さて、２０１２年１０月２６日に更新の、お父さんがジョーンズを連れてきた一乗谷の滝では４度ビックリの出来事が…！ 第７話「一乗谷」篇
の記事で、
「２０１２年７月１０日に更新の、 祝 白戸家のＣＭシリーズが５周年！ 白戸家が反日ＣＭと言われていることについて
の記事を書いて以来、私も、必ずしも白戸家のＣＭが面白いとばかりは言えなくなってきました。
それは、近いうちに更新予定の記事を書いた後、さらにその思いが強くなりそうですけどね……」
と書いたことがありました。
その近いうちに更新予定の記事というのが今回の記事となります。
それは、「白洲次郎」という名前の男性から端を発したものでもありました。
実はこの白洲次郎の人物について、最近ネット上ではソフトバンクの白戸家のＣＭで、ある疑惑が持ち上がっていたのでした。
それは、「白戸家のＣＭは白洲次郎と日本人を侮辱したＣＭだった」という疑惑です。
実は最初、白戸家のＣＭの話題に関する掲示板で「白洲次郎」という名前を見たとき、白洲次郎について何も知らなかったことから、実在する人物とは思っていませんでした。
そこで調べたところ、かつて実在していた人物であったことがわかったのでした。
◆白洲次郎について
では、本題に入る前に、まずは白洲次郎氏について簡単にご紹介いたします。
日本のオピニオンリーダー、官僚、実業家でもあった白洲次郎氏（以下、白洲氏）は、１９０２年２月１７日生まれの兵庫県武庫郡精道村（現兵庫県芦屋市）の出身で、白洲文平・芳子夫妻の次男として生まれます。
白洲氏におけるネットでの評判を見てみると、近年「日本一カッコいい男」と呼ばれたり、注目を浴びている真のリベラリスト（自由主義者）と評するなど、全体的に高く評価されてました。
中には、激動の昭和史を駆け抜けた一人の「侍」がいたとも紹介されていましたからね。
その白洲氏のカッコよさというのは、生い立ちによりますと、１９１９年に神戸の中学を卒業すると、１７歳でイギリスのケンブリッジ大学に入学したころから始まったと思われます（１９２５年に卒業）。
１９２８年に父親が経営していた商店が倒産し、２６歳で日本に帰国するまでは、スーパーカーのブガッティと、高級スポーツカーのベントレーを乗り回しつつ「Queen's English（クイーンズ・イングリッシュ）」と、英国流のマナー・着こなし・コミュニケーションを身につけたとのこと。
１９２９年に、英字新聞『ジャパン・アドバタイザー』に就職し記者になり、のちに、実業家で政治家で伯爵でもあった樺山愛輔（かばやまあいすけ）の長男・丑二さんの紹介でその妹の正子さんと知り合って結婚。
１９３７年には日本食糧工業（後の日本水産）の取締役になったそうです。
１９４０年には、東京府南多摩郡鶴川村能ヶ谷（のち東京都町田市能ヶ谷）の古い農家を購入し、鶴川村が武蔵国と相模国にまたがる場所にあったことから武相荘（ぶあいそう）と名付け、疎開したことも。
終戦直後は、東久邇宮内閣の外務大臣に就任した吉田茂氏（後の内閣総理大臣）の懇請で、終戦連絡中央事務局（終連）の参与に就任。
そこでは、吉田茂氏の側近として連合国軍最高司令官総司令部と渡り合い、イギリス仕込みの英語で主張すべきところは頑強に主張したことから、ＧＨＱ某要人をして「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめた、実に勇ましいエピソードもあったそうです。
終戦連絡中央事務局次長、経済安定本部次長、貿易庁長官を務め、戦後処理が終わると、白洲氏は政界からあっさりと身を引くことになります。
その後は、東北電力会長、大洋漁業（現マルハニチロ）、日本テレビ、ウォーバーグ証券（現ＵＳＢ）の役員や顧問を歴任。
ほかにも、軽井沢ゴルフ倶楽部では理事長を務め、数多くいた入会待ちの人間に対して、たとえそれがどんな政財界の大物であっても便宜は図らない等、その運営に徹底的なフェアプレイ精神を貫き通す一方、従業員には慕われるほどあたたかく接していたこともあったそうです。
そして、１９８５年１１月２８日に、８３歳でお亡くなりになっていました。
※武相荘
１９４０年、東京府南多摩郡鶴川村能ヶ谷（のち東京都町田市能ヶ谷）の古い農家を購入し、鶴川村が武蔵国と相模国にまたがる場所にあったことから武相荘と名付け、夫婦で疎開したことがあったそうです。
◆あのマッカーサーを怒鳴りつけた男と言われている白洲次郎！？
ところで白洲次郎氏については、アメリカ陸軍の将軍（元帥）で、日本を占領した連合国軍最高司令官であり、名誉勲章（アメリカ軍の勲章において最高位の勲章）の受賞者でもあった故・ダグラス・マッカーサーことマッカーサーを怒鳴りつけた男と言われているといった、本当かどうかわからないエピソードもありました。
