案内一筋96年、パックツアーの先駆者JTB。旅行界の巨人を率いる社長が今夜のゲスト。

会場はOL100人。社長が業界に入った理由は「人を動かすことは楽しい」と誘われたから。

窓口は全国に300あり、そこには旅のプロ集団がいる。年末年始のハワイなどはキャンセル待ちだという。旅行取り扱いで1兆円を超え圧倒的1位だ。

社長は地下の狭い通用口から出社。秘書がすぐにスケジュールの確認。講演の確認まで行なう。

1912年創業。当初は外国人に日本の旅を案内した。それが日本が豊かになるとともに海外へのパック旅行を企画し当った。若き日の田川も世界を案内して回った。

そのルックJTBが利用者2500万人を達成した。しかし現況は若者の旅行離れ、原油チャージ、金融危機と旅行者が減ってきている。

JTBは全国を9つに分割し、地域との交流を深めて、遠くの海外より国内旅行という客を呼び込む。リゾートウェディングは盛況で、特に沖縄はハワイ化計画実行中。沖縄の従業員に沖縄の新たな観光スポットを開発させている。フリーペーパー方式のチラシも作成。また古き良き沖縄を携帯でガイドするサイトも好評。照屋さんが新たなスポットを見つけてきた。「ガンガラーの谷」ガジュマルの木の根と、鍾乳洞が共存している場所。1時間ほどのトレッキングスポットにしようと考えている。

1ヵ月後、新名所「ガンガラーの谷」がパンフレットになった。

-------------------------------------------------

スタジオには1964年からの旅行に関する出来事がパネルになって出てきた。海外旅行が自由化されたということにビックリする。羽田空港に鈴なりになって見送る人たちの写真にもビックリ。そんな時代があって今があるんだね。’日本人は海外旅行で国際化した’(田川)

-------------------------------------------------

分社化の理由・・・地元に根ざしていないと役割が見えなくなる。地域密着型が原点。会社の体質を変える。

龍さん「日本人は日本の良さを理解していないんじゃないか」

社長「海外に行くと日本の良さがわかる。」

龍さん「沖縄の湾は世界一静かだ。そういうので売り出せる。」「これからは’地方発’が新しいのではないか」「トップが信頼しないと分社化はできないですね。」

社長「決断が必要だったけど、意気に感じてやってくれている。」

龍さん「業界トップがやるのはズルイ感じがするけど正しいと思う」

-------------------------------------------------

東京銀座のロイヤルロード銀座。ここが富裕層専門の店。1億3千万を1回の旅行に使った人がいたという。

希望ならプライベートジェットも用意する。オーダーメイドの旅は好評だという。

しかし一方で若者の海外旅行離れが進んでいる。激安ツアーで凌ぎを削っている。

ルックJTBもついに激安市場に参入。学生専門の「ガクタビ」だ。販売促進企画チームは若者が担当し、安っぽさをあえて出す。オヤジギャグ風のノリで、置き場所も学食のトレー。

社長「ラグジェアリーマーケットは欧州では普通で、手数料も日本は低い。」

龍さん「妬むところも日本人にはあるけど売れましたか?」

社長「ここだけは伸びている。」

小池「ガクタビはナスカナンスカなギャグですよ。」

社長「まずは利用してもらって、JTBの客になっていただくのが大事」

龍さん「海外に興味が無い若者が増えてきている。でも’知ったつもり’と実際に行って見ることは違うのに。」

社長「ネットで見られるけど、実際に行くとまた行きたくなるんですけどね。」

龍さん「何か辛いことがあったときに思い出したりするのは海外のことだったりする。」「何も無くまま年取ったら辛いですよ。」

-------------------------------------------------

東京浜松町、朝に大型観光バスが集まってくる。海外からの旅行者だ。JTBサンライズツアーが人気だ。アニメのフィギアの店や、秋葉原のメイド喫茶、鮨を握らせてくれるものまである。体験型ってヤツだが、この寿司作りツアーは大人気だという。

観光庁も4兆円の経済効果を海外からの観光客に求めている。

台湾では「立山連峰」が人気。知事のPRが効いたせいか、富山⇔台湾便は常に満席。観光客は立山黒部アルペンルートを満喫する。美しい紅葉の立山は大人気で、みやげ物店も2・3割売り上げが上がるとホクホク顔。

社長「これだけの観光地のある日本は、もっと海外から客を呼べる。」

龍さん「旅は物見遊山だけではないですね。」

社長「旅は時間消費財なので、力がある。この交流文化産業を生かして、新しい旅を考案したいと思っている。」

龍さん「何の為に働いていますか?」

社長「平和の為に働いている。誰の為にといわれれば家族の為と、従業員の為に働いている。」

--------------------------------------------------

対談を終えて、龍さん・・・「過去には感謝を、未来には希望を」というモットーの社長。イチバンでっかい会社の社長がイチバン革新的だもの、小さな会社は太刀打ちできないですよ。