エンゲル係数と人生 | ワクワク人生研究所所長 小未来のブログ

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エンゲル係数と人生

20170128



家計支出に占める食費の割合を示す

「エンゲル係数」は

2016年は1987年以来、

29年ぶりの高水準になりそうだ。


※日本経済新聞より





総務省の家計調査

(2人以上の世帯)によると、

2016年1 - 11月のエンゲル係数の

平均値は25.7%。


同じく消費支出は

1ヶ月平均で27万8888円と

前年同期比約2%減。


ところが食料支出は

7万1603円と1.8%増えている。


「被服および履物」

「住居」など多くの主要項目で

支出が減る一方、


増えたのは食料のほか

「保健医療」「教育」に

限られた。



▼少子高齢化と競争原理

つまりそういうことだ。


食料品については

「値上げ」の影響もあろうが、


それ以上に

支出元の属性の変化が大きい、

と僕は推察する。


特に高齢化に伴う高齢者の

自身への「保健医療費」の増大、

孫世代への「教育費」の増大は


僕が身近で聞く話からも

容易に想像できるし、


「被服および履物」や

「住居」についても

業界地図を眺めれば

全体の消費傾向は一目瞭然。


高齢者だけでなく、

若年世代でも

「衣」「住」に関しては

必要充分の範囲で

贅沢を控える傾向にある。



▼食費乱高下

僕は「食」に関しては

人並み以上にこだわりが強い

と自覚している。


だからここ数年間の

生鮮食料品の価格上昇には

閉口するばかりだ。


10代の頃から

「自炊派」だった僕は

その時その時住まう場所で

近隣のスーパーの特徴を詳細に把握し、


曜日ごとの買い出し先、

時間帯別のセール情報、

さらには毎日の折り込みチラシを

欠かさずチェックし、


「より食べたいものを

 より安く」を

徹底的に貫いた。


更に学生時代は

食費1ヶ月1万円を

1度だけだが達成したこともあるし、


逆に同じ学生時代・一人暮らし

にもかかわらず、

月10万円近くに膨れ上がった

こともあった。


当時近所に美味しくて評判の

精肉店があり、


毎日のように自宅で

焼肉パーティーを開催していたことと、

月1万円生活の反動と。




その翌月

バイトのシフトを倍にしたのは

ここだけの話ですが。笑



▼エンゲル係数と人生

我が国の統計を紐解けば

終戦5年後、1950年時点で

エンゲル係数は57.4%。


水道光熱費、住居費、

医療費、教育費、被服費

それらすべてを合わせた額よりも

食費が上回るような時代だ。


その後高度成長期に突入

目覚ましい発展を遂げた日本は


1960年で38.8%

同70年で32.4%

同80年で28.0%までに低下。


今回

「1987年以来の高水準」

と言われているが、


戦後70年以上の流れの上では

微細な変化なようにも感じる。


しかし1点だけ

1960 - 80年代と現在との

決定的な違いを挙げるならば


「世帯の構成人数の減少」


自宅で調理することの非効率性から

「食の外部化」が一段と進む

との調査結果も出ている。


果たして

どちらの時代が幸せな食文化か…