私は、清掃業と言う仕事を、好きで始めて、開業17年経った今でもいまだにおもしろくて仕方ありません。
18歳から色々な仕事をしてきましたが、20代後半に入った時に、30代からの仕事について考えました。
今迄に携わった仕事の中で一番やりがいがあり、他の人より上手にできて、楽しかった事は何かと思った時に、それはこの仕事でした。
私は元来、一つの事にのめりこみ、技術を高めていく事が好きなタイプでありました。
また、「物」に対する興味が強く、だんだんと古くなって味が出てくる様子が好きで、それをキレイに維持する事が楽しいと思うタイプです。
そんな私が10代でたまたま出会った仕事の中にこの職業がありました。30歳からの人生の本番では、この事でやって行こうと言う考え、28歳から準備をして行き、30歳で一人で開業しました。
開業は1993年、最低限の道具を購入し、自家用車のトランクに入れて作業現場に行っていました。
勤めていた清掃会社から仕事をもらうつもりはなく、全くゼロの状態からです。
A4用紙に黒のマジックで手書きのチラシを書きました。 それをローソンでコピーしました。
見かねて知人がワープロ専用機(文豪)をくれました。
まだパソコンはなかった頃です。
「名刺が作れる!!」
名刺屋さんに頼む費用はありませんでした。
住所などを文豪で打ち、ロゴマークは著作権フリーのイラスト集にあった犬にモップを自分で書き足しました。(今のマーク)
ロゴタイプは、カセットテープのインデックスを作成するときに使う〝インスタントレタリング〟(懐かしい!)で作りました。
これもまたローソンのコピー機を駆使して、と言う販促ツールでした。
そのチラシと名刺を持って、道なりに飛び込み訪問の毎日を送りました。
夜中は運送会社の仕分けのアルバイトをしていました。
そんな計画性も何もない方法で、お客さんを一件一件増やしていきました。
そのような方法以外、考えもしていませんでした。
いわば、「一人で勝手に始めた事」であり、協力者もいません。
私はもともと人付き合いもできないタイプでしたので紹介もない。
「幸運にもご依頼頂いた作業の結果の評価のみ」
でお客様に定期的なご依頼を頂けるようにしなければいけない、と言う、経営者なら笑ってしまうような方法でクリーンワークスを始めました。
ただ、この方法が私には合っていました。
飛び込み訪問で、全く信用のない関係が、作業後の結果を見て頂くととても喜んで、「定期的にしてもらえますか。」となる。
ここのうれしさは何物にも代えがたく、気力もなくなる程疲れていても、「お金要りません!」と言う程の気持ちになっていました。
私はこの仕事を好きでさせて頂いています。多くのお客様に支えて頂いています。
妻と二人の子供という家族もあり、自宅も建てました。
好きな事をして世間の人と同じような生活が成り立っている、その事について考えがあります。
私の憧れの人の一人である本田宗一郎さんが著書の中で言っていました。
本田宗一郎氏の本はたくさん持っていて、どの本に書いてあったかわからなくなっていますので、記憶で書きます。
私は機械いじりが好きで、車が好きで好きで仕方ない。
好きな事をやってめしを食わせてもらっている。
当たり前の事の様に思うが、そうではない。
世の中には、私と同じように車が好きで、それを職業にしたいと思
いながら家庭の事情や地理的な事情、その他いろんな事情で、こ
の仕事ができない人もたくさんいる。
そんな中、この仕事をさせてもらっている私は、 絶対に負ける訳に
はいかないんだ。
中途半端なことをしたら、やりたいのにできない人達に合わせる顔
がないじゃないか。
これを読んで、私は大変感動しました。
清掃の仕事が好きなのにできない人はあまりいないかなとは思いましたが、「好きでやらせてもらっている以上、誰にも負けない仕事をしなければ、恥かしい。
それは一瞬たりとも絶対に忘れてはいけない事として私の中にあります。
誰でも「自営業をしている」と言う時点で「好きでやっている」確立はかなり高いと思いますが、それで人に負けていたら、つらいですから。
また、お客様のクリニック、お店、院長先生やオーナーさんが人生をかけて勝負しておられる城をキレイにする為に信頼して私を呼んで頂いているのに、同業者よりレベルの低い、あるいは代わり映えのしない仕事をするのは、あまりに申し訳ないです。
「掃除屋なんて、だいたいどこも同じでしょ。」
なんて言われて、何とも思わなくなったら、それは、退場する時ですね。
仕事の質と取り組む姿勢において、人と同じではいけないと思っています。
