DOLBY ATMOS 連荘@TOHOシネマズ日本橋 | Sound@Cinema

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映画の音響技術評価などをプロ目線で、車系もたまにw
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都合の良い事に、TOHOシネマズ日本橋にて
2プログラムが交互にATMOSシアターにて上映中。

これは梯子するしかないと、チャリンコで
日本橋まで出掛けた。


ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー


まず、一本目は”ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”

音響評を結果から先に言うと、どこにもATMOSらしい
効果は拾い取る事が出来なかった(泣)

が、しかし!!

これは案外に面白かった。

コメディ要素たっぷりのSFだと思っていたが、
人情味たっぷりで結構ジーンと来る場面が多く
予想外過ぎて驚いた。

極めつけは、

「i am groot」

としか喋れない植物が原型のヒューマノイドが
出てくるんだが、この声をヴィン・ディーゼルが担当。


i am groot


びっくりするほど判り易い感情表現でヴィン兄貴の
剛腕に包み込まれる様な優しさを覚えてしまう。

このキャラと声のトーンが実に秀逸で合っていた。


そして、お次は”猿の惑星 新世紀”


猿の惑星 新世紀


監督が前作のルバート・ワイアットでは無く
”クローバー・フィールド”撮ったマット・リーブス
に変更になっていたは知らなかった。

そのリーブスの演出力は非常に高く、
おっ被せCGに圧倒的な感情表現を
乗せてきて、クローズアップ多用する程
表情をたっぷりと見せてくれた。

お蔭で、かなり物語に引き込まれ2時間超の
長尺なんだが、まったく息つく間も無く
駆け抜ける事が出来たのである。

そして、ATMOSの処理で森の中の沢山の
猿を自在に表現してくれていた。

そぼ降る雨で全天周を柔らかく包み込み、
猿が猛然と移動開始すると、個体が目まぐるしく
森の中を移動するディテールがぐるぐると
あっちこっちから聞こえてきて痛快。

思わず劇場内を見回す程のサラウンド感。
これは現状で集合体表現としてはぴか一。

低域の乗りも良かったが、音楽の抑揚が
大きく豊か過ぎて些か音響効果の美味しい
帯域を食い気味だったのは、個人的嗜好
では勿体ない気がしてならなかった。

がしかし一般的には物語の波に乗り易い
演出だと思われる。


今日は2本とも実に良かった。