くらえもん的ドラえもん解説・第11回『世の中うそだらけ』 | くらえもんの気ままに独り言

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 さて、今回は【くらえもん的ドラえもん解説】の第11回目をお送りします。

 今回取り上げますのは、短編より『世の中うそだらけ』という話でございます。この話は1975年の「小学六年生」の7月号に掲載されておりました。

 世の中にはJKリフレ派や安倍応援団のように平気で嘘をついてくる連中がゴロゴロいますからね。この話を読んで嘘への耐性をつけましょう(笑)。


 というのは半分冗談ですので、純粋に楽しんでください(;^_^A


 それでは、以下、ネタバレ注意!!!!


 冒頭、あみだくじで100円のアイスを買うか50円のアイスを買うかを決めるのび太とドラえもん。

 (どうやら、手持ちは150円のようですね。私なら二人とも50円のアイスを買って、残りの50円はとっておきますが(;^_^A)


 100円のアイスが当たったのび太はアイスを買いに行きます。

 (ドラえもんの方は50円のアイスということで、100円のアイス1個と50円のアイス1個を購入したわけですね。)


 しかし、帰り道にジャイアンと出くわし、アイスを1個譲ってくれと。

 (相変わらずのジャイアンっぷりです。)


 ジャイアンは安い方でよいと50円をのび太に支払い50円のアイスを受け取ります。

 (あぁ、ちゃんとお金は払ってくれるんですね(;^_^A 疑ってすまぬ。)


 改めてのび太は50円のアイスを買い直しに行こうとするのですが、ジャイアンに呼び止められます。

ジャイアン「やはり100円のにする。」

 (めんどくせぇやつだな、どっちでもいいよもう。)


 そこで、ジャイアンは50円のアイスをのび太に返し、100円のアイスを受け取るのですが、追加の50円を払わずに立ち去ろうとします。

 (こらヽ(`Д´)ノ代金がまだだぞ!!)


 もちろん、のび太は抗議しますが、ジャイアンはこう説明します。

ジャイアン「おまえ頭悪いなあ。いいか、よく聞けよ。はじめに五十円はらったな。今五十円のアイスわたしたな。五十円と五十円あわせていくら?」

のび太「ちょうど百円!(^-^)」

 (ちょっとまていヽ(`Д´)ノ)


 しかし、ジャイアンの詭弁に納得したのび太は50円のアイス2個をもって帰宅。

ドラえもん「百五十円持ってって、どうして五十円の二個しか買えないんだよ!\(*`∧´)/」

 (ごもっとも。まぁ、どちらにせよドラえもんは50円のアイスでしたが。)


 のび太のバカ正直さを心配したドラえもんは、他人を疑うようになる薬「ギシンアンキ」をのび太に飲ませます。

 (瓶についてる悪魔のラベルがなんとも毒薬っぽいです。そもそも未来世界では何を意図してこの薬を売ってあるんでしょうかね(;^_^A)


 「ギシンアンキ」を飲んだのび太は早速豹変。

のび太「ごまかしたな!」

ドラえもん「ごまかしたのはジャイアンだろ。」

のび太「ほんとか!」

ドラえもん「それしか考えられないだろ。」

のび太「ウソじゃないだろうな!」

ドラえもん「しつっこいよ。ジャイアンに聞いて来い!」

 (自分で飲ませといてしつっこいはないだろ。それにしても最後までドラえもんに疑いの眼差しを向け続けるのび太が笑えます。)


 外に出たのび太はジャイアンを発見。どうやら、ジャイアンは冗談のつもりだったらしく、のび太が何か言う前に追加の50円を払おうとします。

 (ジャイアンもそこまでワルではなかったか(^ε^))


 しかし、ここからたたみかけるのがFクオリティです。

のび太「五十円じゃないだろ、百円だろ。」

ジャイアン「なにいってんだ・・・・・・このバカ。」

 (ジャイアンの反応は当然なんですが、あんたもさっきやってるからな(`ε´))


