5月末、決断の期限がやってきたが、結果は沖縄の失望が残っただけ。「政権交代」は何を残したのだろう。

カンブリア宮殿放送200回記念。日本の若きリーダーを呼ぶスペシャル第1弾は、政治家が登場。自民党河野太郎、みんなの党渡辺喜美。民主党の枝野幸夫。

渡辺「政策の転換をしなければならなかったができなかった。」

枝野「今までの考え方を捨て去るべきだ。」

Q:何故まだ小沢一郎なのか

河野「数があるから関係ないというのは危ない」

渡辺「自民党と変わらないというかもっとグロテスク」

枝野「国民の期待する’ちゃんと説明して’には答えていない。そこにズレがあるのではないか。」

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いままで登場した経営者は60代が圧倒的だった。

現代の若者も公務員などの安定志向が多く、経営者になりたいという人は少ない。街頭インタビューでも如実に現れている。

河野「日本郵政も日本航空も70代の経営者が再建に入った。」

渡辺「リスクテイクが出来ない。役人任せの政治をやった結果誰もリスクを取らない。」

龍さん「公務員も安定した職業でなくなるのでは?」

枝野「公務員は今がピーク」

龍さん「JALは稲盛さんしかいなかったのか?」

枝野「JALの業績悪化は、行政と政治の責任もあり、そこを断ち切るには稲盛さんのような人しかいなかったのではないか」

河野「JALだけを救うというのは公平感がない。」

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コマツは2002年大赤字を抱えていたが、坂根がコマツ入りしてから「ダントツ商品」として強い分野に徹底的に力を入れた。強みを磨いたうえで弱みを見直すことで、巨額赤字を解消した。

1970年代、ビール界のガリバーだったキリンビール

アサヒスーパードライの発表でビールの首位を奪われた。それを踏み台にして「提案型」営業に大転換して、社員の意識改革も生んだ。顧客主義の営業力で最高益を更新した。

スズキはインドでシェア5割を超す。トヨタ・ホンダは神様のような存在だった。鈴木社長は生き残りをかけて逆走市場開拓を行い、インドを制した。

果たして政治は?

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龍さん「税金の配分をどうしますか?」

渡辺「法人税を下げて国の財源、消費税を上げて地方の安定財源にする。」

河野「法人税はアジア並みに下げて、海外からも入りやすいようにする。」

龍さん「大きな政府、小さな政府はどっち?」

河野「基本的には小さな政府」

渡辺「自民党は小さな政府というのは嘘ですよ。」

枝野「法人税のダンピング競争に日本は勝てない。所得税は累進を少し緩めすぎた。」

龍さん「枝野さんは増税論者ですか?」

枝野「そうですよ。このままでは日本の財源が持たない。少子高齢化が膨らんでいけば、直接収入を得られない人たちが増えていけば、社会保障を行うには’大きな政府’しかできない。」

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小泉政権で行われた小さな政府、競争社会は結局格差を生んだとして急速にしぼんだ。小泉改革の規制改革は厳しい消耗戦を生み、リーマンショックはそれに止めを刺した。市場原理主義が見直しされることになった。

タクシー業界では、しかし今また「小泉改革」が再燃しているという。

タクシー激戦区神戸市、すでに12社が廃業したという。その中でなんとか生き延びた会社の社長は「小泉改革」に感謝しているという。このタクシー6000円で2時間貸切。スイーツの店を巡るという。この苦肉の策が大ヒットし、会社の柱になっている。

三位一体改革で削られた地方予算。しかし兵庫県小野市は行政サービスランキング全国1位。公共施設は土曜営業、児童館は年中無休。フィットネス利用料も1回300円と安い。小野市は少人数の職員で切り盛りしている。

新規採用無しで、退職者の自然減により10年間で3割減。民間に任せるものは任せて、黒字化を果たした。

職員は自ら行動するスタイルに変わっていった。この原動力は民間から市長になった蓬莱さん。「小泉改革を私は評価している。みんなが何ができるかを考えるきっかけになった。」と語る。

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河野「タクシー会社も今までと同じビジネスモデルでやる限りは、客を呼べないが、付加価値をつければ客が来る。どんどん考えているところが勝っている。」

龍さん「毛沢東は6:4でまあまあ良いほうが良かったと中国では評価の総括が行われたようだが、小泉改革をこのような表し方でやるとどうなりますか?」

河野「7.5:2.5、小泉改革をやらなければ財政は持たなかった。」

渡辺「6:4、小泉さんは派閥政治だった。公務員改革は財務省にストップされた。中途半端だった。自由化をしたら事後チェックをしなければならなかった。」

枝野「5:5、今までのやり方ではダメなんだといったことを知らしめたことは正し方。行政の効率化を説いたのは良かったが、行政が変わっていないのが良くないところ。マーケットのところを考えていなかったのもまずかった。」

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編集後記・・・どうしても国内にとらわれてしまうが、来週は世界を視野にした話、面白いですよ。