「〜になります」に2つの言い換え | ほどよい敬語の使い方~「コミュニ敬語」でいこう

ほどよい敬語の使い方~「コミュニ敬語」でいこう

プロのライターでも経営者でも間違えることがある敬語。相手を思いやるコミュニケーションツールとして「ほどよい敬語」を使いこなして「デキル人」になっちゃおう。

$ほどよい敬語の使い方~「コミュニ敬語」で行こう-ソーシャルメディア時代のことばの使いかた


まだまだ、ありますよ。
「~になります」の事例。


「私が感銘を受けたのは、この本になります

「私が参加したのは、このセミナーになります

「ご案内したいのは、○○さんのこのイベントになります

「詳しいお知らせは、こちらになります

うっかり使ってしまいがちな表現です。

テレビの番組でもしょっちゅう聴く言い方ですから
視聴者の側も麻痺してしまいそうです。

なぜ、使わないほうがいいのか?は
一つ前の記事をご覧くださいね。

いずれも、次のように言い換えるといいでしょう。

「私が感銘を受けたのは、この本です

「私が参加したのは、このセミナーです

「ご案内したいのは、○○さんのこのイベントでます

「詳しいお知らせは、こちらです

そもそも、なぜ「です」ではなく「~になります」と
言ってしまう(書いてしまう)のでしょう。

おそらく「です」と言いきると落ち着かない、
どこか丁寧さに欠けているように感じるのかもしれません。

そこで、試しに
「でございます」を加えてみましょう。

「私が感銘を受けたのは、この本でございます。

丁寧過ぎますか?

「ございます」では丁寧すぎるし、「です」では丁寧さが足りない気がする・・・
そう感じた時に、ついついこの「~になります」を付け加えて
「丁寧な雰囲気」を出そうとしてしまうのですね。

しかし「です」は「丁寧語」です。

「丁寧語」とは「です」「ます」を文末に付け加えることで、話や文章の相手に対して丁寧さを添えて述べるものであり、相手に対する敬語として働きます。

語尾にも心を込め、
自信を持って使えばぞんざいになることはないでしょう。

そしてもちろん「~でございます」はさらに丁寧な言い方です。
さりげなく自信を持って使いこなせるようになると、なおいいです。

いろいろおかしな敬語が蔓延している一つの理由に
話し手が慣れていなくて
この「~ございます」を使いこなせない、
というのも大きいと思います。

しかし、接客の場面で
口頭で「~でございます」をすっと上手に使えるひとはかっこいい
ですよ。
聞いていても実に気持ちがいい。プロを感じます。
おもてなしに関わる方は、ぜひ「~でございます」もマスターしてくださいね。