明日、経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD) | コリンのブログ

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「膵腺房細胞癌」でこのブログにたどりついた方がいましたら、2014年5月20日以降の「お母さん」というテーマで書いてます。

【母の病名】膵腺房細胞癌

9月24日(木) 国立がん研究センター

今日、母の発熱に対処するステントの相談で築地の病院に行ってきました。コリンが確認したかったことは、ステント処置ができるか?また黄疸もなく、便の色も白くなく、尿の色も普通の色なのに、ステントをやる必要があるか?という疑問がありました。

結論から言うと、今日「緊急」という形で入院となり、明日「経皮経管胆道ドレナージ」をすることになりました。膵臓癌の場合は、ステント処置が多いが、膵腺房細胞癌というちょっと特殊な腫瘍という事で、対処方法がこのようになりました。

以下、先生の診断結果です。
・胆汁の通り道に負担がかかっている。
・膵臓の中心部とリンパ節に腫瘍がある。
・腫瘍が胃袋を押して、食欲がない。
・腫瘍が胆汁の通り道を押している。
・黄疸の数値(ビリルビン、ALP、γ-GTP)はまだ出ていないので、まだ完全に詰まっていない。
・腫瘍の影響で、胆管が長くなり押されている状態。
・胆嚢が腫れている。黄疸が出ないのは、胆嚢に汚れた液が溜まっている可能性もある。
・普通の膵臓癌は、胆管が閉じてしまうが、膵腺房細胞癌は押されて長く狭くなる。
・今後、腫瘍はさらに大きくなる。
・腫瘍は肝臓側にも広がってきている。
・胃袋、十二指腸も圧迫しているので、ステントが難しくうまくいかない。今後トラブルあったとき、今回は処置できても次回はできない。



以上のことから、今回ステントを入れても、また入れなければならなくなる。腫瘍が更に大きくなれば、胆管の左右にもいれなくてはならなくなる。これらの経過をたどるうちに、トラブルが必ず起きる。発熱などが起こり、体力が落ちた状態では、処置できなくなる。
ということで、対応するなら今やるのが良いとの判断。三郷緩和ケア病院の先生も今、体調が安定しているうちに対処した方が良いという考えでは同じ。



ステントはやらない。ではどうするか?
経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)」
体の外にチューブを出した方が、熱もでなくなり、更に詰まる前に目に見えて対処できる。体の外にある分、うざったいが、外に出した方がメリットが大きい。
これは主治医の先生のみならず、築地の肝胆膵の先生方が画像・血液検査・母の状態を確認し、全員一致で出した治療法だそうです。

先生の説明に、母も父もコリンも納得しました。
ドレナージの説明書も読みました。それに伴う、合併症・不具合の説明も受けました。一般的な危険性以外に気をつけたい事も聞きました。

①胆管が完全に詰まっていないので、管が細く見えにくい。その為、通常は30分くらいだが、1時間かそれ以上時間がかかる。しかし、こういうケースでもきちんと出来る先生がやるので、そこは安心して良い。
②どうしても処置をするときに造影剤が必要になる。造影剤アレルギーがあるので、ヨードを使わない造影剤でやるが、それでもアレルギーが出る場合もある。

 

ステントの相談のつもりが、ドレナージ処置となりました。
急展開だけど、今回すぐ対応できて良かったと思います。
全ての医療行為には、リスクが伴うもので、胃カメラや大腸検査でさえ、運が悪ければ死に至る。「全く何もしない」という選択肢が母にはなく、「できる事なら少しでも長く生きていたい」という思いから、今回の選択をしました。これが抗がん剤のように、やっても母には効果がないというのなら完全に何もしませんが、ドレナージをして今後の発熱に対処できるのであれば、「やる」という選択を家族できめました。

もし、コリンが患者本人だったら・・・やならいかもしれない。
全ての治療を放棄するかもしれない。
自分の事なら、自分で決められるのに、人の事だと難しい。
でも母も、もし嫌だったら、嫌というだろう。
ホントは嫌なのに、言わないのは、それが母の選択。