こんにちは
『養生訓』を読むために、「なぜ今『養生訓』なの?」と「益軒先生ってどんな人?」をお届けしました。これで、『養生訓』を取り上げる理由と、『養生訓』の時代背景はわかっていただけたかと思います。
いよいよ本編突入…なんですが、その前に、『養生訓』がどんな構成になっているかを見といてほしいんです。そこから、益軒先生が何を重視されてたかがわかるから。いや、実際そうだったかどうかはわかりませんし、もしかしたら、私の勘違いかもしれないけど。
学校の授業でもそうですけど、先生が繰り返すことって、だいじなポイントになってるじゃない?講演とかで、演者がとくに言いたいことは、前半にくることが多いでしょ?まぁ、中には、盛り上げて、盛り上げて、最後にっていうケースもあるけどね。
『養生訓』は全八巻で、↓以下のような構成になっています。このブログのテーマも、それに合わせました。ご紹介していくのは、最初から順になると思いますけど、場合によっては、関連する箇所を次に持ってくるかもしれません。
巻第一 総論 上 40篇
巻第二 総論 下 68篇
巻第三 飲食 上 74篇
巻第四 飲食 下 70篇
巻第五 五官 52篇
巻第六 病を慎む 58篇
巻第七 薬を用ふ 60篇
巻第八 老を養ふ 54篇
まず最初に『総論』が来ています。これは、どんな学術書でも、全体を通して言いたいことがまとまっているのが常。『養生訓』も同様で、益軒先生の健康や養生に対する基本的な考え方が出ています。
なぜ養生すべきなのか、養生する上で何が必要で、何に気をつけなければいけないのか。ここに、益軒先生が『養生訓』に込めた「健康で長生きするため」というビジョンと、そのために何をすべきかという大きなミッションが見えてきます。
私が注目したのは、「からだ」のことだけじゃなくて、「こころ」のあり方にも、かなりの部分をさいているところ。健康には精神的なものも大きく影響すること、東洋医学の「からだ」と「こころ」のつながりをきっちりとらえてらした。つまり、医学書をきっちり読み込んでらしたってことね。
巻第三以降は、『総論』に出てきた大きなミッションを果たすために必要な小さなミッション集と言えるんじゃないかな。で、注目は、その順番。飲食が最初に来てるでしょ?薬は七番目だし、八番目の「老を養ふ」には鍼灸についての記述があるの。
ってことは、養生において、一番だいじなのが飲食で、薬や鍼灸に頼るのは最後の手段だって、暗にほのめかしているんじゃないか。そんなふうに思えます。
「五官」は、目・舌・口・鼻・耳のことです。巻第五では、もちろんそれらについての記述もありますが、食事以外の生活動作や導引術など、起居に関するものが集められています。
さて、次回からいよいよ本編に突入しまーす。一天一笑、今日も笑顔でいい1日です。
ピグで、
小春月「でっかくなっちゃった」 春月「小っちゃくなっちゃった」