 それでは少々長いですが、のび太の詭弁ショー開幕です。

のび太「きみからもらったのは五十円玉一個だ・・・・・・。」

ジャイアン「そう。」

 (100円のアイスを買って50円しか払っていないという確認ですね。)


のび太「こっちがわたしたのは五十円と百円のアイスだ。」

ジャイアン「五十円のは返したぞ。」

 (ジャイアンの反論は正しいですね。さぁ、こっからが本番ですよ。)


のび太「その五十円のアイスははじめの五十円とあわせて、百円のアイスの代金になるんだ。だからもらってないのとおなじだ。わたしたのが五十円と百円のアイスで、合計百五十円。もらったのが五十円。さしひき百円すぐよこせ!」

 (いやいやいや、ちょっと待て。みなさんどこがおかしいか分かりましたか?解説は後ほど。)


 あせるジャイアン、やかましく100円を請求するのび太、そして・・・

ジャイアン「うるせえ!」ボコッ

 (実力行使(‐^皿^‐;))


 しかし、殴られても引き下がらないのび太はボロボロになりながらもジャイアンから100円を奪おうとします。

 (なんたる執念・・・。しかも、100円って詐欺だからな・・・。あれ、この薬って詭弁で人を騙す薬なんだったけか?)


 逃走したジャイアンを追って、のび太はジャイアン宅へ。

のび太「ジャイアンくんにあわせてよ。」

ジャイアンのママ「るすだけど。」

 (どうやら家にはまだ戻っていない様子)

 

 しかし、ジャイアンのママを疑ったのび太は強引に家の中へ入ろうとします。

 (そいつは不法侵入っす。嘘つき呼ばわりされたジャイアンのママの怒りっぷりもいいですね。)


 そして、通りがかったスネ夫がジャイアンを見たとのび太に教えてくれますが、それをも疑ったのび太は

のび太「わかった!きみがジャイアンだな。」

 (なんでやねん(‐^皿^‐;))


 変装してると思われ頭の皮をグイと引っ張られる哀れなスネ夫・・・。その後、ゴミ箱の中、犬小屋の中、しずかちゃんのスカートの中を調査するのび太。

 (いやいや。そんなところにはいないでしょ。ってか、しずかちゃんのスカートの中って・・・。)


 スネ夫としずかちゃんの抗議をうけたドラえもんは素直になる薬をもってのび太のところへ向かいますが、のび太はその薬を飲むのを拒否。

のび太「ははあ、わかった。みんなでぼくをだまして笑う気だな。」

 (まぁ、飲んだらまただまされるというのは事実なので、かわいそうな気もしますが(。>0<。))


 逆にドラえもんに薬を飲ませたのび太は再びジャイアンを探しに行きますが・・・

 犬が吠えたら

のび太「なにがワンワンだ。ネコのくせに。」

 車が来たら

のび太「ブブウだって。自動車が来たようにみせかけているんだ。」

 そして『工事中危けん入るな!!』の立札を見て

のび太「うそをつけ。」

 (薬の効果とはいえ、何もそこまで疑わなくても・・・。)


 案の定、工事現場の穴に転落したのび太。

 (疑いすぎるってのも、考え物ですね( ̄_ ̄ i))


 かけつけたドラえもんは素直になる薬を毒だと告げると、のび太はそれを疑って自ら薬を飲み、ようやく正気を取り戻します。

 (ドラえもん、策士ですなぁ。)


 一方、のび太にお金を返す決意をしたジャイアンですがやはり100円を払うのは多いのではないかと考えます。

 (その感覚、あってますよ(^-^)/)


 そこで、ジャイアンは50円の支払いで済ませる詭弁を考えつきます。

ジャイアン「これは五十円でも、ただの五十円じゃないぞ。おもてのもようがうらに、うらのがおもてについてるめずらしい五十円だ。百円のかわりにやろう。」

 (いやいや。それはただの50円だから・・・。)


