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2014 五島長崎国際トライアスロン大会(バラモンキング) 参戦記4

<ラン>
トランジットエリアで、着替え。
補給とり、補給用の腰ベルトを装着、補給食もバイクジャージのポケットに追加。
パンツを替え、ソックスを5本指へ。時間はかかる。足も攣りそう。
ランコースに出たのが16時8分くらい。
つまり5時間50分で走らないといけない状況でスタート。

足はまったく動かず走れず。ようやく走り出すと、バイクジャージの
ポケットから補給食が大量に落ちる。取りに戻る。補給食の装着し過ぎ、
重すぎるわ、、(苦笑)

沿道で応援の、えのさん、ゆみさん、博子さんが大声援をくれる。
「予定通り、行ける!」とえのさん。
僕もこの時点でがんばれば行けると確信。が、足が痛いことこの上ない。
歩くと、時間がやばい。上りまでは走ろうと、てくてく進む(歩きに毛が生えた態度)。

ランは21キロを2周回のコース。取り合えず走り出すも、
コースが頭に入っていないからただ進むのみ(これは不安だった)。
加えて、この足の状況(180キロの山岳コースをバイクで漕ぎまくった)、
今からフルマラソン、マジかよ!と思いつつも、
「いかんいかん、ゴールイメージだ!」と、
気を取り直しとりあえず1周目を進んだ。

今、いろいろ考えてもろくなことがないので、「ゴールするイメージ」だけを
妄想して進んでいた。これは大事。すごく効果的だった。
妄想で、ニヤニヤしていた(はず)。足は相変わらず痛むが、

「妄想妄想、、、笑」


5キロを過ぎて、ようやく体が慣れてくる。お、走れるようになってきた。
キロ7分半でフルマラソン5時間半。これだけ頭に入っていた。
時計をみると、足が落ち着いてからはキロ7分弱。いい感じだ。

しかし、6キロ地点くらいから、おなかが微妙に痛み出す。
このレース、トライスーツ使用せず、スパッツを装着。
おなかを締めすぎているみたいだ。
練習で痩せたため、新しく買ったこのスパッツのサイズ小さすぎた。
バイクまではまったく気にならなかったが(ウェットの下からずっと履いている)、
直立歩行(走行)だと堪えるようだ。エイドのトイレに入るか考えるが、
放置を決定。
第一、 この足でトイレにはしゃがめない(笑)。足が攣りまくる。そっちの怖い。
とりあえず、がまんして走り続ける。

途中、激しい「上り」だけは歩く。
ランに入る前には、「上りは歩こう」と決めていたが、
はっきり言って、ほとんどが坂という・・・
「聞いてないよー(涙)。。」

結局、全部歩きになってしまうではないか、ってことで、
大きな2つの坂以外は、走ろう。と決める。

エイドは、全部立ち止まり補給。2キロ毎くらいにあったのかな?
ランエイドでは、かんころ餅がヒット。梅干しと食塩も。空腹感はおさまる。
このころになると、水とスポーツドリンク、フルーツ系には飽きまくっている。

途中「あすたま(僕の所属するトライアスロンチーム)」や
「リップル(同、兄弟チーム)」のメンバーたちとすれ違う。
早い人は2周目の帰り(残り6キロ、つまり36キロ地点、とか)。
私はまだ8キロ地点くらいか。スゴい人たち多数だが、声かけ合って元気がでる。
やはり、遠方レースでも、知り合いは多い方が心強い。

1周回目、折り返し地点へ。簡易型ではない駐車場のトイレあったが、
おなかの痛みこらえられるものとスルー。が、これが失敗。
そうこうしていても、痛みはどんどん増してくる。
折り返しから2キロくらいかな?13キロ地点くらいでごんちゃんに出会う。
すれ違いつつ話すが、ごんちゃん元気そうだった。僕は腹痛のピークだった(笑)。

15キロ地点、おなかが限界。エイドの簡易トイレへ。足全体攣りそう。
バイクから痛かった左ハムも限界。しゃがみ込むが、おなかの前に
足の痙攣で死にそうに。痛みで立つ事もできず、ただ、悶絶するのみ。

おなかは一旦おさまる。走り出すもトイレのダメージでかし。
大きな坂を迎えるが、16キロ地点、歩く。
下りからなんとかテクテクと走り出すも、格段にスピードは落ちている。
キロ8分弱。やばい、7分半はキープしないと、、、アウト!

