「会えて嬉しいよ…お前がトッケビの花嫁だな」亡者が手を差し出した。ウンタクはちょっと困った顔をして「私もです」と応えたが握手には応じず「はい…じゃあおしまい!人の仕事場にこうやって並んでられたら、お客さんも来ないわ。皆さん出てくださいね」と幽霊たちを追い出した。亡者も不気味な笑みを浮かべて去っていった。
家に帰ったウンタクはクローゼットの上着全てのポケットにライターが入っていることを確かめた。「イヤな感じ…ホラー人生20年で初めて見た…」と先ほどの亡者の姿を思い出して身震いした。スケジュール帳を眺めていたが、急にドクファが"恋文"だと言った漢文を書き写したノートを手に取った。
「会いたい…会いたくない…会いたい…どうしていつも7杯キッカリなのかしら。7杯キッカリなのをわかってて"会いたい"から始めるのよね…」
一方、死神は同期の死神と一緒に靴店にいた。「お前…桃の花で殴られたことあるか?」「あるさ…巫女の家に行って散々殴られたさ…だいぶ前だけど」「お前さ…記憶を思い出したいと思ったことあるか?」「ないよ。失った記憶が何だ…なかったのと変わらないさ。そもそもなかったものをなんで敢えて…」
死神はサニーと出会って涙を流した時のこと、自分を見て微笑むサニーの顔を思い出した。「俺は…それが懐かしいよ…」「やめろ…俺らみんな罪人だ。その懐かしさの後ろに何がついてくると思ってるんだ…」
「わかってる…けど、その懐かしさへの一歩一歩がどこに届くのか、すごく怖ろしいけど…それでも俺は懐かしくてたまらないんだ」
「わかってる…けど、その懐かしさへの一歩一歩がどこに届くのか、すごく怖ろしいけど…それでも俺は懐かしくてたまらないんだ」
「今日は酒、多過ぎる感じだけど?」
「俺バレた…死神だってこと。サニーさんに…」「よくやった…大したもんだよ」「この真冬に桃の枝がどこから出てきたんだろうな…」シンは、ウンタクと幸せな余りに桃の花を満開にさせてしまったことを思い出して気まずく「そうだな…」と言う。「これからどうしよう…。困った…」「何がどうしようだ。どうせそうなったんだ。この際手でも握ってみろ。そこにお前の顔があるかどうか…」
「俺バレた…死神だってこと。サニーさんに…」「よくやった…大したもんだよ」「この真冬に桃の枝がどこから出てきたんだろうな…」シンは、ウンタクと幸せな余りに桃の花を満開にさせてしまったことを思い出して気まずく「そうだな…」と言う。「これからどうしよう…。困った…」「何がどうしようだ。どうせそうなったんだ。この際手でも握ってみろ。そこにお前の顔があるかどうか…」
「俺バレたんだぞ」「バレたついでに握ってみろよ。そこにお前の顔があるかないか」「分からないかもしれないけど、前世を見る時どれだけ大変だかわかるか?誰かが無理やり押し込むようにグッと入ってくるんだ。瞬く間に…」
「俺の妹だぞ…」「顔…幼くて愚かな顔が一つ見えた。幼い王が…」「あの愚か者のことばかり考えていたんだな。うちのできそこない…。兄なんか眼中にもないんだろう」2人が瓶を口に運ぶと後ろにスリッパの音が…。ウンタクが死神の部屋を訪ねているところだった。「ここにいるよ。何だ?」と死神。
死神がシンと一緒なのを見て「いいえ…今度でいいです」と慌てるウンタク。シンがウンタクが抱えていたノートを引き寄せた。
「これ何だ?お前また内緒で偽造文書作ったのか?」「知らんぷりしちゃって…恋文じゃないの。恋文!ご本人が書いた…」
「恋文だって?」と立ち上がる死神。「書いたんですってよ。初恋の人に…。どれほど大げさな恋なのか話の続きが気になって死神さんに聞こうと思って…」「本編は何なんだよ。これは恋文なんかじゃないぞ」
「違うですって?名文だったわよ…『そうして百年生きてきたある日…程よいある日…』」「その内容違うぞ」「その内容で合ってると思うけど?ドクファオッパが全部読んでくれたんだから!」
『そうして100年生きてきたある日…』
「そんなはずない。ドクファがどんなに頑張っても読むことはできない、どこにも記録されていない俺一人の胸の内の言葉だから」それは三神ハルメと対峙した本屋を出る時にシンが心の内で呟いた言葉だった。「そうだなぁ…そんな内容じゃないな」死神も覗き込んで言った。
「ドクファオッパが解析してくれたのに…」顔を見合わす三人。
「前に、お前が車を数十台飛ばした時…。お前もしかしてドクファに俺が記憶のことで役立つこと話したか?」「いや…」「それなのにアイツはどうやってそれを知っていきなり行こうとか言ったんだ?」
「そういえば…ドクファオッパが私の紅葉も探してくれたのよ。すっかり無くしてしまったのに…」とウンタク。
その頃ドクファはクラブの片隅で酒を飲んでいた。
「そんなはずない。ドクファがどんなに頑張っても読むことはできない、どこにも記録されていない俺一人の胸の内の言葉だから」それは三神ハルメと対峙した本屋を出る時にシンが心の内で呟いた言葉だった。「そうだなぁ…そんな内容じゃないな」死神も覗き込んで言った。
「ドクファオッパが解析してくれたのに…」顔を見合わす三人。
「前に、お前が車を数十台飛ばした時…。お前もしかしてドクファに俺が記憶のことで役立つこと話したか?」「いや…」「それなのにアイツはどうやってそれを知っていきなり行こうとか言ったんだ?」