私のお客様は、その分野において、日々勉強や練習を繰り返してレベルの向上を継続されています。
その中で美観と衛生の維持をまかせて頂くのですから、認めて頂けるレベルを私も目指すのは当然です。
プロとして、「これでいいのか」といつも考えながら仕事をしています。
一緒に作業をするスタッフもいますので、そんなにストイックに作業をしているわけではありませんが、今までやってきた方法をただ繰り返すだけ、と言う事は絶対にありません。
毎月同じ内容の作業でも、「先月より良くする」と考えています。これは、好きだからできる事だと思っています。
そのチャレンジが何よりも楽しい事でもあるのです。
好きでやっているメリットを最大限に生かして、規模ではなく、日本一の清掃業者になりたいと思っています。
私が仕事をさせて頂くお店、クリニックを日本一きれいで衛生的な場所にしたいと言う気持ちが私の原動力です。
ですから、仕事がまだまだ楽しいのです。
清掃業者は、洗剤や機材のメーカー主導な部分が今までありました。
メーカーの売りたい製品を勧められて、それを使った作業をお客様に勧めて行くと言う流れはあると思います。
例えば、今まで、天井なんか見た事がないような清掃業者さんが、いきなりクモの巣取りの提案をして来たり(笑)
それは、メーカーが目新しいクモの巣取りツールを出したからなんですね(笑)
そういった事は、流れが完全に逆だと思います。
〝プロ〟と言う意味を考えると、お客様の環境がきれいになり、その部分で自信を持って頂く、お客様のスタッフ様が楽になる、と言う事にご協力する仕事をしたいです。
その為の洗剤やツールは探します。メーカーになければ海外や他の業種のツールを探せば見つかる確立は高まります。
どんな業種でも同じ事が言えるかも知れませんが、
「今あるサービスで十分ですか」と言う事です。
私は十分ではないと思っています。
清掃業者の作業メニューは、どこも同じような物なのではないでしょうか?
いつからメニューが変わっていないのでしょうか。
『自らの進化を止めてしまい、新しい機械や新しい洗剤に頼るだけ』、また、『受けがいいサービスを始めた人のマネをしてばかり』、『誰でもできる事なのにそれを隠し、さも〝プロだからこそ〟と売り込む』、そんな清掃業者には、なりたくありません。
お客様のご不便、ご苦労を解消してできるだけシンプルに、できるだけ自信を持てる状態にして差し上げるのが私達の仕事です。
ですから、今まで清掃業者がやって来なかった、できなかった事もお客様のご不便をお聞きすれば、積極的に行って行きます。
道具がなければ見つけて来ます。
知識の中にない汚れは勉強して安全に分解できるようにします。
触った事のない対象物に関してはそのメーカー様も味方にして清掃可能にし
ます。
作業時の不備がなかったかお聞きするだけのアフターフォローではなく、お客様が困っていらっしゃる事をお聞きしたり、もっときれいにするにはどうすればいいかをご相談する。
そのようなやり取り、または衛生度を上げる為に医療現場の専門的な事をお聞きする等、ここが私の存在意義です。 そこで手を抜けば、私の代わりはいくらでもいます。
サービス業の仕事の価格は、「あってないような物」とよく言われます。
これは、「見積り」をして値段を決める仕事に対してよく言われる事です。
確かに、材料費と人件費以外に何もかからないように見えるのかも知れません。
当然ですが、清掃業も自営業者も他の業種と同じように、また会社組織で運営されている場合と同じように様々な運営経費がかかります。
サービスの料金を決める事は難しい事ですが、
どれだけ努力して、
どれだけ良質な仕事をするかで、
お客様へのお役立ち度が決まります。
他に代わりのきくレベルの仕事の場合、値段が安い方がいいのだと思いますが、お客様もせっかく専門業者にご依頼されるのだから、それは望んでおられない事だと思います。
「そこそこの仕事でいい、安くして欲しい。」
これは、この道で向上心をバネにやってきた者のプライドへの挑戦と受け止めます。
私は、私の信じるレベルの仕事をします。
初めて清掃の仕事をした時から今までの蓄積の上で仕事をする以上、“ここでいかに有効な作業をするか”、“どのようにお役に立てるか”ということが値打ちであり、価格の決定条件であると思います。
「安ければいい」と言われる仕事を引き受けさせて頂くと言う事は、努力と経験を捨てて仕事をする事になります。
それは過去のお客様にも失礼になる事です。
開業する時に思っていた事、それは
