北原2

 北原照久氏監修の1/72スケールミニカーシリーズ、Kitahara world car selectionに予定通り第2弾が出ました。このシリーズ、1弾の時はハマーの出来の良さに引かれて不良品をさんざんつかまされた、という経験があるのは、読者の方ならご記憶かと思います。わざわざ販売元まで2度も電話したりしたこともあって、結構印象深いシリーズです。今回も値段は税込み368円でブラインドボックス、一応ガム入りの食玩、というのは変わりません。一方、ラインナップはVW Bus Samba、MGB、Porsche Spyder、VW Beetle、Morgan Plus8 cabriolet、Aston Martin DB5、Porsche911 GT2、Audi TT、VW New Beetle Cabriolet、BMW 745i Sedan、Jaguar S-type、MB New G-Modelの全12種と、1弾に比べ4種減りました(しかもワーゲンバスは単なる色替え)。前回の不良品騒動があったので、いきなり大量に買うのは控えようと思い、モーガン プラス8を第一志望にオープンカー狙いで2つ買ったところ、ひとつはビンゴ!もうひとつはニュービートルのカブリオレでした。慎重に重さを測って、軽いのを選んだのは言うまでもありません。

 さて、気になる出来ですが、あくまでこの2車種を見る限り、いろんなところに改善の跡が見えます。まず前回クレームを付ける原因になったワイパーですが、これはモーガンがフロントウインドー、ビートルはボディ側にモールドされ、もちろんちゃんと塗られています。次に1弾はクリアパーツの上に不透明塗料を塗るという不可思議な作りをしていたテールライトですが、今回はちゃんと濃い目のクリア塗料で塗られています。この2点はこのブログでも指摘したし、直接販売元の社員に伝えたことでもあったので、もしかしたらその声が反映されたのかもしれません。だとすればメーカーとしてはなかなかいい対応だし、クレームも付けた甲斐があるというものです。

 もともとそれ以外の部分は値段が高いだけあって、1/72スケールミニカーとしては非常にレベルの高い商品だったので、この2点が改善されただけでぐっと良くなりました。タンポ印刷が多少ずれているところはありましたが(ワーゲンの後ろのナンバープレート)、改善の意欲に免じて許しましょう。(^ ^) ただ、ワーゲンのドアが外は金属のボディ、内側がプラスチックの別部品になっているのですが、その間に透き間があるので、ドアの真ん中に黒い線が入っているのは惜しいところです。オープンカーならではのことと思いますが、内側の部品の外側(ボディとの間)の上の方もボディカラーで塗ってやれば、かなり目立たなくなると思います。大した手間でもないので、ここは次弾で改善してほしいものです。

 368円という値段も、残念ながら最近は1/72スケールでもそう珍しくなくなってしまいました。クリアケースも付いていることだし(筆者はいりませんが)、出来を考えればそう文句も言えないかもしれません。おそらく3弾もあるのでしょうが、もう値段はこのままでいいので、さらなる品質アップに努めてほしいと思います。