スザンヌ・ヴェガ 「Luka」 | 半兵衛のブログ

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「Luka」はカリフォルニア出身のシンガーソングライターであるスザンヌ・ヴェガの1987年発売アルバム「Solitude standing」の中の一曲、

親から虐待を受けても、結局は親の元に帰って行かなくてはならない子供を
子供自身の視点から描いています。彼女は決して声を張り上げるでなく、たんたんと歌います。
・美しいメロディーに秘められた彼女の意志の強さがうかがえますね(ハシさん)

<歌詞について>

「ボクって、不器用なんだよ
  生意気そうにしてるンだけど
   ボクって、バカなんだよ
    自信ありそうにしないようにしてるンだけど・・・」

恐らくたたかれているときに、「お前はなんて馬鹿なの!何度同じ事を言ったらわかるの!」と、
友だちの前では強がって虚勢を張りたいのだけれども、実は、親に脳なしだと言われ毎日少しずつ自信喪失していく様子がうかがわれます。

「どうしたのって、きかないでね」の部分は、子供なりに、自分の家庭で起きている事を知られたくない気持ち、特別な家庭で育っているのだと思われたくない気持ちが表現されているとおもいます。

<児童虐待という社会問題をがテーマ>
児童虐待という重いテーマを歌ったにもかかわらずヒットしました。
こう、歌にされると・・本当に説得力があります
曲の持つ力は、こう言った社会問題までも身近な物にしてしまうんですね

ロックとは好きだ嫌いだ・・惚れたはれた・・振られたばかりでなく
もともとは若者の社会に対する反発心が出発だったはずです
今は、もはやロック(フォークも含む)はポピュラーミュージックとなり商業主義となり産業となっており、工場で生産されるものになってしまいました。
ありもしない夢物語ばかりを描いて、現実からかけ離れたきれいごとばかりがはびこる曲の中で、スザンヌ・ヴェガはしっかりと現実の社会でおきている問題に向かい合っている人で、決して目をそらさない強い意志を感じます。
本来のロックやフォークの持つ力は、カウンターカルチャー的な反発精神だと思います。この曲は社会に対する反発というよりも、社会問題そのものに対して「問題意識を」投げかけられたものですが、ロックのもつ、「反発精神」そのものだと思います。


ところで児童虐待をしている人が、もしこのブログを見ていたら、「子供は神様からの授かりもの」だという事を絶対に忘れないでください。決して親の所有物ではないのです。


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Luka / Suzanne Vega


ボクの名前はルカ 2階に住んでいるんだ
君のうちの真上に・・・
 そう、ボクのこと、見たことあるでしょ

真夜中に、何か聞こえても
 たとえば、怒鳴り声とか、ケンカとか・・・
どうしたのって、きかないでね
 何があったのって、きかないで
  何もきかないでね

ボクって、不器用なんだよ
 生意気そうにしてるンだけど
ボクって、バカなんだよ
 自身ありそうにしないようにしてるンだけど・・・

あの人達、ボクが泣くまで、たたくんだ
 たたかれても、さからっちゃいけないんだ
口ごたえしちゃいけないンだ
 黙っておとなしくしているんだ

うん、ボク、大丈夫だと思う
 ちゃんと、うちに帰るよ
もう、心配しないで
 とにかく、君には関係ないことだから
ボク、ひとりになりたいんだ
 物を壊したり、投げられたりしないところで・・・
ボクのこと、何もきかないで
 大丈夫だから、もう、何もきかないで・・・

ボクの名前はルカ 2階に住んでいるんだ
君のうちの真上に・・・
 そう、ボクのこと、見たことあるでしょ
真夜中に、何か聞こえても
 たとえば、怒鳴り声とか、ケンカとか・・・
どうしたのって、きかないでね
 何があったのって、きかないで
  何もきかないでね

あの人達、ボクが泣くまで、たたくんだ
 たたかれても、さからっちゃいけないんだ
口ごたえしちゃいけないンだ
 黙っておとなしくしているんだ

訳:夜のヒットスタジオ

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Suzanne Vega - Luka




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