「清掃業のイメージを変えたい」
でした。
考えてみると、それは今も変わっていません。
この仕事は、人に喜んでもらえ、お役に立てる仕事である、と言う事です。
「お店がきれいになって、スタッフのモチベーションが上がりました!」
「院内を、スタッフがよく掃除するようになりました!」
「お客さんから、いつもキレイねと言われるようになりました!」
こんな言葉を頂けます。
また、
「あなたが入るたびに、前よりきれいになって行く。」
「誰でもできる仕事と思っていたけど、 あなたのように取り組んでいる人もいるんですね。」
これは、偶然にも私の誕生日の事でしたので、今もおっしゃって頂いた時の感激を忘れません。
この声を、もっと多くの人から頂ける様に頑張る事、そして、「清掃業」、「掃除屋」と言う呼び方が、もっと本当の姿を反映した物になるように頑張って行きたいと思っています。
多くの若者が、希望職種に挙げるような職業にしたいと思います。
その為に、私達はもっともっと努力しなければいけません。
「素材を傷めずに汚れを効率的に分解除去する。」
これが清掃の一番シンプルな答えです。
それをプロとして実行していく為には、 汚れの種類を把握し、その特性をハッキリさせ、未知の事に対処する時には専門家に聞いたり、本を読んだり、インターネットに頼ったりして、化学的にどう対処するか決定、または物理的に解決するのか、物理的に解決する際は、どのような素材を使用するのか・・・そんな事のくり返しです。
職人の世界です。
たとえ同じ業種のお客様でも、同じ状況、同じ汚れはありませんので、その都度方針を決めて対処していかなければなりません。
ただ、そこが何よりもおもしろい!
今まで依頼した業者さんで、満足な成果が得られなかったと言う、お客様のお困りに対面した時、私は最高にワクワクします。
そして、考え抜いた作業をして、良い結果が出てお客様に喜んで頂いた時、
「この瞬間のやりがいをもっと多くの人に知ってもらいたい!」
と思います。
そこで満足してしまうことなく、もっとお客様のお役に立って行ければ、開業当初からの目標である、
「清掃業のイメージを変える」
事ができ、 〝掃除屋〟という名称では表現できない職種にして行けるのかも知れません。
職業として割り切る「プロ」ではなく、「生きがい」と思って未知の事に向かって行きたいと思います。
それが結果的に多くの人に役に立ち、「あなたがやってくれてよかった」と笑顔になって頂く仕事をしたいと思います。
それが「得手に帆を上げて」(本田宗一郎)生きていく事です。
また、その事を、後から続いて来る人達に伝えて行きたいと思います。
18歳から色々な仕事をしてきましたが、20代後半に入った時に、30代からの仕事について考えました。
今迄に携わった仕事の中で一番やりがいがあり、他の人より上手にできて、楽しかった事は何かと思った時に、それはこの仕事でした。
私は元来、一つの事にのめりこみ、技術を高めていく事が好きなタイプでありました。
また、「物」に対する興味が強く、だんだんと古くなって味が出てくる様子が好きで、それをキレイに維持する事が楽しいと思うタイプです。
そんな私が10代でたまたま出会った仕事の中にこの職業がありました。30歳からの人生の本番では、この事でやって行こうと言う考え、28歳から準備をして行き、30歳で一人で開業しました。
開業は1993年、最低限の道具を購入し、自家用車のトランクに入れて作業現場に行っていました。
勤めていた清掃会社から仕事をもらうつもりはなく、全くゼロの状態からです。
A4用紙に黒のマジックで手書きのチラシを書きました。 それをローソンでコピーしました。
見かねて知人がワープロ専用機(文豪)をくれました。
まだパソコンはなかった頃です。
「名刺が作れる!!」
名刺屋さんに頼む費用はありませんでした。
住所などを文豪で打ち、ロゴマークは著作権フリーのイラスト集にあった犬にモップを自分で書き足しました。(今のマーク)
ロゴタイプは、カセットテープのインデックスを作成するときに使う〝インスタントレタリング〟(懐かしい!)で作りました。
これもまたローソンのコピー機を駆使して、と言う販促ツールでした。
そのチラシと名刺を持って、道なりに飛び込み訪問の毎日を送りました。
夜中は運送会社の仕分けのアルバイトをしていました。
そんな計画性も何もない方法で、お客さんを一件一件増やしていきました。
そのような方法以外、考えもしていませんでした。
いわば、「一人で勝手に始めた事」であり、協力者もいません。
