Contax IIaの貼り革を貼り替える | Photograph to Life ~生活に写真を~

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Jupiter8付き低速シャッター不良の4500円Contax IIaを手に入れて、ボロボロの貼り革をどうしようかと思っていたのですが思い切って貼り替えました。

 

参考リンク:Contax IIaを手に入れました(`・ω・´)

 

実際に貼り替えたのは先月末なのですでに10日以上経つわけですが、やはり表皮がボロボロ剥がれてくるようなことがないのは良いです。

 

 

使用したのは100均のセリアで買える糊付きの「本革シール」です。サイズは15✕10cmで、ほぼハガキサイズ。何の革かの記載は無いですが、手触りからすると「豚革」ではないかと推察します。

 

・傷みが酷い

 

手入れが悪かったのか貼り革の状態は非常に悪いものでした。Contax IIaの貼り革は牛の本革のようで、状態良く保つには靴クリームで磨いてやる必要があります。付けすぎはカビの原因になるので、使う量は極僅かで良いのですがこれを怠ると写真の様に乾燥が進んでひび割れし、貼り替え以外には対処ができない状態になります。

 

見てわかるように「ZEISS IKON」のロゴが有るので本当は貼り替えたくないのですが、この状態は改善させようがないのでロゴは諦めて実用重視で行くことにしました。

 

・貼り革除去

 

貼り革は完全に除去します。厳密に言えば、接着剤もしっかり除去したほうが良い。出来る限り取り除きましたが、素人仕事ではどうしても接着剤の一部が残ってしまいます。

 

・前側も

 

Contax IIaのボディはツギハギ構造でないので貼り革を剥がすのも貼るのもラクそうなのはいいところ。本革に張替えと言うのは「Rollei35RF」でやっているのですが、35RFは一眼レフボディのダイカストをベースにレンジファインダー化されたボディであるためか継ぎ目や段差が意外と多く、元がゴム素材が貼ってあったこともあり革の切出しで苦労しました。

 

参考リンク:Rollei 35RFのラバーを張り替え

 

・セルフタイマーを外す

 

セルフタイマーのレバーは外して作業します。精密ドライバーのマイナスで外せますが、きちんと溝にあったものを選ばないと傷をつけたりするので要注意。

 

・アルコールで脱脂

 

本来は無水アルコールが良いのですが、消毒用アルコールしか持っていないのでそれで脱脂。劣化した貼り革の細かい塵もアルコールで拭くことで除去されます。

写真で分かるように、接着剤は完全除去されていません。薄い膜状に残留しています。まぁ、プロとして金とるわけでないし、自己満足のカスタムみたいなものなのでここは妥協です。

 

・本革シール切出し

 

革の切り出しは比較的ラクです。現物合わせでも意外といけます。切り出すのに便利なのは100均のキッチンバサミ。惜しげなく使えるし、2mm厚くらいの革だとサクサク切れます。

セルフタイマーレバー用の丸穴は打ち抜きポンチで開けています。これも現物合わせですね。

 

機種によっては元の貼り革から型取りしないとうまく切り出せない形状の場合もあるので、そういった場合はできるだけ元の貼り革を破らないように剥がす必要があります。

 

・貼り込みする

 

貼っていくにあたっては微調整が必要になるので最初の切出し時に1mmくらいは調整できる余裕を持ったほうが良いです。特にセルフタイマーレバーの穴の位置合わせで微妙にカットする必要が出たります。

 

・左手側

 

この部分は革の大きさも小さいし、一番ラクに張替えできました。単純に四角形に切り出せば良いのはラク。

 

・裏蓋

 

裏蓋の部分は「もしかすると長さが足りないかも」と思い、最悪は端の方で継ぎ目が有ってもやむなしと思ったのですが実際にはぴったりサイズ。継ぎ接ぎにならずに仕上がって良い感じです。ZEISS IKONロゴこそなくなりましたが、表皮が剥がれてくる不快感は解消されるのでコレクション目的でなく実用で使うのであれば張替えは良いですね。

 

ボディのサイズにもよりますが、セリアの本革シールは単色しか無いことを除けばカットして貼るだけで済むので貼り革の貼り替え用途に最適です。本革に拘らず、台数も多く張り替えたいときは自動車用品としてリンクに有るような合皮があるのでそれを使うのもありですね。

 

 

手芸店で手に入る本革の端切れを使う場合は、合成ゴム系接着剤を使うのが良いです。透明なコレも良いですが、無難なのは「G17」と言う黄色の物。

 

 

 

ゴム系接着剤を使う場合は、貼り革とボディの両方に薄く塗って少し乾かしてから貼り付けるとガッチリと貼ることが出来る。半乾きにならないうちに貼るとはみ出しで汚くなるので注意が必要です。

 

もし、接着剤を使わないのであれば日東電工の薄い両面テープを使うのが便利です。

 

 

Rollei35RFの時は日東電工の両面テープを使用しています。

昔のカメラは変に曲面を多用していないので自分で貼り革を替えるのも比較的ラクですから、貼り革が傷んできたら早目に貼り替えするのも良いかもしれません。