マッカーサーといえば、私を含め、みなさんも学校の歴史の授業で習ったことがあったように、日本が戦争終結のきっかけともなった、黒のサングラスにコーンパイプを加えた姿が実によく似合っていたアメリカの将軍で、教科書には写真も掲載されていたことがありましたよね。
白洲氏がマッカーサーを叱ったというのは、昭和天皇からマッカーサーに対するクリスマスプレゼントを届けた時に、「その辺にでも置いてくれ」とプレゼントがぞんざいに扱われたために白洲氏が激怒。
「仮にも天皇陛下からの贈り物をその辺に置けとは何事か！」と怒鳴りつけたエピソードがあったということだそうです。、
しかし、先ほどもご紹介の武相荘が発行しているメールマガジンでは、
『「マッカーサーを怒鳴りつけた男」 と書かれるに至っては、白洲は筋を通してもそんな失礼な男ではなかったと言いたくなります』
との記述があったこと。
それに、占領期のＧＨＱ関連文章を保管しているバージニア州ノーフォークにある「マッカーサー・アーカイブ」において、１９４５年１２月・１９４６年１２月の執務記録、面会予定表、ゲストブックの全てに白洲次郎の名前が見つからなかったことを、徳本栄一郎氏が月刊『文藝春秋』２００８年１０月号に「白洲次郎 知られざる素顔」のタイトルで寄稿したことも。
よって、白洲氏がマッカーサーを怒鳴りつけたというエピソードの真偽は意見が分かれているのが現状となっていました。
もうひとつ、白洲氏とマッカーサーというと、２００９年６月３０日にテレビ東京で放送された「開運！なんでも鑑定団」で、マッカーサー記念館に保存されている、白洲次郎がマッカーサーに送ったという手作りの木の椅子と書簡が出品され、かなりの高値がついたことがあったそうです。
◆あの明石家さんまも興味を持ち、ついには特番まで放送されたこともあった白洲次郎
それと白洲氏については、あのお笑い界の大物お笑い怪獣で、タレントの明石家さんまさんも興味を持っていたことがわかりました。
きっかけは、１９９４年４月１日に日本テレビで放送された「たけし・さんまの世界超偉人100万人伝説」の番組で、「風の男・白洲次郎伝説」として生い立ちから晩年までが紹介されると、スタイリッシュながらも気骨なる生き方にさんまさんが興味を持つことに。
それから１２年後となる２００６年７月１９日には、ＴＢＳの「明石家さんま特番～白洲次郎に会いに行く」のタイトルで、ついにさんまさんの白洲次郎氏に関する特番が放送されました！
特番では、白洲氏のゆかりの人物を武相荘（※参照）に招いてのトークや、白洲の人となり等を紹介する内容だったそうです。
そんな白洲氏は、公職引退後も８０歳過ぎまでPorsche911を乗り回し、時には友人であったイッセイミヤケのモデルを引き受けるなど、悠々自適に暮らしていたとのこと。
この前の笑っていいとも！で１７年ぶりに復活した「タモリ・さんまの日本一の最低男」ですが、かつて金曜日のレギュラーとして活躍していたころ、最低男のコーナーで、年をとったら、寝たきり老人ではなく「動いたっきり老人」になりたいと言っていたことがあったさんまさん。
おそらく、特番を通じて、８０を超えても白洲氏のように生きたいと思ったのかもしれませんね。
◆宝塚歌劇団やＮＨＫのドラマでも扱われたことがあった白洲次郎の生涯
あと、あの宝塚歌劇団・宙組（そらぐみ）で、２００８年に「黎明の風」という題名で、白洲氏の波乱の生涯を扱った劇として上演されたことがあったことがわかりました。
ちなみに、２００８年２月に宝塚大劇場で初演された兵庫県宝塚市は、白洲家の出身地である三田市の隣町でもあったそうです。
下のリンクは、２００８年２月２２日に収録され、２００８年５月９日に発売された「黎明の風—侍ジェントルマン 白洲次郎の挑戦-」 というタイトルのＤＶＤとなります。
【送料無料】 黎明の風—侍ジェントルマン 白洲次郎の挑戦—／宙組
さらには、２００９年２月２８日に、「ＮＨＫドラマスペシャル・白洲次郎」というタイトルで、白洲次郎役に俳優の伊勢谷友介さん、妻の正子役を女優の中谷美紀さんが演じたほか、岸部一徳さん（近衛文麿役）・原田芳雄さん（吉田茂役）など豪華キャストで、白洲次郎の親子愛・夫婦愛を描いたドラマもＮＨＫで放送されていたことがわかりました。
下のリンクは、２００９年１１月２０日に、「NHKドラマスペシャル「白洲次郎」 DVD-BOX」 というタイトルで発売されたの３枚組のDVD-BOXとなります。
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では、次の記事では、これを書いた後、もしかしたら私の白戸家のＣＭを含めたソフトバンクモバイルのＣＭの見方がガラッと変わるかもしれない（？）という続きの内容をお送りしたいと思います。
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