私はもともと人付き合いもできないタイプでしたので紹介もない。
「幸運にもご依頼頂いた作業の結果の評価のみ」
でお客様に定期的なご依頼を頂けるようにしなければいけない、と言う、経営者なら笑ってしまうような方法でクリーンワークスを始めました。
ただ、この方法が私には合っていました。
飛び込み訪問で、全く信用のない関係が、作業後の結果を見て頂くととても喜んで、「定期的にしてもらえますか。」となる。
ここのうれしさは何物にも代えがたく、気力もなくなる程疲れていても、「お金要りません!」と言う程の気持ちになっていました。
私はこの仕事を好きでさせて頂いています。多くのお客様に支えて頂いています。
妻と二人の子供という家族もあり、自宅も建てました。
好きな事をして世間の人と同じような生活が成り立っている、その事について考えがあります。
私の憧れの人の一人である本田宗一郎さんが著書の中で言っていました。
本田宗一郎氏の本はたくさん持っていて、どの本に書いてあったかわからなくなっていますので、記憶で書きます。
私は機械いじりが好きで、車が好きで好きで仕方ない。
好きな事をやってめしを食わせてもらっている。
当たり前の事の様に思うが、そうではない。
世の中には、私と同じように車が好きで、それを職業にしたいと思
いながら家庭の事情や地理的な事情、その他いろんな事情で、こ
の仕事ができない人もたくさんいる。
そんな中、この仕事をさせてもらっている私は、 絶対に負ける訳に
はいかないんだ。
中途半端なことをしたら、やりたいのにできない人達に合わせる顔
がないじゃないか。
これを読んで、私は大変感動しました。
清掃の仕事が好きなのにできない人はあまりいないかなとは思いましたが、「好きでやらせてもらっている以上、誰にも負けない仕事をしなければ、恥かしい。
それは一瞬たりとも絶対に忘れてはいけない事として私の中にあります。
誰でも「自営業をしている」と言う時点で「好きでやっている」確立はかなり高いと思いますが、それで人に負けていたら、つらいですから。
また、お客様のクリニック、お店、院長先生やオーナーさんが人生をかけて勝負しておられる城をキレイにする為に信頼して私を呼んで頂いているのに、同業者よりレベルの低い、あるいは代わり映えのしない仕事をするのは、あまりに申し訳ないです。
「掃除屋なんて、だいたいどこも同じでしょ。」
なんて言われて、何とも思わなくなったら、それは、退場する時ですね。
仕事の質と取り組む姿勢において、人と同じではいけないと思っています。
私のお客様は、その分野において、日々勉強や練習を繰り返してレベルの向上を継続されています。
その中で美観と衛生の維持をまかせて頂くのですから、認めて頂けるレベルを私も目指すのは当然です。
プロとして、「これでいいのか」といつも考えながら仕事をしています。
一緒に作業をするスタッフもいますので、そんなにストイックに作業をしているわけではありませんが、今までやってきた方法をただ繰り返すだけ、と言う事は絶対にありません。
毎月同じ内容の作業でも、「先月より良くする」と考えています。これは、好きだからできる事だと思っています。
そのチャレンジが何よりも楽しい事でもあるのです。
好きでやっているメリットを最大限に生かして、規模ではなく、日本一の清掃業者になりたいと思っています。
私が仕事をさせて頂くお店、クリニックを日本一きれいで衛生的な場所にしたいと言う気持ちが私の原動力です。
ですから、仕事がまだまだ楽しいのです。
清掃業者は、洗剤や機材のメーカー主導な部分が今までありました。
メーカーの売りたい製品を勧められて、それを使った作業をお客様に勧めて行くと言う流れはあると思います。
例えば、今まで、天井なんか見た事がないような清掃業者さんが、いきなりクモの巣取りの提案をして来たり(笑)
それは、メーカーが目新しいクモの巣取りツールを出したからなんですね(笑)
そういった事は、流れが完全に逆だと思います。
〝プロ〟と言う意味を考えると、お客様の環境がきれいになり、その部分で自信を持って頂く、お客様のスタッフ様が楽になる、と言う事にご協力する仕事をしたいです。
その為の洗剤やツールは探します。メーカーになければ海外や他の業種のツールを探せば見つかる確立は高まります。
どんな業種でも同じ事が言えるかも知れませんが、
「今あるサービスで十分ですか」と言う事です。
私は十分ではないと思っています。
清掃業者の作業メニューは、どこも同じような物なのではないでしょうか?