がまんして走り続ける。ゴールシーンだけをイメージして走る。
なんとか町へも戻ってくる。
21キロ折り返し。えのさん、ゆみさん博子さん、またまた大声援!

「予定通り!このままいけば、いける!」とえのさん。

余裕ないが、走り続ける。

残り21キロ、たしか2時間半くらい。
多少の余裕はあるが、壊れたらアウト。22キロでごんちゃんと再度すれ違う。

ごんちゃんもつらそう。思ったほど詰めてきていなかった。

ランでキロ◯分、という考えは、途中から捨てていた。
確認のためたまにみる程度。この状況で頼りになるのは、まさに時刻。ゴールまで、
残り2時間、15キロ。みたいな。
科学性を求めてガーミン(競技用の高性能腕時計)買いましたが、
結局頼りにしている機能は、Gショックと何ら変わらない、普通の腕時計という~(笑)

25キロ地点。腹痛が再度襲来。左ハムも限界。足が全部痛い。
タイムも多少の余裕あり。そして走るのが辛い。
「休憩だ、歩こう!」と歩くことに。完全な弱気の気持ちがもたげてくる。

人間とは怠惰なもので、「上りしか歩かない」と決めていたのに、
今の僕は平地と下りまで歩いていた。

その時だった!
応援のさわやかなトライアスリート(青いジャージのお兄ちゃん)が
バイクに乗りながら僕に叫んだ。

「平坦と、下りは、走りましょ~~(う)!!」

はっとした。体が痛いのは当然。みんなそうだ。あの激坂バイクコースを
180キロも走ってきて、さらにハーフマラソンまで終了して、
ゴールに1秒でも遅れたら、全部がおじゃんだ。
僕はゴールシーンだけをイメージしてやってきたではないか!

このまま、いま、ここでほんの少し頑張れば、玉砕覚悟だったバラモンを
完走できる!

「ここで頑張らねば、どこで頑張る・・・」

と心の中で自分との会話。

気づかせてくれた、あのお兄さん、本当にありがとう。
「そんな気づきを与えられる人って、本当に素晴らしいリーダーだな」、
と思った。
トライアスロンに限らず、日常においても、自分もそんな人でありたいと
思った。

僕はまた走り始めた。

エイドではなんだか変わったものがあった。温かいスープ。温かいお茶。
このコンビをとってみた。おなかが暖まる。今日一日、冷たいものしか
胃にいれてない。胃が落ち着いた。痛みはあったが、なんだかパワーが湧いてきた。


周りも暗くなる。レンタルの照明台が200メートル毎くらいに沿道に並ぶ。
集中力が増してきた。僕は、学校のテスト勉強もみんな夜行性だった!(笑)
照明のテラス沿道のラインの延長線を目指して、ひたすら走る。
キロ6分30秒ペースから、6分フラットに近い。
いけるところまで行こう、と決めた。

28キロ地点。再び腹痛。相変わらずスパッツの圧迫で腸がおかしい。
鈍痛、たちが悪い。
折り返し地点では、

「今度こそあの駐車場のトイレに行こう!(笑)。簡易トイレよりは格段に楽だろう、、」

とそのことばかり考えながら走る。

その時、後ろから元気のよい足音が!
ごんちゃんがやってきた。
足取りはむちゃくちゃ軽い。その頃には交通整理の道路封鎖も解除され、
白いワンボックスカーが迫ってきた。えのさんたち応援団だ!
がんばれー、とかなりの励ましをもらう。順調、順調。このまま行けば、
完走できる!
しかし、僕のおなかは順調ではない(笑)

折り返し地点、念願のトイレへ駆け込む。温かいスープもいれていたので、
ようやく本当に落ち着いた。痛みも落ち着く。
残り10.5キロ。残り1時間20分くらいだったのかな?
キロ7分ペースでもなんとか。しかしあのお兄さんのおかげで、
僕は走ることを決めていた。絶対にゴールする。夜行性の習性もある功を奏した!(笑)

