ナベアツの練習芸人へのツッコミ三部作  

過去記事です。


作文論説、作品  

バラエティ批評やコントみたいなものもあります。




新聞のチャンネル欄を見たらなんかすごそうやったんで久々にコントを観てみました。M(まつもと)H(ひとし)K(コント)でMHKなみたいですけど、コントのつづりは「C」からやろ、とはNHKとしてはいいの?って思いましたけどw、NHKが「K」ってゆうから「あれ?Kからやったっけ?」って一瞬なりましたけどね、まあどうでもいいですねw。


松本さんのソロというとすごいシュールというか複雑なイメージがなんとなくあるのですが、この作品群はNHKやからなのかどちらかというと、マニア向けというより、みんなに笑ってもらおうというコントなのかなーって思います。

まあ、偉大な人につっかかるのは生身の自分を振り返ったとき、特にせつないなんですけどw、バラエティの感想を書く事自体のが好きなので気軽に頑張りたいと思います。




いくつかの作品があってそのひとつが、地球に来ている宇宙人のUFOを「匠」がリフォームするという番組という設定のコントでした、「劇的ビフォアーアフター」のパロディ作品ですね。




・UFOと下町がミックスされたような世界観


松本さんが尼崎出身っていうのもあるのか下町の味付けが妙にリアルってゆうかUFO内に生活臭がただよっている印象を受けました、これ東大阪で作ったんちゃうかなーってぐらいの。スピルバーグの「宇宙戦争」などとはまた違った平和友好的なUFO観がそこに見られますw。



・おじいちゃんの形見が刀ではなくライトセイバーという着想


そっかー、その線(UFO&下町)で考えればそうなるなーと納得させられてしまいました。洗面台の上に仏壇が・・・仏教徒なんや・・・記憶ですけど、ちょっとおじいさんの遺影が笑顔すぎなのが・・そこは宇宙ザムライらしく引き締めて欲しかったようなw




・おばあちゃんのダクトを歩む姿


おばあちゃんがUFOのお風呂に向かう為にダクトを昇っていくんですけど、これはもう単純に笑うしかないというか。絵がおもしろいー。

おばあさんが宇宙人のメイクしているだけでおもしろいですけど。

過酷なロケやなーとw。



・地球人を全く助けない匠


UFO内にある、連れ去られた地球人のスペースが直されて、バーカウンター風になったんですけど、そういう問題じゃないですからねーw。人数が増えてるし、いつ増えたん!?家改造中に!!って宇宙人の、一時、引越し中に!なんで増えんねん!!あと地球人たちの服装もシャレた、ちょっとエグゼクティブな感じになってるし。それはリフォームと関係ないから!!

こういう細かい笑いも入れてくるところが素敵なコントやなーって思います。別に気付かなくても十分、楽しめるけど、気付いた人はプラスアルファで楽しめる~みたいな。



ちなみに最初にいた日本人のおばさんはいなくなったけど黒人さんそのままやし、いろいろと可能性を考えさせるフランス映画のようw。


連れ去られてるのに、みんな喜んでいるのは「テレビマンの演出」ということなんですかね。ADとかがめっちゃお願いしてのあの笑顔なんやろなとw。


その線で行くと、エグゼクティブな衣装も番組のスタイリストが用意したんでしょーね。「この服あげるから笑顔やって」とか弱みにつけこんで演出させてるかもですねーw。ひどいなこのビフォアアフタースタッフw。


初見でここまで想像してしまっている自分も自分やけど。


それからこの匠、ぜんぜん地球人を助けないですからね。一切、そぶりも見せない。匠としてはともかく人としてどうなんですかねー。インテリア以外はタッチしないのか。それがプロの姿勢なのか、政治に関してはタッチしないぜ的なw。

本物の匠も言葉では家族についてごちゃごちゃ言わないですしね、リフォームの結果だけで「実はちゃんと考えてるで」って見せるような印象があります。 それでも、この匠、地球人のスペースを広くしてますからね、ペットの檻みたいな感覚で。

人権侵害に思いっきし加担してますからね。



・ ナレーションは「この狭い中に6人家族が住むには・・」と言った。


細かいとこなんですけど地球人は人数に入ってないんですよねー。おいっ!ってなりました。宇宙人の赤ちゃんは頭数にはいっているのに!wでもあの小さな台所で10人分ぐらいを毎日、作っているのは奥様すごすぎですね。




・ 明るくなったのは天窓ではなく電気のおかげ


やとふつうに思うんですけどねー。暗いのは電気つけたら解決するやんみたいなことやと。あとどうせならストレートに窓を増やせよとw。「電気代がかさむ・・・」、「窓はUFO建築基準法でひとつだけと決まっている・・・」とかの説明があればしょうがないですけど。


二階の床を強化ガラスにすれば天窓の光が一階にも差し込んだかもしれないですけど。でもそれやと下から丸見えになるか・・w洗濯物を二階に持っていったからその分、窓の光が一階全体に届きやすくなったのは間違いないですけど。


