*Trip to Matsushima & Memorable Meals*
今回の日本行きが決まった時から、夫が楽しみにしていた食べ物がありました。
19年前、新婚旅行で仙台を訪れた時に、私の伯母夫婦が連れて行ってくれたとんかつ屋さんで食べた「特大エビフライ」です。
余程印象的だったのでしょう、帰ってから友人知人に「日本旅行の感想は?」と聞かれると、必ず「ボクのこの腕(手首から肘まで)くらいあるエビフライを食べたんだ!」と話していたくらいです。
夫をとても可愛がってくれた伯母は残念ながら5年前に他界してしまいましたが、伯父が同じとんかつ屋さんに、私達夫婦と母と姉を招待してくれました。
*At Tonkatsu (Pork Cutlet) Restaurant, with Uncle
伯父とお酒を飲むのをとても楽しみにしていた銀之丞。
彼の人生の中で、19年前、私の父とこの伯父と一緒だった時ほど量を飲み、かつひどく酔っ払った夜はなかったのではないかと思います。
もちろんこの夜のビールと日本酒は嗜む程度で(笑)。
さあ、お待ちかねの「天然大海老フライ」!(私はロースカツをいただきました。)
*Huge! Fried Shrimp
尾頭付きでやっぱり大きい!
「ホラホラ、僕の腕くらいあるよ!!」
ウン、あるある!(…?)
伯父さん、どうもごちそうさまでした。
「是非また近いうちに、一緒に飲みましょう!」と夫が言っています。^^
そして。
今回、母が計画してくれた温泉旅行は全部で3つ。
第一弾は、松島でした。
*View of Matsushima Bay from Our Room
仙台駅から送迎バスが出ています。
50分ほどで部屋から松島湾が見渡せる温泉宿「一の坊」に到着。
ベッドのある寝室にしてもらったので夫も過ごしやすかったようです。
海を見渡す露天風呂に入ったら、長旅と海外暮らしの日々の疲れも、お湯に溶けて昇華されて行くようでした。
極楽、極楽…
そして待ってました♪の夕ご飯。
*Marinated Fried Eggplant with Shirimp, Green Beans & Red Bell Pepper
*Grilled Oyster with Cream
*Assorted Sashimi
*Savory Egg Custard with Stewed Shark Fin
先付は地元の野菜を使った「秋茄子揚げ浸し」と「牡蠣のくりーむ焼き」。
彩の美しい一品目と、大好きなカキの登場で、もうこの2品だけで満足度70%(満腹度ではありません)。
そして「お造りの盛り合わせ」に「料理長のこだわり」と銘打った「鱶鰭(フカヒレ)茶碗蒸し」が続きました。
どのお料理も、器も盛り付けも美しくて、銀之丞がいたく感動していました。
どれも美味しかったのですが、フカヒレの茶碗蒸しが、少しごま油の香りが焦げくさく感じられてちょっと残念でした。
魚料理は「目抜けの紅葉焼き」。
*Teriyaki Rockfish with Fritter of Spycy Cod Row, Egg white & Mayonnaise
ゼラチン質の多いねっちりした身の深海魚メヌケを鍋照り焼き(多分)にして、明太子とマヨネーズ、卵白を混ぜたフリットが添えてありました。
メヌケが大好物の姉は大喜び。
でも、ここまでお刺身のツマまで残らず平らげていた私は「この調子で食べていたら最後のお料理まで行き着けなくなる…」と気づき、ここからは涙を飲んで半量だけいただくことにしました。
*Grilled Beef with Sauce of Green Onion, Ginger and Crysanthamum
*Assorted Sushi
*Soup with Saury Fish Ball
*Fruits Jelly
肉料理は「牛肉のグリル」ということでしたが、焼き色の付いた柔らかいお肉はあんかけになっていて、菊の花びらのしゃくしゃくした歯ごたえも楽しく。
ネギと生姜の風味も手伝って思いの外するりと食べられてしまいました(夫はこれが一番気に入ったそうで、私の分を半分あげました)。
握り寿しもシャリが小さめだったのと、ヅケだったり、柚子胡椒と塩で味がついていたりしたので満腹の口にも入りやすかったです。
「秋刀魚のつみれ汁」と「フルーツゼリー」は流石に汁の一滴も残さず…というわけには行きませんでしたが。
大満足!!のディナーでした。
でも、楽しみにしていた生ガキは出てこなかったので、期待は翌日に持ち越されました。
朝焼けの松島湾。
朝焼けを眺めながらの朝風呂の後の朝食はバッフェスタイル。
種類が豊富でとっても楽しかったです。
*Buffet Breakfast
銀之丞と姉(←なぜに「もみ手」?と思ったら、手を拭いていたのね)。
目の前で焼いてもらうフレンチトーストがとても美味しかったのですが、今日本で流行っているのかしら?…今回滞在したホテルや旅館5箇所のうち、どのバッフェでも見かけた気がします。
ピンク色のジュースは「フレッシュトマトジュース」。
阿川佐和子氏が父親の弘之氏とドイツを旅行した際、宿で出た綺麗なピンク色のジュースがびっくりするほど美味しくて、それが生のトマトをしぼったジュースであった…と彼女のエッセイで読んで以来、憧れていたのです。
わあ、ここで味わえるなんて♫と感激しての期待の一口でしたが…。
甘くもなく、塩っぱくもなく、とっても青くさい…。
少しお塩かお砂糖を入れたらマシになったんじゃないかしら、と思いました。
このジュース、いつかどこかで美味しいバージョンにめぐり逢うことはあるのでしょうか…?
この日はまず、国宝の瑞巌寺(ずいがんじ)へ。
有名だった参道の杉並木は震災の時の塩害で、約300本が伐採されたのだそうです(左側のフェンスで囲われた部分です)。
*Zuiganji Temple
19年前にも来ている筈なのですが、残念なことに夫も私も体調が最悪だったため、殆ど記憶にないのです。
撮影:銀之丞
お昼には「今日こそは生ガキを!」と前日、行きのバスの中から目をつけていた牡蠣料理の専門店へ。
でも…。
「生牡蠣は来週から」ということで、やっぱり食べられなかったんです…。
ということで、焼きガキとカキフライ、カキの南蛮漬けがセットになった「牡蠣御膳」を。
*Oyster Lunch
焼きガキの香ばしい匂いが今も忘れられません。
*Grilled Oyster, Fried Oyster, and Fried & Marinated Oyster
左上は母が頼んだ「牡蠣フライ膳」です。
ぷっくり、でも身のしまった、甘い松島のカキ。
ああ、思い出しただけで…。
次に行く時は時期を見定めて、絶対生ガキを食べたいです。
さて、食事の後は橋を渡って瑞巌寺の五大堂へ。
*Godai-do Temple
撮影:銀之丞
最後に島巡りの遊覧船に乗ってから、仙台に戻りました。
生ガキは食べられなかったけど(しつこい)、火を通したカキと温泉と景色とを存分に楽しんで来ました。
あちこちに震災の爪痕と、復興の足跡が感じられた松島旅行でした。
長くなってしまったので、キッチンの改修工事については次回に回したいと思います。
お陰様で私の風邪は大分よくなって、時差ボケもすっかり抜けたようなのですが…。
11月も半ばだというのに連日30℃を越す気温に、日本のひんやりした秋の空気を経験して来た体が…というより頭が、違和感を持ってしまって。
何だか落ち着かない気分です。
キッチンが使えないせいもあるのでしょうね(昨日11日の時点で、工事は予定より1週間遅れているそうです…想定内ですが)。
皆様も、どうぞ体調には気をつけてお過ごしください。