まずは大河ドラマ「篤姫」のVTRから。

・阿部正弘の恋・・・町娘との恋

・島津斉彬の夢・・・蒸気船製作

・井伊直弼の涙・・・鬼と呼ばれた大老を女スパイが見る。

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時代は江戸の終わり、鎖国政策をとっていた日本に黒船到来。

・阿部正弘・・・イケメンだったという阿部。有能な官吏だったという。

幕末の江戸城に奇妙な噂が流れた。やつれてしまった阿部、その理由は20歳も年下の町娘との恋に溺れたというもの。

阿部は若いときより能力を発揮し、大奥の権力に対しても、非があっても話を聞くことをまず行って、人の良いところを見つけ出そうとする。これが評判になり「老中首座」となる。

この時に「黒船」来訪。阿部は幕府以外の人々にも耳を傾けた。なかでも島津斉彬や、水戸の徳川斉昭を相談役にし、意見を調整していった。そして1854年日米和親条約締結。国内に大きなトラブルなく開国にこぎつけた。

しかし幕府の権威を貶めるものだという批判が幕府内から巻き起こり、斉昭は幕府の役人を罷免するよう要求する。間に入り悩む阿部。妻を3年前に亡くし、家庭での相談役もいなかった。

そんな阿部は向島のさくらもち屋の看板娘に出会い惚れる。おとよという名の20歳年下の娘だ。阿部は仕事面でも自分の意見をハッキリ言うようになってきたが、病に蝕まれていた。「肝臓がん」と言われている。それでも仕事を欠かさず、頑張り、すっかりやせ細ってしまった。これが陰口の原因である。

おとよの看病にも関わらず阿部正弘は死去。おとよとの暮らしはわずか1年あまりだった。

阿部の死後、水戸派は幕府に対抗する勢力になっていく。

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次ぎは島津斉彬。夢のキーワードは「子供の好奇心」

子供の頃、博物館のような屋敷に育った。剥製やオランウータンの絵、そして世界地図。斉彬のひいおじいさんのコレクションだ。斉彬はオトナになると科学の実験に熱中。モールス信号の実験(国産絹糸使用)、石灯籠にパイプを繋いでガス燈を作った。

そして40歳のときに、蒸気機関の設計図を手に入れた。西洋の動力を自分の手で製作しようとした。

南さつま市に住む阿久根さん。鍛冶職人だ。斉彬はこうした職人を集めて国産の蒸気機関を製作、2年を費やしたものの、蒸気が漏れる結果となった。初めての蒸気の圧力体験だった。

1853年黒船来航、1854年長崎にオランダの蒸気船来航。早速見にいった薩摩の人たちは西洋の緻密な設計、加工用の機械による狂いの無い製品に目を見張った。

しかし手仕事の職人達も、実際のモノを見て学んだ。蒸気圧も体験したし、再チャレンジする。斉彬は西洋人も人なり、薩摩人も人なりと信念を持ち、ついに全長わずか16mというものの、蒸気船が高輪沖に浮かんだ。

斉彬は蒸気船完成後3年たった50歳でこの世を去る。

その意思は薩摩の人々に引き継がれていった。

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最後3人目は井伊直弼。「安政の大獄」という処罰を実施し、「赤鬼」と恐れられる。

彼を思い続けた女忍者「村山たか」が彼を語る。村山は三条河原で生きたままはりつけにされる。

たかは彦根出身で芸者になったが不義の子を授かり、彦根に戻った。

井伊直弼は3番目の子で、とうてい跡取りにはなれない。5歳年上であった「たか」は井伊直弼を慰める役目を任ぜられる。

井伊直弼は勉学、茶道・書道に優れ、22歳で埋木舎から柳和舎と住まいの名を変え、ひがむことなく成長する。

ところが兄弟が相次いで亡くなり、城主になり、江戸にのぼっても大老まで出世する。城主になった時点で「たか」は身を引くというか捨てられる。当時幕府はアメリカと貿易を始めようとしていたが、水戸藩をはじめ、この方針に反対する。井伊直弼は既に遺書も作って万一の場合に備えていた。帝も大名も貿易開始には承認せず、水戸派が勢いを増す。

1854年、井伊直弼は敵対する人たちを罰する「安政の大獄」を行う。このとき情報収集に当ったのが「たか」であった。芸者をしていたときのコネを発揮した。死罪8人を含む大勢のものが捕らえられた。

井伊直弼の評判は一気に悪化したが、暗殺予告があったにもかかわらず、いつもどおりの江戸城登城時、桜田門で暗殺された。

以後、井伊直弼の子供達も殺され、村山たかも捕らえられて生きて三条河原にはりつけにされた。

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井伊直弼の部分が面白かったなあ。知らなかった!そんな女性がいたとは。