最後の「新年会」で9時15分から視聴。残念ながらハシリの部分が記録不可能になった。

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神経細胞は方向を変えていくことがわかった。リハビリを行うと損傷した部分を迂回して新たな神経細胞が作られる。ランドルフ博士も「リハビリをやると脳から復活する。」と語る。

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脳卒中で右脳を失った村田さん(18歳)。どの部分が代替となっているかについて、脳とリハビリの関係では世界的に知られる宮井一郎医師が、彼の頭に28個のセンサーをつけて脳の活動の様子を表示。村田さんに左足を動かしてもらい、脳のどの部分が指令を出しているかを画面に表示。その結果、残された左脳が活発に活動していることがわかった。「何回も諦めかけたけど、頑張ってきて良かった」と母親。

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スタジオに綾戸智恵さん(母親が脳梗塞で倒れ、リハビリを経験)と元NHK解説委員の藤田太寅さん(9年前脳出血で倒れ、いまも半身に麻痺が残る。)が登場。茨城大のリハビリ専門医の大田仁史さんと対談。村田さんの場合、16歳で倒れ、今は18歳ということで若さが回復の原因とも言われるが、今までは16歳とのなると脳が完成し、そう変わらないと思われていた。しかし年齢に関係なく脳は不思議な力があり、予備もいっぱいあるようで、諦めないでリハビリすることが大事と語る。

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脳の回復力を最大限に生かした取り組みの紹介。左半身麻痺の日比文夫さん77歳が取材された。大阪の森之宮病院、リハビリ専門病院で最先端のリハビリを行っている。ここの医師が宮井先生で、「今までは、麻痺した手足を中心に見ていたが、脳に着目して、その潜在的に持っている能力を引き出す。」脳幹の一部分が損傷しているため、その迂回路を作ることに注力した。

それはわずかに感覚の残る右ひざをたたいて、膝→股関節→脳へと信号を伝えて回路を作ることを目的に理学療法士がリハビリを行う。作業療法士は力の入れ方を意識する動きを指導。

こうしたリハビリの結果1ヵ月半後の経過調査によると左脳が活発化していることが確認できた。迂回新経路が確保されたことの証明である。

次ぎのリハビリ計画は、左脳の活発な動きは逆にバランスを悪くするため、日比さんの為に立つ姿勢を維持するマシンをを用意。まっすぐに立つことをカラダに覚えさせるためだ。神経の集中が要求されるため、訓練が終わると日比さんグッタリして寝る。そしていよいよ自分で立つ練習まで進み、どうにか立つ事ができた。

バランス訓練から1ヵ月後、再び脳の変化を見ると、今回は左右ともバランス良く反応していることが確認された。今後はどうしたら効率よく、神経回路が作られるかと、新しく作られた神経細胞をより強くすることが課題だという。

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スタジオの綾戸さんが、この映像を見て母を思い出したとかたり、大田先生は子馬が立つようなことで、グラフを見せるなどリハビリにはとても良いと語る。

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リハビリで脳は変わる。膝をたたいて神経を刺激するプログラムを変えていく。

長嶋茂雄さん登場「いつか立てる。いつか走れる。」を目標にやってきた。今は歩けるようになったので、目標は走ることと語る。

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「時間がたったら回復しないのか」・・・確かに時間とともに機能回復はゆるやかになりやがて平行線のようになるが限界を作ってはいけない。病院側が限界を作ってしまうことにとまどいを感じる人もいるという。

平嶋千章さんが取材に応じた。右手が麻痺し、これ以上の回復は無いといわれた。

ここでアメリカの事例が紹介。麻痺した患者のその後の機能回復トレース調査を実施。その結果、諦めてしまった患者は思うように回復していないことが判明した。

そのため、自由になるほうの手に手袋をして、麻痺したほうの手を使うことを、毎日6時間、集中して2週間実施した結果、生き残っていた脳が活性化していくことがわかり、これをCI療法とした。

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10度以上曲げ伸ばしができるひとを対象に、作業療法士が積み木のテストを実施。平嶋さんは、肩に痛みが走るため100点満点で7点の結果だった。積み木は2個積み上げるのがやっとだった。ここからCI療法を施す。手袋をして訓練開始。積み木のほかに、ボールを掴む、電卓をたたくなどを行い、動きを次第に難しいものにしていった。そうした訓練で判明したのは交差する神経の他に、脳と同じ側の半身にもバランスを取るための筋肉などへの指令がいく神経回路があるが、それが代替しているらいいことがわかった。

CI療法では、ひとつのことができると少しずつ難しくしていく。そうして新たなネットワークを作り出そうとしている。

作業療法士は、できないことを強いているのでなかなか困難だが、辛抱強くやる必要がある。

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最初ふたつしかできなかった積み木が10日目には8つ積み上げることができた。そして肩も大きく動かすことができるようになり、ポイントも7点から36点までアップ。脳梗塞で倒れてから2年、自分の名前が書ける様になった。夫になんでもしてもらうことが結果的に良くなかったと思うと平嶋さん。

アメリカでは、このCI療法を国家プロジェクトとして研究。運動機能テストでも退院後も継続してリハビリを続けている人の回復が良いことがわかった。

キャサリンさんは右半身不随になったが、どんどん使うことで回復が続き、7年たった今では幼稚園の教師に復帰。今も回復が進んでいる。「私達の脳は傷ついてもまだ動いているんですよ。」

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脳は闘っている。藤田さん、[9ヶ月たっても回復しないので正直諦めようと思った。でも脳は働いているんで、手足を動かすことが大事。」綾戸さんのお母さんはたまたま使えるほうが脱臼してしまい、、ナチュラルCI療法ができて、うまく使えるようになった。と語る。

まだCI療法が普及してはいない。一人一人の’闘い’を支えたい。回復できる人の芽を摘んでいたんじゃないかという反省に立って、能力を信じて頑張りましょう。

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私達の脳は、可能性がまだまだあるんだ。

日比さん、歩けるようになった。

平嶋さん、念願の料理ができるようになった。

村田さん、この春から学校に通うことを考えている。

長嶋茂雄さん、スタジアムの歓声で泣いたよ。リハビリでは負けない、200万人へのメッセージリハビリは嘘をつかない。」