ドリアって、私は日本の洋食屋さんが作り出した、和製のメニューの1つだと思っていました。“ライスグラタン”いかにも米の国・日本らしい発想。でも調べてみると、元々は海外からやって来た料理のようです。


一昨日の夜は、その前の晩にビビンバを作るのに炊いたご飯が残っていたので、残りご飯を使って久々に旦那の大好きなこのドリアを作りました。


チキンとしめじのドリア

クッキングリッシュの会

ドリアは、イタリアの貴族・ドリア一族の為に、パリのレストランが創作した料理。その後時が経ち、横浜のホテルのシェフが、ご飯に小エビを載せホワイトソースをかけて作ったのが、現在の日本のドリアとして広まったそうです。(以上ウィキペディア より)


旦那が初めて来日した時、コーヒーを飲むのに入った大阪の喫茶店で、小腹が空いて、何気なくコーヒーと共に注文したのがチキンとマッシュルームのドリアでした。500~600円のどこの茶店にでもあるメニューの1つでした。


ところが、私ら日本人からしたら珍しくもなんともないそのドリアを、一口食べた旦那は驚き絶賛したんです!


当時500円と言えばイギリスのお金に換算すると2ポンド。日本より物価の高いイギリスでは、2ポンドではサンドイッチ1つくらいしか買えません。しかもそれは、エッグマヨの様な定価なフィリングのサンドイッチ。豪華なものは2ポンドを優に超えます。


そして2ポンドで買うサンドイッチは、フィリングの湿気でパンがソギー(べたべたの意)で美味しくない。それなのに、日本では店の手作りの熱々ドリアが、水やおしぼりと一緒にサーブされたことに驚いたのです。


そして何よりも旦那を驚かせたのは、2ポンド相当のそのドリアの味でした。美味しい、美味しいを連発しながら、あっという間に平らげてしまいました。


以降、我が家ではその時のドリアにヒントを得て、旦那のリクエストでマッシュルームを香り良いしめじに変えたり、ベーコンも投入したりしてアレンジし、ご飯が中途半端に残るとこのドリアが食卓に登場するようになりました。


<材料 2~3人分 23センチ程度のパイ皿1つ分>

バター...20g+パイ皿に塗る分
温かいご飯...茶碗2杯強
オリーブオイル...適宜
鶏胸肉...180g前後
厚切りベーコンまたはブロックベーコン...50g
しめじ...小1パック
にんにく、みじん切り...1かけ
白ワイン...60~70ml
たまねぎ、みじん切り...中1/2個
小麦粉...大さじ2
生クリーム...200ml
牛乳...100ml+α
白こしょう...適宜
味の素...適宜
パルメザンチーズ、削りたてのもの...60~70g
*ベーコンとパルメザンチーズの塩分を考慮し、塩、味の素の入れ過ぎには注意!



<作り方>

1.パイ皿全体にバターを塗りご飯をまんべんなく広げる。鶏肉は皮付きであれば皮を取り除き細切りにする。ベーコンは薄切り、しめじは汚れを取り房をわける。

2.フライパンにオリーブオイルを熱し鶏肉を炒める。全体に火が通ったらベーコンを加え更に1~2分炒める。しめじとにんにくを加えさっと炒めたらワインを加え、水分が多少蒸発するまで1~2分煮詰めてから火を止める。

3.深めの鍋にバターを熱したまねぎを1~2分炒める。一旦火からおろし小麦粉を加え全体に混ぜ合わせる。再び火に戻し生クリームを2回に分け加え粉分をしっかりと溶かす。牛乳100mlを加え煮立てる。

4.3に2で炒めたものを、フライパンの底に溜まった肉汁+ワインともに加え煮立てる。ホワイトソースが濃過ぎるようであれば牛乳で薄める。

5.1のご飯の上に4をまんべんなくかけてパルメザンチーズを全体にまぶす。200度程度に予熱を済ませたオーブンで20~25分、またはこんがり表面に焦げ目がつくまで焼く。


一昨日はこのドリアに、トマトとたまねぎの簡単サラダを添えました。オリーブオイル、バルザミック酢、砂糖、塩こしょう、味の素に、少量のドライオレガノを加えたドレッシングをかけています。

クッキングリッシュの会

トマトの皮って消化が悪いので私は嫌い。だからいつも皮を剥いて使うんですが、そのせいでちょっと形がくずれてしまいました。(汗)


旦那が初めてドリアを食べた大阪の喫茶店では、ドリアといっしょにタバスコが運ばれて来ました。辛いものが大好きな旦那は、当然その時たっぷりドリアにタバスコをかけて食べました。


タバスコをかけた味が旦那にとっては日本のドリアの味。この晩もやっぱりタバスコをたっぷりかけて食べていました。(笑)

クッキングリッシュの会

ちなみにドリアは旦那に限らず、外国人に作ってだすと必ずいつも取り合いです。海外のサイトを検索しても、日本で暮らした経験のある外国人が、“Japanese Doria”として日本で食べたドリアを再現し、ブログなどで紹介しているのが目につきます。


私のこのドリアは、そんな日本のドリアの中でもピカ一に旨い自信があります!


なにせ、コレステロールも中性脂肪も、そんなことは完全無頓着にカロリー高そうなものをふんだんに使っていますから。毒になるものはやっぱり美味しいんです。(爆)


あっ、でも1つ申し上げておきますが、筒に入った粉チーズを生パルメザンの代わりにぶっかけて焼いても、同じ味にはなりませんので。

にほんブログ村 料理ブログ 料理教室へ