10時半からなので、サワリだけ!

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人生の最晩年を豊かに過ごす・・・
コンセプトは「親を安心して預けられる病院作り」

今回のゲストは、青梅慶友病院の会長、大塚宣夫氏。大塚は、「病院はサービス業」であり、患者と家族を「顧客」と捉えている。今から約40年前、精神科の勤務医であった大塚は、友人の祖母から相談を受け「老人病院」の存在をはじめて知った。それが、大塚には現代の『姥捨て山』であるように思え、自分の親を安心して預けられる施設を作ろう」と決意する。以来、豊かな最晩年を送れる病院を目指し、独自の取り組みを続けて来た。高齢者に相応しい医療とは、若い人に対する医療とは違い、過剰な検査や治療を避け、必要最小限の薬や治療に留めようと考えている。

青梅慶友病院は・・・生活→介護→医療の順番

この病院は、法定の4割増しの職員を配置し、普段の生活から、食事まで様々な面でスタッフが面倒を見る。病院ではあるが、患者の最晩年のためには“豊かな生活が一番、最後にほんの少し医療があればいい”と考えるからだ。患者達は朝起きると、寝巻きから看護師たちが選んだ普段着に着替え、部屋の外で食事をし、可能であれば花が咲き乱れる庭を散歩する。そして、リハビリの職員は、通常のリハビリ機器に止まらず、音楽会、和菓子の会などさまざまなイベントを仕掛け、高齢者を喜ばせようとする。そんな病院には、他の病院から“参考にしたい”と、よく見学者が訪れるというが・・・。「ここは、老人ホームのようで参考にならない」と言って帰り、老人ホームの関係者がこれまた、見学に来ると「やはりここは病院なので、私たちには参考にならない」と、帰っていくという。

看護師長が大活躍

この病院のもう一つの、大きな特徴が病棟ごとにいる看護師長が大きな権限を持っていること。病棟ごとに廊下や共有スペースのレイアウトが違い、患者向けのイベントも師長と専門のレクレーション係が、考えるのだという。患者とその家族が快適に過ごせるために、師長ごとに様々な工夫を凝らす。また、寝たきりの患者をいかに起こすかなど病棟ごとに競うなどの工夫もしている

生誕半世紀からの存在証明-カンブリア