ペースを上げ、キロ6分半でもいける。15秒、でもいける。この頃になると、
周りで死んでいた選手たちも目の色が変わったかのように生き返る人たちが増えた。

「お前らみんな、ゾンビか!」

と目をこする(笑)。

すると、「あれ?」前方にごんちゃんが。
どうやら足を引きずり歩いている。さっき抜かれた時には
あんなに足取りが軽やかだったのが信じられない。
ごんちゃんにも、あのお兄さんが言っていた「平坦と下りは走ろう!」と
声をかける。

そして走り続ける。この時の集中力は、自分でも凄かったと今は思う。
ごんちゃんも付いてきていると思ったが、相当きつかったようだ。

そのまま走り続ける。1周回目(16キロ)で死んでいたあの坂にたどり着く。
さっきは一番死にそうだったが、この坂でも走り続けた。
このポイントで応援してくれていたリップルの松田さんもびっくり。

このまま行こうと決めた。

残り5キロ。さすがにつらい。時間はある。ゴールはいけるだろう。

少し、ペースを緩める。が走り続ける。

そして、いよいよ町中へ。ゴール地点の大音響がかすかに聞こえ始める。
ゴールイメージ、ゴールイメージ。妄想だ!
このために今日一日やってきた。練習してきた。
しかし、足はまた痛んでくる。

最後のエイドで休憩を取りつつ、なんとか進む。

いよいよ最後のカーブを曲がればゴールの道へ。花道にさしかかる。
みんなタッチでお出迎え。知ってる人も知らない人も関係ない。

ようやくここへかえってくることができた!

・・・ゴールテープを切った。

「やったー!」

本当に嬉しかった。

えのさん、お出迎え。14時間43分31秒

本当に上出来。ランは、なんと5時間35分で走っていた。
(僕の今現在の実力で、フルマラソンは良くて4時間40分~50分。
長距離練習できてなく。その状況で、3種目目のランで5時間35は、驚き。
人間、気持ちの問題だな、とつくづく感じさせられた。)


<気づきと改善点>
・ トライスーツ:ロングでも着用した方が良い。ランが楽。
バイクの時はその上からバイクジャージとバイクパンツ。
そうすれば、今回のスパッツの腹痛の問題もなかったはず。
トランジットのタイムも短縮が可能。

・ コース下見:絶対に必要。全部の種目で(僕はランがぶっつけだった・・)
・ 補給食:私にとってのスープとお茶のように、合うものを見つけること非常に大事。
・ 時計(特にラン):キロ何分よりも、時刻が大事。まだまだ初級者のため。
・ レース後のケア:シップは持参すべし。20枚。OS-1も(個人的)。
・ 競技性:トライアスロンは人生と同じ。常時うまくいくわけでも、
逆にずっと調子が悪いわけでもない。要は、それとどうつきあっていくか、
どう対処するか。もちろん、事前準備が一番大事。
・ ゴールについて:イメージが大事。私は「妄想」と書きましたが、
それがないと、頑張れないし、引き寄せの法則も働かない。
やはり人間の脳は、イメージしたものを引き寄せるのだな、と改めて感じた。
・ トライアスロン(ロング)について:素晴らしい競技だと思った。
チャレンジすること。達成すること。計画すること、対処すること。
全てが凝縮されている。
・ バラモンについて:素晴らしい大会だった。また来年チャレンジしたい。
まずは14時間を切りたい。



長文、乱文となりましたが、こんなところです。
やはり何事も、体験してみて初めて分かる事ってありますね。
今回は貴重な経験を手に入れることができました。
ごんちゃんのゴールも、本当に嬉しかった。

仲間の皆でロング、完走して喜びたい!達成感は半端ない!!

えのさん、ゆみさん、博子さん、ご一緒させていただき、ありがとう
ございました。食事も本当に美味しかったです!

そしてごんちゃん、一緒に出場でき、ともに完走できて本当に嬉しかったです。
今回は、みなさんの応援、本当にありがとうございました!


まだまだつづく、ど笑む(M)道~!

がんばります!!

ゴール



ピース