Alice in Wonderland | .              .

Alice in Wonderland

2009年にアメリカTampaで初演された"Wonderland"。
日本で「アリス・イン・ワンダーランド」というタイトルで初演を迎えました。


作曲は、ミュージカル界では大御所となってきているFrank Wildhorn。
日本人の耳にすごく馴染む曲を創るので、東宝におおいに好かれているようです(笑)
代表作に、「ジキルとハイド」「ボニー&クライド」「スカーレットピンパーネル」「シラノ」などなど。
ほとんど日本に持ち込まれてます。

初演配役は
作家アリス               安蘭けい
娘クロエ                 高畑充希                    
ジャック(夫)/白のナイト       石川禅
うさぎ                   田代万里生
芋虫                   JOY
エル・ガト(猫)              柿澤勇人
帽子屋                  濱田めぐみ
モリス                   松原剛志
ハートの女王              渡辺美里



物語は、「不思議な国のアリス」でしょ、と思うでしょう?
違うんです。
この物語の主人公は、大人になったアリス。
作家として仕事に励む傍ら、夫とは別居中、一人娘クロエとはギクシャク、というなんとも現代的な背景。

うさぎを追いかけていった娘を追いかけて、ワンダーランドに迷い込んだアリス。
「焦らず急がず、じっくり考えるといい。」という芋虫。
「大事なのは、まず楽しむこと!」というノリノリな猫。
「僕にできることはなんなりと!」というヘタレ騎士ジャック。
「バランスが大事よ」というハートの女王様。
イカレたお茶会をひらく帽子屋とモリス。
奇妙なキャラクター達に出会い、反発しながらも仲間となり、クロエを追うアリス。
そんな中、クロエは帽子屋に不安消去マシーンに入れられ、行方不明に。
芋虫、猫、ジャックは帽子屋に捕えられ牢獄に。
仲間とクロエを救うために戦うアリスは、帽子屋は自分自身の悪の部分だと、全てのキャラクターは自分の心の中に潜む気持ちだと気づき、夢から覚める。
自分にとって大切なものに気づいたアリス。
アリスの気持ちは大きく変わっても、現実は前日と何も変わらない。
少しずつ自分を、家族との愛情を取り戻そう、と決意するアリス。



久々に、「わー楽しい!」と思えたミュージカルでした。
笑いあり、涙あり、とはまさにこれ!

芋虫、うさぎ、猫、ジャックがわいわいごちゃごちゃしてるのが素敵。
僕たちが助ける!と言って結局何も役に立たないとか。笑
むしろ足手まといになったり。
みんないいキャラしてるんです。

今回のキャストの方は皆さん歌上手さんばかりでした。
濱田めぐみさんの声量!素晴らしかったです。
JOYはTVでよく歌ってますが、実際に舞台で歌っているのを聴いてもうまかったです。
TVに出なくなったら今後はミュージカルに出るようになるんじゃないでしょうか。

この舞台は万里生くん目当てで観に行ったっていうのが3割くらい気持ちの中であったんですが、それよりもエル・ガト役の柿澤くんに目がいって、結局ずっと柿澤くん見てました。笑

というのも、万里生くんの衣装がうさぎ過ぎて、そして万里生くんのソロが少なすぎて!
おかげ様で、また新しく追っかける人が増えました。東宝さんありがとうございます。笑


もう再演が決まっているそうです。
それも納得できる面白さでした!

奥深い人間ドラマを追及しているわけではなく、もしかしたら小さなヒントを得られたかな、くらいで良いと演出家の鈴木さんがパンフレットでおっしゃっていらっしゃいました。

本当にその通り。
このミュージカルは教訓云々でなく、楽しんで観るのが一番です!