チキンと夏野菜のココナツミルク入りスープカレーと、これが「しろくま」だ!? | COCOのおいしい話

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*Coconut Milk Curry Soup with Chicken & Summer Vegetables, Honeydew Melon & White Nectarine Sangria, and "Shiro-kuma (Polar Bear)" Japanese Style Shaved Ice*


しばらくご無沙汰してしまいましたが、皆様如何お過ごしでしょうか?

特に体調を崩していた訳ではないのですが、最近こちらも暑さの厳しい日が続き、ラップトップのPCを文字通り膝に乗せて作業することの多い私は、つい更新をサボりがちになってしまっていたのです…。

今日も(9日の日曜日現在)日中の最高気温は36℃、夜の7時を過ぎても32℃という猛暑日になりましたが、こういう日にはカレーの記事を書くに限りますね。^^

先週の水曜日の夕食、チキンと夏野菜のココナツミルク入りスープカレーです。


COCOのおいしい話-ココナツカレー、ディナー
*Coconut Milk Curry Soup of Chicken, Boiled Carrot, Onion & Potato, and Grilled Kabocha Squash, Okras, Orange & Yellow Bell Pepper, Tomato & Zucchini with Jasmine Rice*

お伴はまだ飽きもせずサングリア。


COCOのおいしい話-ココナツカレー、サングリア
*Sauvignon Blanc, Tequila, Honeydew Melon, White Nectarine Sangria with Ginger Ale*

ソーヴィニョンブランにテキーラ、ハニーデューメロンとホワイトネクタリン入り。蜂蜜少々で甘味を加え、この日はクラブソーダを切らしていたのでジンジャーエールで割りました。

カレーの具材は、チキン、人参、じゃがいもと、オリーブオイルをまぶしてオーブンで焼いたズッキーニにトマト—。


COCOのおいしい話-ココナツカレー、トマトアップ


同様に焼いたオクラとかぼちゃに、黒焼きにして皮をむいたイエローとオレンジのパプリカ、玉ねぎです。


COCOのおいしい話-ココナツカレー、玉ねぎ&パプリカ


骨つきの鶏もも肉は皮をはぎ、塩とカレー粉をもみこんでしばらく置いたものを、玉ねぎ、人参、セロリ(この野菜は出汁用です)のぶつ切りとベイリーフを一緒に鍋に入れ、かぶるくらいの水を加え、沸騰したら弱火にしてゆっくり煮ます。

1時間10分ほど煮たところで、皮つきのまま半分に切ったじゃがいも、おおぶりに切った人参、4分の1に切った玉ねぎを加えて20~30分程煮ます。

後に加えた野菜が柔らかくなったら、チキンも一緒に引き上げて皿等に取り、2人分として煮汁カップ1程を濾して鍋にとって火にかけます。

ここに好みのカレールー2、3片を溶かし、ココナツミルク1缶を加えて混ぜながら温め、チキンの煮汁を適宜足しながら好みの濃さに加減します。

先に引き上げた野菜とチキンを戻して温め、味を見て塩、こしょう、カレー粉などで整え—。

ご飯と一緒に盛り付け、オーブンで焼いた野菜(好みで塩をふります)をのせて出来上りです。


COCOのおいしい話-ココナツカレー、アップ


今日はジャスミンライスで。シラントロ(コリアンダー、パクチー)を添えました。


COCOのおいしい話-ココナツカレー、ジャスミンライス


じっくり煮込んだチキンはしっとり、ほろりと骨から外れます。


COCOのおいしい話-ココナツカレー、チキンアップ


今回はチキンと野菜を使いましたが、このココナツミルク入りのソースは、エビでも、またバナナやパイナップル、キウイ等を入れたフルーツカレーにしてもおいしいのです。上の分量だとソースは多めにできるので、試してごらんになりませんか?