ちなみにリフォーム後は全ての洗濯物が洗剤のCMのように真っ白でしたけどねw。ほんまテレビマンってヤツは・・w。




・宇宙船の底のくぼみ(ふくらみ)が収納スペースとテーブルに


板の下にあったのが宇宙船のくぼみ。どこまで日本家屋やねん・・・ふーん、あのくぼみはただの飾りやったんですね・・・設計上なんかの機能があると20年以上信じてたんですけど・・。

私はあそこのひとつをお風呂にすんのかなーって思ってたんですけど、あそこにお湯をひっぱるのは構造上、難しいかw。 結局、真ん中のくぼみはこたつになるんですけど、こういう「日本的な感じがええやん、和がええやん、家族団らんがええやん」みたいな価値観をうまく利用して笑いに変えてる気がします。UFOにこたつという絵がおもしろい。絶対にUFOにこたつは合わんw。


最初にUFO内のあまりにも日本家屋っぽい内装に違和感を持った人もこのあたりでは、「もうそこまで貫くなら・・」みたいな気持ちに、むしろ心地いい違和感になったんちゃうかなーって。私はなりましたけど。




・匠は子供の絵とおじいちゃんの仏壇をひとつにまとめる


二つのものを一つにまとめる、確かに収納の達人技なんですけど、家族における一番、デリケートなとこまで独断で片付けてしまうのがツボでした。あの子供の絵を半永久的に観れる感じに仕上げてしまったのですがテレビ番組としては感動できても、日常生活としては、あの絵、数ヶ月で見飽きるやろーなとw。


「家族の絆の象徴」の品物を必要以上に?重視する傾向がビフォアーアフターという元の番組そのものにあると思うのですが、それを極限まで突き詰めて笑いにまでしてしまったのがおもしろかったです。


最後、さきほどの形見のライトセイバーをお風呂の取っ手として使っておばあちゃんが喜ぶって感じになりました。強引な気もしましたが「(おじいちゃんとの絆を重視しすぎるあまり)危ないやん!」って分かりやすいフリとオチの流れになっていたと思いました。

ナレーションもわざわざ「これでおばあちゃんも安心」って言ってましたしw「どこがやねん」。


視聴者がつっこみやすくしてくれる配慮が素晴らしいなと、でもあんまり直接するとやらしいですし、そこは難しいとこでしょうね。「全体の雰囲気」重視か「意味の伝達」重視かみたいなとこは。


あと、思い出の品を機能的に使う事ができれば確かに究極の効率的な使用なのですけど。逆に言えばそのふたつはなかなか両立しないもんやなってマジで収納について考えさせられましたw。




・「もう未確認とは呼ばせません」


「えぇ~!」ってなりました。ラストあたりの、匠の名セリフのようなセリフ。

松本さんのセンスというか、意味不明ってゆうか、UFOの一番の特徴を全否定したってゆうか・・宇宙人としては未確認のままでありたいと思うんですけど。


でも実は宇宙人も発見されたいんですかねー。かくれんぼ的なノリで地球人に発見されるかされへんかをたのしんでいるだけやってたりして、そうやったらめちゃおもしろいw。UFO論の新解釈かもしれないです。


なんにせよ、この番組でかなり確認されてしまったんですけどね。






答辞


もう一つだけ感想を書きます。番組最後の作品。中学の卒業式で松本さん扮する逆田(逆に坂田かも?)くんが答辞を述べていくコント。


半分ぐらいアドリブっぽかったですけど。

「逆に・・逆に・・なんでも逆に・・」と繰り返していって笑いを誘うような答辞なのですが、中学生ということは反抗期ともつながってるんでしょうねー。


大事なとこでためてから「裏をかいてやった」って言ったと思うんですけど、そこは「そこも『逆を』やろ!」って視聴者につっこんで欲しいとこなのか。てゆうか「逆をかいてやる」ってゆうんですかねー、何回か言ってたんですけど、そこが日本語として気になりなりました。ネットで検索したらつかっている人もいるみたいですけど。


最後は「ストレートにありがとうございました。」ってまあ逆にストレートに、ということなんでしょうか。これもまた逆魂ですね。


それ以前に、なんでこんな天邪鬼な子が生徒代表に選ばれとんねんって思いましたけどw、優等生がやるところを逆にこういう子を選んだんですかね。


たぶん制服のボタンは裏ボタンを表に出していて襟章も上下逆やったような、細かいw。


ぱっぱって思いついたのをいうと、野球部の思い出で行くのなら「将来はプロになって球団を逆指名してやりたい」とか「9回逆(裏)の三振後、逆再生できるならしたかった」とか、ほかでも「いつか逆玉にのりたい」とか、「私服は毎日、交互にリバースしながら着ていて、靴下は右左も裏表も逆にはいている」とか、あと「ギャグ」と「逆(ギレ)」を掛けるとかまだまだたくさんありそうとは思うんですけど・・話の流れや時間的な都合とかでカットも結構したんでしょう。


別に文句とかでは全くないです、こんな設定を思いつくこと自体ができないから!てゆっか思いついてもやる舞台なんて全くないから!ww



むしろ卒業式でこんなんがしたかったです。(←したかったんかい)


聴衆の逆風が怖いですけどね。