左右のリズムと並列処理 | 複雑系レトリック~自営業白書~

左右のリズムと並列処理

ポークオレンジソース


こんにちは。複雑系自営業者のコンプレクソロジストです。ごきげんいかが?


昨日の晩ご飯はポークのオレンジソース


左上のやつはタラのテリーヌです。間違えて塩タラ買ってしまって、一時はどうなるかと思いましたが水に浸して塩抜きしたらなんとか美味しくできました!オケーー!!



さて、このポークオレンジソースなんですけど、実は私が生まれてはじめて食べたフランス料理で出てきた料理なんです。

確か、23才くらいの時でした。


そして、このときにレストランに連れて行ってくれたのが、昨日お話した百人一首の友人です。


百人一首に・・・フレンチレストラン・・・そう、私と違ってこの人は非常に、なんというか・・・育ちが良いんです。

年は一回りくらい上で、すんごい頭が良くてお嬢育ち。


とても尊敬している友人です。



レストランで食べたオレンジソースは、私にとっては衝撃的でした。


なんじゃこりゃ!!!!!すげーーーー!!!!

こんなの食ったことない!!!



先日買ったレシピブックにオレンジソースが載っていて自分なりにオレンジジュースでアレンジして作りましたが、かなりその時食べた味に近いものが出せたとおもいます。満足!!






さて、先日「並列処理についての記事 」を書きましたが、その後いろいろなコメントを頂戴して自分でも再考を致しました。


そもそも人間って二つのことを同時に考えることは可能なんでしょうか。



私なりの結論を申し上げると、人間は複数のことを同時に考えることは出来ません。出来ないと思います。




例えば私は本を読みながら彼女の話を聞いていることがよくあります。これはそこそこ特技だと思っていますが、両方の情報をちゃんと頭に入れることができます。


だけど、読書と話を両方同時に脳で処理しているのかな・・と考えると、実はそうではないらしい。




私たちが使っているパソコンは、複数の処理を同時に行うことができます。


例えば音楽を再生しながらブログ巡りが出来ます。ブログのリンクをクリックするたびに音楽が途切れるようなことはありませんので、これは確かに複数の処理を同時に行っているわけです。


しかし、これはあくまで「見た目上同時」というだけであって、実は、本当のところは同時に処理をしているわけではありません。


並列処理


この図をご覧下さい。


パソコンはこのように、ブログの表示と音楽の再生をまったく同時に行っているように見えます。


しかし、普通私たちが使うパソコンに搭載されているCPUは一つ・・・CPUはパソコンの頭脳に相当する部品です。


この部品が一つしかないわけですから、パソコンは基本的に一つの処理しか行うことができません。


じゃあ、いったいどうやって音楽の再生とブログの閲覧を同時進行させているのでしょうか。



マルチタスク


実はパソコンの内部ではこの図のようなことが行われています。


二つの処理を細かく区切って、交互に処理をしているのです。



つまり、同時に二つの処理を行っているわけではなくて、二つの処理を細かく切り替えることによってあたかも同時に処理しているように見せかけているわけです。


あくまでもこれは「擬似的な同時処理」であって、本当は・・・本当のところは同時に処理していません。


このような仕組みのことをマルチプロセスとか、マルチタスクとかって呼びますが、実は私たちが複数の作業を同時に行う場合は、これと同じようなことが脳で行われているのではないだろうかと考えました。





私が本を読みながら彼女の話を聞いている時のことをよく思い出して見ると、私はどうやら二つの処理を短い間隔でパチパチと切り替えているように感じます。


例えば彼女が「そんでさぁ」と言っている間は聞いていません。あまり重要でない部分では本の文章を処理しています。

逆に「○○さんが・・・」などの重要な部分、聞き逃すと話が分からなくなる部分は本を読むのを一旦辞めているような気がします。


これは非常に感覚的な部分ですから、あんまり「コレだ!」って言えないんですが。




さきほどご紹介した記事の中で、blog194さん から、打楽器に関するこのようなコメントを頂戴しました。


最初から簡単なリズムから入り、徐々に、手と足四方に違ったリズムを演奏する、、、、、

右手で2拍子、左手で3拍子、又その反対、それを交互に。



私は音楽をやっていたときに、これとよく似た課題に挑戦したことがあります。その時は「右で16分音符、左で3連符」でした。


実際にやってみると、これはとってもとっても難しいんです。なかなか出来ません。



拍子


16分音符は一拍を4分割したリズムです。


文字で説明すると、「タタタタ」となります。


3連符は一拍を3分割したリズム。ワルツのリズムです。


文字で説明すると「ズンタッタ」です。


ああ、我ながら説明にムリがあるな・・・(笑



どっちにしても、右で16分音符・・・左で3連符・・・という意識でやっているウチは本当になかなかできません。脳の中で二つのリズムを同時に刻むことはすごく難しいことです。


しかしこの課題には必勝法が存在します。




音符


このようにして、二つのリズムを混ぜた一つの楽譜を作るんです。

こうすることによってわりと簡単に両手でそれぞれのリズムを刻むことができます。


文字にすると「タンタカツカタン」・・・ううむ・・・(笑



この場合、右手で16分音符、左で3連符というリズムを意識せずに打つことができます。

左右のそれぞれの音符の間隔を意識しているに過ぎず、それぞれのリズムはとりあえず後回し。


つまりさきほどのコンピュータの例と同じように、はた目では二つのリズムを刻んでいるように見えるのですが、実際は混合した状態の一つのリズムとして捉えているわけです。


左右のそれぞれのリズムをとりあえず手放して、あくまでも「タンタカツカタン」というリズムを両手で刻むということです・・・ううむ(笑




この練習を繰り返すとそれぞれのリズムを意識することが必ずできるようになりますが、やはり全く同時には出来ないような気がします。

あくまでも直列処理の素早い切り替え・・・




慣れることによって、ほぼ同時処理に近い動作は出来ると思うのですが、それはあくまでも「見なし」であって、本当の意味で並行処理というのは実は不可能なのではないか・・・


そんなことを考えるアフタヌーンでした。