当院に良くパニック障害の方が来院されます。
良くなる方はとても良くなるのですが、良くならないで来院されなくなる方もいらっしゃいます。
良くならないで来院されなくなる方にどんな方がいるか考えてみました。
①来院動機が”人に勧められて”来院した
②1~2回の来院で体感的な改善を求めている
③心理セラピーのみを求めてくる
④いきなりトラウマへの施術を求めてくる
⑤症状が起き始めたときより前の問題には取り組んでくれない
という感じでしょうか。
①来院動機が”人に勧められて”来院した
勧められて来院されるのは良いのですが、現在通われている病院などの治療で現状満足されているのに、周囲の方の勧めで来てみたというような場合です。
こういう方の場合、当院の治療に対しての理解も積極性もないので、良くなることはないです。
②1~2回の来院で体感的な改善を求めている
短くて1年、長いと5~10年パニック症状を患っているのに、魔法のように症状がなくなると考えられている方です。
こういう方は、来院するたびに「○○がよくなりません」「●●の症状が出てきました」などと、来院するたびに訴えてきます。では治療に関して積極的なのかというと、そこまで積極的ではなく、どちらかとただ受動的に治療を受けているというのが治療に対する姿勢になります。
③心理セラピーのみを求めてくる
パニック障害は心理的問題なので、心理療法でよくなると思われるかもしれませんが、栄養不足や体内の代謝の問題で起こっていたり増悪していることも多いです。
そう言ったことを考慮せず、サプリメントや食事の改善をせず、心理療法だけを求めていらっしゃる方もあまり良い結果がみられません。
大抵、サプリメントなどの栄養サポートは、パニック障害の改善に必要になることが多いです。
④いきなりトラウマへの施術を求めてくる
「私、○○のトラウマを持っているので、それに対してセラピーしてもらいたいです」などと言って、症状の原因となるトラウマの内容をご自身でこれと思い込んでいたり、いきなり強いトラウマを引きずり出すようなことを求めてくる方も、あまり良くならないことが多いです。
そもそも、そのトラウマが原因かどうかわからないのに、自分でそのトラウマに対してセラピーすれば治るはずだと思い込んでいるので、他のセラピーや他のトラウマに対してのセラピーを積極的に受け入れてくれません。
治療を受けるときは、いったんクリアになっていただく必要があります。
⑤症状が起き始めたときより前の問題には取り組んでくれない
症状が出始めたのが20歳の時の場合、それより以前の10代やそれ以下の幼少期の問題には触れさせてくれない場合。
幼少期のトラウマからくる自己形成が、20歳の時のトラウマ形成にかかわっている場合もあるのに、ご自身の思い込みで症状が起きたときの出来事=トラウマと思い込んでいると原因へのアプローチができないので、症状の改善は非常に険しい道のりになります。
以上は一例でしかありませんが、他の症状の方にも当てはまるような内容にあります。
ポイントは、
●自分の症状の原因を自分で決めつけない
●症状の改善には治療だけではなく自分の努力も必要
ということですね。
もし、上記に当てはまらないで、症状にお悩みのような場合でしたら、十分良くなる可能性は高いと思いますので、ご相談いただければと思います。