いつからメニューが変わっていないのでしょうか。
『自らの進化を止めてしまい、新しい機械や新しい洗剤に頼るだけ』、また、『受けがいいサービスを始めた人のマネをしてばかり』、『誰でもできる事なのにそれを隠し、さも〝プロだからこそ〟と売り込む』、そんな清掃業者には、なりたくありません。
お客様のご不便、ご苦労を解消してできるだけシンプルに、できるだけ自信を持てる状態にして差し上げるのが私達の仕事です。
ですから、今まで清掃業者がやって来なかった、できなかった事もお客様のご不便をお聞きすれば、積極的に行って行きます。
道具がなければ見つけて来ます。
知識の中にない汚れは勉強して安全に分解できるようにします。
触った事のない対象物に関してはそのメーカー様も味方にして清掃可能にし
ます。
作業時の不備がなかったかお聞きするだけのアフターフォローではなく、お客様が困っていらっしゃる事をお聞きしたり、もっときれいにするにはどうすればいいかをご相談する。
そのようなやり取り、または衛生度を上げる為に医療現場の専門的な事をお聞きする等、ここが私の存在意義です。 そこで手を抜けば、私の代わりはいくらでもいます。
サービス業の仕事の価格は、「あってないような物」とよく言われます。
これは、「見積り」をして値段を決める仕事に対してよく言われる事です。
確かに、材料費と人件費以外に何もかからないように見えるのかも知れません。
当然ですが、清掃業も自営業者も他の業種と同じように、また会社組織で運営されている場合と同じように様々な運営経費がかかります。
サービスの料金を決める事は難しい事ですが、
どれだけ努力して、
どれだけ良質な仕事をするかで、
お客様へのお役立ち度が決まります。
他に代わりのきくレベルの仕事の場合、値段が安い方がいいのだと思いますが、お客様もせっかく専門業者にご依頼されるのだから、それは望んでおられない事だと思います。
「そこそこの仕事でいい、安くして欲しい。」
これは、この道で向上心をバネにやってきた者のプライドへの挑戦と受け止めます。
私は、私の信じるレベルの仕事をします。
初めて清掃の仕事をした時から今までの蓄積の上で仕事をする以上、“ここでいかに有効な作業をするか”、“どのようにお役に立てるか”ということが値打ちであり、価格の決定条件であると思います。
「安ければいい」と言われる仕事を引き受けさせて頂くと言う事は、努力と経験を捨てて仕事をする事になります。
それは過去のお客様にも失礼になる事です。
開業する時に思っていた事、それは
「清掃業のイメージを変えたい」
でした。
考えてみると、それは今も変わっていません。
この仕事は、人に喜んでもらえ、お役に立てる仕事である、と言う事です。
「お店がきれいになって、スタッフのモチベーションが上がりました!」
「院内を、スタッフがよく掃除するようになりました!」
「お客さんから、いつもキレイねと言われるようになりました!」
こんな言葉を頂けます。
また、
「あなたが入るたびに、前よりきれいになって行く。」
「誰でもできる仕事と思っていたけど、 あなたのように取り組んでいる人もいるんですね。」
これは、偶然にも私の誕生日の事でしたので、今もおっしゃって頂いた時の感激を忘れません。
この声を、もっと多くの人から頂ける様に頑張る事、そして、「清掃業」、「掃除屋」と言う呼び方が、もっと本当の姿を反映した物になるように頑張って行きたいと思っています。
多くの若者が、希望職種に挙げるような職業にしたいと思います。
その為に、私達はもっともっと努力しなければいけません。
「素材を傷めずに汚れを効率的に分解除去する。」
これが清掃の一番シンプルな答えです。
それをプロとして実行していく為には、 汚れの種類を把握し、その特性をハッキリさせ、未知の事に対処する時には専門家に聞いたり、本を読んだり、インターネットに頼ったりして、化学的にどう対処するか決定、または物理的に解決するのか、物理的に解決する際は、どのような素材を使用するのか・・・そんな事のくり返しです。
職人の世界です。
たとえ同じ業種のお客様でも、同じ状況、同じ汚れはありませんので、その都度方針を決めて対処していかなければなりません。
ただ、そこが何よりもおもしろい!
今まで依頼した業者さんで、満足な成果が得られなかったと言う、お客様のお困りに対面した時、私は最高にワクワクします。
そして、考え抜いた作業をして、良い結果が出てお客様に喜んで頂いた時、
「この瞬間のやりがいをもっと多くの人に知ってもらいたい!」
と思います。
そこで満足してしまうことなく、もっとお客様のお役に立って行ければ、開業当初からの目標である、
「清掃業のイメージを変える」
事ができ、 〝掃除屋〟という名称では表現できない職種にして行けるのかも知れません。
職業として割り切る「プロ」ではなく、「生きがい」と思って未知の事に向かって行きたいと思います。
それが結果的に多くの人に役に立ち、「あなたがやってくれてよかった」と笑顔になって頂く仕事をしたいと思います。
それが「得手に帆を上げて」(本田宗一郎)生きていく事です。
また、その事を、後から続いて来る人達に伝えて行きたいと思います。