Mamiyaの35mm一眼レフ | Photograph to Life ~生活に写真を~

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オークションにて、「Mamiya ZE QUARTZ」というMamiyaの一眼レフを手に入れました。Mamiyaと言えば、中判の「RZ67」や「RB67」「M645」の方が有名ですが、かつては35mmの一眼レフもつくっていました。ZEシリーズは、そんなMamiyaの最後の35mm一眼レフです。

Photograph to Life ~生活に写真を~-ZE-001 ・Mamiya ZE QUARTZ MAMIYA-SEKOR E 50mm F2

ZE QUARTZは、ZEシリーズの最廉価版で、Nikonで言えば「EM」、minoltaなら「X-7」、OLYMPUSなら「OM-10」に相当する。絞り優先AE専用機で、シャッタースピードは任意選択出来無い。あくまでも一眼レフ初心者向けのカメラと言える。
外装は、プラスチックが多用されていて、レンズ鏡胴に到るまでプラスチック化されている(ピントリングのローレットまで一体成形のプラスチック) ボディの方は巻き上げクランクまでプラスチックなので、ここは強度が気になるところです(オークションで破損しているものを見たことがある)
プラスチックボディとなっているため比較的軽量な仕上がりとなっているので、普段使いで持ち歩くのには向いていると思う。サイズ的には、「COSINA CT1EX」とほぼ同じとなる。ただし、強度的にはCT1EXの方が安心感が高い。

Photograph to Life ~生活に写真を~-ZE-004 ・10個もの電子接点

Mamiyaという会社は、一眼レフに限って言えば「マウントの百貨店」と言えるくらいにマウント変更をしている。同じシリーズに見えて初代機と後継機でマウントが異なるのはMamiyaのカメラ位ではないだろうか。
ZEシリーズでは、「ミラクルマウント」と言う独自マウントで、当初から電子化を見越して設計されているのが特徴です。レンズ側には、10個もの電子接点があり、カメラボディには機能に応じて電子接点が設けられている。ZE QUARTZでは3個だけ使われているようです。

Photograph to Life ~生活に写真を~-ZE-005 ・ボディ側接点は3個

ZE QUARTZでは、どうやらボディ側に絞り値を伝えるのに使われているようです。いろいろ調べてみると、この接点にいろんな機能を割り振っていたようで、第一ピンから順に「(1) 基準電圧1,(2) 開放絞り値,(3) 最小絞り値,(4) 基準電圧2,(5)(6)(7) レンズ焦点距離,(8)(9)(10)開放補正」を伝えるようになっているとのこと。「ZE」では(1)~(3)が使用されて、上位機種の「ZE-2」(および「ZM」)ではさらに(4)~(6)の信号を使用しているらしい。普通の、銀塩35mmカメラで焦点距離をカメラに伝えてどうするのだろうかと思う部分もあるのだけれど、焦点距離に応じた「手ぶれ警告表示」に使われたのだそうです。このカメラの発売年は1980年なので、AFはともかくとしてデジタル化というのはまだまだ見えていない時代だったと思うのですが、当時からデジタルにも対応可能と言えるマウントになっていたとも言えます。当時としてはかなり先進的な意欲作と言えるマウントだったと思います。

Photograph to Life ~生活に写真を~-ZE-008 ・レンズのロックは爪式

このカメラのマウントは、独自のバヨネット式なのだけれど、他社ではマウント面にロックピンがあってレンズを固定するのに対して、マウント内部に爪がありレンズ側バヨネット爪に設けられた切り欠きに爪を掛けて固定するようになっています。そのためか、NikonやPENTAXの様な「カチッ」とした装着感が感じられません。この点は操作感をスポイルしてしまっていると感じます。また、手に入れた個体に限ったことなのかもしれないのだけれど、レンズの脱着がかなり渋く感じる。

Photograph to Life ~生活に写真を~-ZE-006 ・電池は底部から差し込み

ZEは意外なことにLR44/SR44を4個も使う。専用のホルダーにセットして底部から挿し込むようになっている。電池交換には特段道具は必要なく、ねじ込み蓋でないのでコインすら必要ない。

Photograph to Life ~生活に写真を~-ZE-002 ・バッテリーホルダー

LR44を直列に使っているようで、6Vの電圧を必要とする様子。しかし、何にそれだけの電圧が必要なのかは不明。シャッターと露出計だけならば基本的に3Vでも十分のはず。もっとも、キヤノンでも「AE-1」を筆頭とする「Aシリーズ」では「4LR44」という最初からLR44を4個パッケージとした6Vの電池を使っている。

Photograph to Life ~生活に写真を~-ZE-003 ・MAMIYA-SEKOR E 50mm F2

付属のレンズは発売当初にセット物として用意されていたらしい「MAMIYA-SEKOR E 50mm F2」です。まだテスト撮影していないので、写りの方は不明。フィルター径は49mmとなっています。コーティングは、見た感じはモノコートという感じです。
私が手に入れた物は、グリースが飛んでしまっているのかヘリコイドはスカスカになっていました。幸いにもカジリは発生していないようなので、このまま使えそうです。

とりあえず、期限切れの27枚撮りを1本通してみて、写りなど確かめてみたいと思っています。