「そういえば…ドクファオッパが私の紅葉も探してくれたのよ。すっかり無くしてしまったのに…」とウンタク。
シンはドクファが以前、カナダでウンタクが言った言葉と同じ言葉を言った時のことを思い出した。「どうして気づかなかったんだ…トッケビの敷地を不動産に出したのもあの子だった」
その頃ドクファはクラブの片隅で酒を飲んでいた。
【回想】ドクファと三神ハルメが歩道橋ですれ違い「酒でも一杯どう?」と言った時の話。
『ついにトッケビと花嫁が出会ったわね…』
『運命なのさ…』
『王黎は?剣が刺さったまま生きて来た者に、剣を刺した者を会わせてどうするつもり?』『それもまた運命さ…ちょうど家を探してたみたいだから…』『いたずらもほどほどになさいな。いったい何を考えてるの?』『特別な愛さ…』
『キムシン…あの子は罰を受けて900年だよ。まだ足りないの?』
『ひとつの命の重さとはそういうものなんだ』『じゃあそもそも罪など作らずに完全無欠な世界を創ればよかったじゃない』『それでは神を探さないから…』
『運命なのさ…』
『王黎は?剣が刺さったまま生きて来た者に、剣を刺した者を会わせてどうするつもり?』『それもまた運命さ…ちょうど家を探してたみたいだから…』『いたずらもほどほどになさいな。いったい何を考えてるの?』『特別な愛さ…』
『キムシン…あの子は罰を受けて900年だよ。まだ足りないの?』
『ひとつの命の重さとはそういうものなんだ』『じゃあそもそも罪など作らずに完全無欠な世界を創ればよかったじゃない』『それでは神を探さないから…』
【賑やかなクラブの中】
「ついに来たな…」
喧騒の中、ドクファを見つけて進むシンと死神。
「どなたなのか…まずご挨拶でもしましょうか」
【キムシンの最期】『誰にも祈るな。神は聞いていないのだから』
「"神はいまだに聞いていないのだから…"(シンに) 小言だな……(死神に)記憶を消す神の意志、あるだろうさ」
【後輩死神との会話】『記憶があればあるなりに、無いなら無いなりに…それは神の意志だろう』
(死神に)「当てずっぽうだな…」
「ついに来たな…」
喧騒の中、ドクファを見つけて進むシンと死神。
「どなたなのか…まずご挨拶でもしましょうか」
【キムシンの最期】『誰にも祈るな。神は聞いていないのだから』
「"神はいまだに聞いていないのだから…"(シンに) 小言だな……(死神に)記憶を消す神の意志、あるだろうさ」
【後輩死神との会話】『記憶があればあるなりに、無いなら無いなりに…それは神の意志だろう』
(死神に)「当てずっぽうだな…」
(シンに)「いつも聞いていた。死を嘆願する機会も与えた。なのになぜまだ生きているのだ?」
(死神に)「記憶を消したことはない。自ら記憶を消す選択をしただけだ。にもかかわらず、神の計画かも失敗かもしれないと?」
신을 그저 질문하는 자 일뿐...운명은 내가 던지는 질문이다. 답은 그대들이 찾아라.
「この子との別れの挨拶も…」
「では私はここで…」そう言ってグラスに口をつけ、置くと同時にドクファは目を閉じた。
ドクファの周りを無数の蝶の群れが羽ばたいて高くに上がっていった。
椅子から転げ落ちたドクファを見つめるシンと死神。周りの喧騒も戻ってくる。
「おじさん達どうしてここにいるの?いつ来たの?なんで倒れてるんだ?」目を覚ましたドクファが二人を見上げた。
顔を見合わす二人。「ヤバイ…今フィルム切れてたのかな?コーラ一杯で?」
「お前が誰でも一発殴らないと…」
シンを抑える死神「この方には罪はない…」「この方だと?ドクファだろ!蝶…蝶…」
「おじさん酔ってるんだね」「違う!!!」
顔を見合わす二人。「ヤバイ…今フィルム切れてたのかな?コーラ一杯で?」
「お前が誰でも一発殴らないと…」
シンを抑える死神「この方には罪はない…」「この方だと?ドクファだろ!蝶…蝶…」
「おじさん酔ってるんだね」「違う!!!」
焼き芋屋の前で焼きたての芋を剥くサニーとウンタク。
「あの人…死神だったわ」
「どうしてわかったんですか?」「あんたはどうして知ってるの?私はバカだったわ…あの奇妙なできごと…」「私は小さい頃から縁があって…。お話しなくてすみませんでした。キムウビンさん…死神ですけど優しくて慎ましくて…」
「あの人…死神だったわ」
「どうしてわかったんですか?」「あんたはどうして知ってるの?私はバカだったわ…あの奇妙なできごと…」「私は小さい頃から縁があって…。お話しなくてすみませんでした。キムウビンさん…死神ですけど優しくて慎ましくて…」
「訪ねてきて執着してくるような幽霊女とかはいない?そこから聞くわ。私とは条件が合わないでしょ。男の方が偏ってるから…この世とあの世だし」「どうしてそんな考えを…」「こんなことも考えたわ。あの人が死神なら、私の兄だという人もホントに千年近く生きているのね。違う?だからあなたが妻(内)トッケビ夫婦(内外)なの?」「厳密に言えば私が夫(外)ですかね…外の仕事だから」「…ったく」
「でも社長。こうしてうちの前をうろついていてもキムウビンさんに会える確率はほとんどないですよ。夜勤だから。とにかく電話したらどうです?」「別れようってのに電話できないわ。かかってきたら仕方なくでるけど…このまま協力して」「で…社長…」「いいわ…そうしなさい」「まだ何も…」「大学生になったからバイトの時間調整でしょ?」「社長…人間ですか?」恐る恐る社長に指で触れてみるウンタク。