「ウーン、果物のカレー…?」と思われた方もいらっしゃると思います。私も想像すらできなかったのです、この本を初めて読んだ頃には。


「哀しい予感」 よしもと ばなな 角川文庫


私が日本で学生をしていた頃大ベストセラーになった、吉本ばなな氏初の長編小説です。

優しい両親と弟に囲まれ、穏やかに暮らす19歳の主人公弥生には、何故か幼い頃の記憶がない。ふとした事から高校の音楽教師をしている風変わりなおば、ゆきのが実は自分の姉なのではないかと気づいた弥生は、一人暮らしの彼女の家を訪ね—。

物語の季節は夏。氏は夏が、そして夜が大好きなのでしょうね。彼女の作品を読むと、懐かしい日本の夏の、水気を多く含んだ夜気をタチドコロに思い出すことが出来ます。

数日を一緒に過ごした後、突然姿を消したゆきのを追って、弥生は義理の弟の哲生と、ゆきのの恋人の正彦と、彼女を、そして自分の過去を探す旅に出る—。

この3人が訪れた軽井沢の別荘で、弟のリクエストで弥生が作るのが、二人にとっては夏の恒例、おふくろの味だと言う「キウイやパイナップルの入った甘いカレー」なのです。

仙台にもインド料理の店が出来、「本格カレー」はちらほら話題に上り始めていましたが、アジア風のさらさらしたカレーなどは見た事も無かった頃でした。

「カレー」と言えば、リンゴとはちみつ入りのルーで作った家のカレーしか知らなかった私が味を想像してみても、それはあまり食指の動くものではなく…。

でも数年後に、タイ料理等のココナツミルク入りのカレーの存在を知った時、「こういうカレーにならフルーツを入れてもおいしいのかも」と思い当たったのです。

「哀しい予感」を片手に、生のパイナップルに、キウイ、青いバナナと、彩りにトマトも加えて作ったカレーの、複雑でほの甘い、初めてのおいしさ…。

このトロピカルフルーツカレーは、姉と二人暮らしをしていた、サンフランシスコのアパートの小さなキッチンいっぱいに漂っていたココナツミルクとジャスミンライスの匂いと共に蘇る、夏の思い出の一コマです。

今は、夫がバナナも、料理に入ったパイナップルも好まないため、このフルーツカレーを作る事は全くなくなってしまいました。

ところで、このタイトルの「哀しい予感」とは。

読み進んでその意味を理解した時には、一瞬胸の奥がヒュッと凍ったような気がしたほど…怖く、切ない主題なのです。


長くなりましたが(いつものように)。

オマケです。

最近、色々な方のブログや友人から、日本では今「しろくま」なる氷菓が大変な人気を博していると聞き及びまして。

実物を見た事はなかったのですが、敢えてネット検索はせず、自分のイメージだけで憧れの「しろくま」を作り上げてみました。

さあ、これがしろくまだ!?


COCOのおいしい話-ココナツカレー、しろくま?
*"Shiro-kuma (Polar Bear)" Japanese Style Shaved Ice with Condensed Milk, Concord Grapes, Honeydew Melon, Orange, Raspberries, Water Melon, Sweet Red Beans & Vanilla Ice Cream*

ボールに削っておいた氷を(かき氷器は数年前に日系スーパーで購入しました)、一口大に切ったハニーデューメロン、オレンジ、コンコルドグレープ(小粒の巨峰のようなぶどうです)、ラズベリー2、3コずつをちりばめながら、コンデンスミルクをたらしつつ山型に積んで行きます。

仕上げにゆであずきとバニラアイスクリーム(カロリーを気にして量は大分控えめになりました)をのせ、すいかを飾って完成!

先に夫の分を作って出し、更に山盛りのかき氷を堪能しようと冷房を弱めた中で写真を撮っていたので、下の方が大分溶け始めちゃってますが…。

「これだけ満足度の高いかき氷を食べたのは、生まれて初めてだ!」とは夫の弁。

私も、「右に同じ!」でした。

体が涼しくなる前に口の中がしもやけ状態になってしまって、ろれつが回らなくなる程でしたが、いや~、楽しかったです。

ちょっとググって見たところ、本場鹿児島では、レーズンやなんと羊羹が入ったりするらしいですね。

こちらはまだまだ残暑とも言えない暑さが続きそうなので、また作ってみようと思います。


この通り、どんなに暑くても、私たち夫婦の食欲は衰え知らず。私の体重は右肩上がり(夫は毎日2、3度プールで泳ぐので、順調に右肩下がり)…。

皆様、しっかり食べて、一緒に元気に、食欲の秋に突入しましょう!
\( ̄Д ̄;)ヤケ。






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