東野圭吾『白銀ジャック』 | 文学どうでしょう

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白銀ジャック (実業之日本社文庫)/東野 圭吾

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東野圭吾『白銀ジャック』(実業之日本社文庫)を読みました。

舞台はスキー場です。スキー場に爆弾をしかけた、というか雪が降る前に埋めといたから、爆発を防ぎたかったら金をよこせという脅迫状がきます。

スキー場は慌てますが、お客が離れることを恐れて、警察にも言わず、言われるがままにお金を払うことにします。

その事件の真相が、この作品のメインになるわけですが、同時に数年前の事故もちょっと関わってきます。

スノーボーダーとの接触事故で女の人が亡くなってるんですね。それ以来、そちら側の斜面は封鎖されているんです。

その女の人の夫が、息子をつれてスキー場にやって来ます。息子は事故の目撃者だったので、ショックでそれ以来スキーをやっていないんですね。

作品のメインキャラクターは複数いて、スキー場のえらい人とか、パトロールの人とか、特に決まった主人公というのがいないんですが、ぼくはいた方がよかったのかなあと。

パトロールの男の人がよかったので、それをメインにした方がよかったのかなあという気はしました。まあ十分メインなんですけども。

作品の見どころは、なんといっても、スキーでの追走劇ですね。まず前フリというか、ルールに違反したスノーボーダーとかをパトロールの人が追いかけて捕まえるというのがあります。

そして、犯人に金を渡す時、逃げる犯人を追っかけて行くんですが、ここが一番の見どころですね。

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リンクですが、雪山といえばやっぱり、真保裕一『ホワイトアウト』ですよ。

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映画の方がストーリーがまとまっていて、よいかもしれません。映画の中の「彼は間に合ったんだ」というセリフは何回見ても涙が出そうになります。