 と思いきや・・・

のび太「もうかったもうかった(‐^▽^‐)」

 (ダメだこりゃ・・・。)


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 のび太の単純さを考慮するならば、最後のジャイアンの返しはかなり機転のきいた、素晴らしい詭弁ですね。これで、お互い納得というわけで。

 まぁ、これを最初にやってきてたら、たたのクズ野郎ですが(笑)。


 それでは、中盤で出てきたのび太の超詭弁のおさらいです。


のび太「その五十円のアイスははじめの五十円とあわせて、百円のアイスの代金になるんだ。だからもらってないのとおなじだ。わたしたのが五十円と百円のアイスで、合計百五十円。もらったのが五十円。さしひき百円すぐよこせ!」


 正しくはジャイアンが100円のアイスを買って、支払ったのは50円のみなので、差し引き50円です。つまり、のび太のセリフのどこかにおかしいところがあるというわけですね。


 では、順を追って見てみましょう。

 

 状況は最初にジャイアンが50円のアイスを購入し、その後、100円のアイスと50円のアイスを交換したが、ジャイアンは追加の50円を払わなかったというところです。


 「その五十円のアイスははじめの五十円とあわせて、百円のアイスの代金になるんだ。」


 もう、ここからメチャクチャですね。その50円のアイスというのは100円のアイスと交換した際に返したアイスのことですが、それと最初に50円のアイスを購入した際に支払った50円と合わせて、100円のアイスの代金になると。


 ん?じゃあ、お金返さなくていいじゃんΣ(゚д゚;)


 これって、まんま最初にジャイアンが使った詭弁ですよね(;^_^A。では、そこからどうやって「差し引き100円よこせ」につながるのか、続きを見てみましょう。


 「だからもらってないのとおなじだ。」


 がびーーーーーーーーんΣ(゚д゚;)


 100円のアイスの代金になるんだ。

 100円のアイスの代金になるんだ。

 100円のアイスの代金になるんだ。


 だからもらってないのとおなじだ。


 あまりの衝撃に繰り返してしまいました(;^_^A

 100円のアイスの代金になるってのもおかしいんですが、もらってるのにもらってないのとおなじって・・・。そういえば、最近似たフレーズを聞いたことがあります。


 「それは外国人材だ。だから移民でないのとおなじだ。」


 おんなじやんけーーーーーーーーーΣ(゚д゚;)


 まぁ、のび太のセリフに合わせて若干アレンジしていますが。一国の総理大臣が、「ギシンアンキ」使用時ののび太と同レベルのセリフを吐くとは世も末ですね(;´Д`)


 では、気を取り直して続きいってみましょう。


 「わたしたのが五十円と百円のアイスで、合計百五十円。もらったのが五十円。さしひき百円すぐよこせ!」


 もうすでにグダグダではありますが・・・。渡したのは50円と100円のアイスですが、50円のアイスは返してあります。のび太は返してあるのにもかかわらず「もらってないのとおなじだ。」と言い張っていたわけですね。というわけで渡したアイスは100円。もらったのが50円で、差し引き50円が正しいわけです。


 いやぁ、詭弁使いのジャイアンですら、メチャクチャな論理の詭弁なのにあそこまでたたみかけられたら、自分が間違っているのかもと焦ってしまうから恐ろしいですね。


 JKリフレ派の連中も、さももっともらしく平気で嘘をたたみかけるようにして浴びせてきますからね。注意が必要です。冷静に論理立てた思考が大事ということですね。逆に自分の頭でよく考える癖をつけていないとコロッと騙されてしまいます。のび太のように・・・。


 もちろん、全てを疑うと身を滅ぼしますが(;^_^A


 では、今回はここまで。次のドラえもん解説はドラミちゃんの初登場話を取り上げようと思っています。


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