【TV観戦記】WBC世界Sフライ級タイトルマッチ スリヤン・ソールンビサイvs佐藤 洋太 | live once

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世界戦ウィークの初戦となった一戦、
WBC世界Sフライ級タイトルマッチの観戦記です。


【1R~2R】
距離の取り合いとなった第1R。
「とにかく距離はオレが握る!」と言わんばかりの佐藤選手のジャブが光りました。

対するスリヤン選手、
身長差・リーチ差に対して十分な対策を練ってきたはずですが、
佐藤選手の出入りのスピードは想定外だったか?
後手を掴まされた印象で序盤のラウンドを消化した感アリ。


【3R】
佐藤選手のワンツーがスリヤン選手の顔面にクリーンヒット!!

チョット詩的な表現を使わせてもらうと、
“ひと筋の流星が流れたかのような軌道を描いたワンツー”って感じでした。

ホントにナニからナニまで一直線な見事なワンツーストレートでしたね。

スリヤン選手、
アレ多分“どストレート”すぎて見えなかったと思います。
タイミングも絶妙でしたし。

ぐらついたスリヤン選手に更に連打で追い込み1度目のダウンを奪った佐藤選手、
カウント8からの再開後も攻めのキモチが勝っていました。

相打ちとなったカウンター勝負にも勝って2度目のダウンを奪取。

意外や意外(っていったら失礼か)短期決着か?と思われましたが、
いやいやサスガは世界チャンピオン。

ココからスリヤン選手の猛烈な前進攻撃がスタートします。

4Rからは少しずつ距離を縮められ、
接近戦での闘いを余儀なくされ始めた佐藤選手。

時おり顔面を飛ばされるシーンはあったものの、
しかし決定的な一打は許さず、
逆に練習を積んできたという左ボディが効果的にヒットするシーンも目立ち始めます。





・・・閑話休題。





佐藤選手、
ボクはこの選手のコトをずっと、

「ゼッタイに主導権を相手に渡さないボクサー」

と思っていましたが、
今回の試合を観てチョットこの認識と言葉は正確じゃなかったなと思いました。

「主導権を握る」

と言うと“自分の距離を守る”とか“自分から手を出す”“足を使って相手を動かす”、
そういった展開をイメージさせるんですが、
どうやら佐藤選手はそういった考え方(闘い方)とはチガウ次元にいるんじゃないか?と。

つまり、

「相手の土俵上でも対抗出来る術を身に付けてきたボクサー」

なんじゃないか?と。
一見すると相手に主導権を握られたように見えるけれども、
でもソレすら自分の想定内でありソコでも闘える引き出しを作ってきたのだなと。


そぅ思ったワケです。




・・・とはいえ、
やはり世界チャンピオンの圧力たるや凄まじいモノがあったと思います。

スリヤン選手の深くて速い踏み込みの連続に、
7Rあたりからは佐藤選手にもやや疲れの色が見え始めました。

しかししかし新たにアッパーで迎撃し始めた佐藤選手、
やや攻撃が単調化してきたスリヤン選手には少し変化が欲しいところ。

試合はそのまま終盤まで進みます。

そして迎えた最終12R、
前で出たがるスリヤン選手に対して、
佐藤選手はワンツー、ワンツースリーで迎撃。

更にワンツースリーフォーまでの連打もあったように見えました。

体力的なスタミナもスゴいですけど、
ココで連打が出せるってホントにキモチの強い選手だな~という印象。

そして終了のゴング。

結果はもぉ皆さんご存知の通りですが、
3-0のユナニマス・ディシジョンによって、




新チャンピオン!佐藤洋太選手の勝利!!




嬉しい勝利でした♪
国内最強を謳われ続けた選手が世界を獲ったという事実。
その国内最強の選手が後楽園ホールで世界タイトルを獲ったという事実。

日本ボクシング界が救われた瞬間でもありましたね。
これで現役世界チャンピオンは9人目ですか・・・。

まだまだ世界戦は続きますので、
30日の高山選手(IBF@南アフリカ)、
4日の清水選手、
7日の粟生選手に山中選手、

みんなで応援しましょ~♪