個を熱湯に溶いたもの...300ml
塩こしょう...適宜
味の素...適宜
ブラウンマッシュルーム、石突きを取り除く...16個


<作り方>

1.冷凍の鹿肉は完全に解凍し、キッチンタオルで軽く拭いて血の気を取り除く。

2.底の広いバットかタッパウェアーにワイン、セージの葉、ジュニパーベリーズを加えマリネードを作る。1マリネードに入れ一晩冷蔵庫で漬ける。

クッキングリッシュの会

3.2の肉とマリネードを分ける。肉はキッチンタオルで軽く拭き取り、マリネードは調理用に取り置く。キャセロール鍋にオリーブオイルを熱し鹿肉に焼き目をつける。一度に焼けなければ2~3回に分けて調理する。焼いた肉は皿に一旦取り上げる。

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4.3のフライパンにたまねぎを入れ4~5分炒める。途中油が足りなくなったら随時オリーブオイルを足す。にんにくを加えて更に1分程度炒める。

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5.4に3の鹿肉を戻し、小麦粉を加えて全体に混ぜ合わせ、鍋底の水分を粉に吸い取らせる。

クッキングリッシュの会

6.5に取り置いたマリネード液、スープを加え煮立たせる。軽く塩こしょう、味の素で味付けし、セージの葉を載せて蓋をして、140度で予熱を済ませたオーブンで約1時間半煮る。

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7.1時間半経ったらオーブンから取り出し味見をする。必要に応じ調味料を足し、マッシュルームを加えて再び蓋をしオーブンで1時間煮る。


煮込んだヴェニソンの肉は牛肉よりずっとずっと柔らかいです。そのキャセロールに今回はダンプリングを入れるか、マッシュポテトにするかで悩みましたが、結局マッシュポテトとインゲンの茹でたものをつけ合わせることにしました。

クッキングリッシュの会

一般の食肉で作ったキャセロールは作ったその日より、翌日温め直したものの方が美味しいですが、ヴェニソンに関しては私の感想としては、温め直さず当日に食べ切ってしまったほうが良い様に思いました。


独特の香りを消す為にセージやジュニパーベリーをたっぷり使いましたが、翌日温め直すとヴェニソン独特の匂いが少し気になり出しました。


ちなみに、このヴェニソンはこちら のサイトで購入出来ます。

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