メキシコで端を発したインフルエンザ。 アメリカへ伝染し、どうやら世界中にも伝染しそうな勢い。
日本にも疑いのある人が多く発見された。
先日の大阪府立の高校生たち、実はこの高校 ウチのすぐ近くなんです。 まあ 彼らたちは疑いが晴れたが、今度は神戸と大阪・茨木の高校生に陽性反応が出た。
しかも この高校生たちは先の高校生たちと違い、海外渡航経験はないときてる。 つまり 海外渡航者の誰かから感染したのであろう。
発見されてはいないが、インフルエンザ菌に侵された海外渡航者
がどこかにいるわけだ。
今回の豚インフルエンザは感染力が強いらしい。 今のところ毒性は弱いらしいが、これも突然変異で毒性が強くなる可能性もある。 一番怖いのが、この突然変異。
尚、豚インフルエンザの特性などについては、
メインブログ「豚インフルエンザ
」(←クリック)参照ください。
今のところ、「タミフル」や「リレンザ」が有効といわれているが、これも「効かなかった」という症例もあり、まだ正確には解明されていない。
ところが、「漢方薬で治るかも・・・」との説が浮上してきたそうだ。
実は、こういうデータがある。
20077年11月から08年3月まで、診察したインフルエンザ患者のうち、「タミフル」で治療した13人と、「麻黄湯(まおうとう)」と呼ばれる漢方薬を与えた11人を比較したもので、
高熱で来院した患者が36.99度以下の体温になるまでの時間を計測したところ、タミフルが平均25.4時間に対し、麻黄湯は14.1時間だった という。
「これまでも大青竜湯(だいせいりゅうとう)などがタミフルと同等の効果があることが分かっていましたが、タミフルよりも効果がある漢方薬があることが分かったのです」
と 横浜市立大医学部非常勤講師(漢方医学)の森由雄医師は語る。
【5歳の女児】
発熱の翌日に受診。 38.5度の熱とせき、寒気があり、A型インフルエンザ陽性だった。 麻黄湯を服用すると午後に多量の尿が出て、翌朝解熱した。
【10歳の男児】
38度の発熱の翌日に受診。 A型インフルエンザ陽性で、麻黄湯を服用すると夜中に発汗、翌朝解熱した。
ポイントは麻黄湯の服用量だという。
通常、大人ならエキス剤1服(255グラム)を1日3回飲むところを、最初は2時間ごとに1服を3回飲み、以降は3時間ごとにして、解熱するまで続けた。 結果、1日で通常の倍以上を与えた。
「通常の服用量では効果がないのであきらめていたところ、服用回数を増やしてみたら効いたのです」(同 森医師)
増量は副作用を起こすおそれがあることから、患者の同意を得たうえで、細かな経過観察をした。 患者には自宅で2~3時間おきに体温を測ってもらい、で病状を聞きながら服薬指導をしたという。
そして、この頻回投与療法を思い立ったきっかけが、『傷寒論』と呼ばれる中国医学の古典だった という。
『傷寒論』とは、紀元3世紀前半、後漢末期に中国の地方長官だった張仲景が、当時流行した熱病に対する治療法をまとめた医学書とされる。
この熱病で自らも親族の3分の2を失ったことから、書き起こしたと伝えられる。
まだウイルスも免疫も解明されていない時代の経験に基づく治療法だが、極めて実用的で効果があった。 その後、原本は失われたがいくつかの写本をもとに復元され、日本へも伝わった。
しかし、西洋医学が導入されるなかで、忘れられかけた存在となっていた。
それが近年、「SARS」などの新型ウイルスの流行で、日本や中国、韓国で、見直す医師が相次いだ。 異常行動の危険性が指摘されているタミフルに代わる治療法としても注目を集める。
SARS:2003年初頭から、香港などを中心に流行している病気。 「謎の肺炎」としても通っている。
そして、新型インフルエンザについても有効性が期待されている という。
タミフルがウイルスの増殖を直接阻害する薬なのに対し、漢方薬は人間が本来持つ免疫力を高めてウイルスを排除する点が根本的に異なる。 このため、ウイルスがたとえタミフルに耐性を持ったとしても効果は続く。
ただ、服用量を増やすことで、飲み続けると、動悸やショック状態がみられることもあるので、注意は必要。
発汗し解熱しているのに、さらに服用を続けると、逆に身体に悪いことがある。 そのため、きちんとした専門医にかかることが大切。 個人で勝手に服用するのは大変危険だという。
また 漢方なら、身体の免疫力そのものを高めてウイルスに感染しにくい身体をつくることもだという。
今回の新型ウイルスは強い感染力が特徴だが、それでも発病する人としない人がいる。 感染しても発病しない人は「免疫力が高い」と言われている。
ではどうすれば免疫力を高められるのか?
「皮膚や粘膜を丈夫にすること、そして体を冷やさないこと」だという。
外のウイルスがまず体にくっつくのは、のどや鼻の粘膜や皮膚。 花粉症で鼻の粘膜が弱り、喫煙でのどの粘膜が傷んでいるとウイルスが増殖しやすくなる。
日頃から蒸気を吸ったり、マスクをしたりして乾燥を防ぐことが大切です。 体温を下げないように服装に注意し、冷たい飲み物や食べ物
を控え、お風呂
でよく温まること。
そして何より充分に寝てきちんと食べる、規則正しい生活が大切だという。 まあ 当たり前のことなんですが、漢方で言う『養生』をしっかりしておくことが一番の予防なのです。
新型ウイルスの感染で心配されるのが、「サイトカイン・ストーム」と呼ばれる現象。 未知のウイルスに体の免疫が過剰反応をしてしまい、致死的な循環障害や多臓器不全を引き起こす。
これは元気な若い人ほど現れやすい という。
今回 端を発したメキシコで若者に死亡例が多いというのも、これが要因だともいわれている。
むろん、新型インフルエンザに漢方薬が効くという臨床例はまだない。 しかし、新型は従来のインフルエンザと症状が似ているとされることから「漢方でも十分対処できる」と 森医師は語る。
万が一、新型ウイルスが強毒性に変異して世界的大流行が起きたら、病院は重症患者であふれ、タミフルは底をつくだろう。
そのときに、ひょっとしたら東洋医学の知恵が力を発揮するかもしれない。
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