東急ホテルにメルセデスを停めてチェックインをして、荷物を置いて着替えして出掛ける事にした。
向かった先は、下鉄伏見駅7番出口のすぐ前にある創業明治40年の老舗酒場「大甚本店」である。
太田和彦氏が「この店を知らずして居酒屋を語ることなかれ」などと書かれているのを見てから「ぜひ一度行ってみなければ」と思い続けていて、昨年は何と定休日に当たってしまいリベンジとなった。
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4時開店を少し過ぎた時間、酒と書かれた暖簾を潜ると、既に店内はほぼ満席状態で流石の私も驚きを隠せなかった程の盛況ぶりだった。
間口はさほど広くはなく長く奥行きが続き、石を敷いた床と年季の入った壁には歴史を感じさせるポスターやゼンマイ時計。
ぶ厚い一枚板のテーブルに老若男女が酒を酌み交わし、106年の歴史と風格が漂う店内であった。
店の中央に、小皿に盛られた酒の肴が30種類並び、各自食したい肴を取っていくシステムで、皿の種類で会計をするカフェテリア方式になっている便利なシステムだと感心した。
魚や野菜中心が多いが奥の板場では、その日の焼き魚や煮魚に刺身などを時価で注文できる。
目に止まるモノは全て食したいが、これだけあるとかなり迷いますね(汗)
早速、銀ママと迷いながら好きな物を取りテーブルに運び、賀茂鶴大徳利(1.8合)を注文した。
まずは「ハラコの煮付け」を食してみましょう!
甘口の醤油で煮付けてあり、口の中に細かく広がる食感は、酒飲みにはたまりませんねぇ~
賀茂鶴で流しこみまたもう一口食したくなる。
二人で食すには丁度いい量で、1品220円~420円と料金もリーズナブルでお財布に優しい。
次は、どのテーブルにもあった「鶏牛蒡煮」も食します。
ゴボウに鳥肉モモに内蔵も加わり、しかもキンカン入りとは関東では珍しい組合せが素晴らしい!
均整にバランスのとれた、大皿料理の代表格と言って良い程の酒の肴である!
汁が各素材に浸みていて酒が進みますね♪
こちらは「耳イカの煮付け」でチョッとグロいが食してみましょう!
頭の両側に耳の様なヒレが付いてるので、その名前になったそうだ。
頭から食すと中のワタまで程良く煮込まれていて、とても柔らかくしかもモッチリした身が美味い。
こちらもどのテーブルにもあると言う事は、定番の人気メニューだと思い納得をした。
次は「ヌルヌル」と言う方がピッタリの商品名だろう。
オクラに山芋、ナメコのヌルヌル素材を混ぜ合わせた、素晴らしい食感の一品だ!
口の中でヌルヌル、コリコリ、サクサクと食感が楽しめて実に美味しいですねぇ~!
程良い量でなのでまた食べたくなりますが、次の肴に移りましょうね!
次は「ツブ貝」である。
良く砂出ししてあり、肝の食感も十分味わえて身も良く煮込まれた一品です。
ゴリゴリと噛んでいくと、甘辛煮込まれた旨味が口の中で広がる。
そこに燗酒した賀茂鶴で流し込むと、幸せな香りが鼻から抜け満足する一品でした。
さて銀ママが丸皿になった肴を持ってきたのは「〆サバ」であった。
少し強めの塩で締められていて、予め醤油が掛かっていて刻み生姜が載せられている。
一切れ食すとこの時期脂の載ったサバの脂が、体温で溶けだし旨味が口の中で広がる。
それを燗酒した賀茂鶴で流し込むと、サッパリともう一切れ食したくなる麻薬の様な一品でした。
次に持ってきたのは「メジロの煮付け」である。
これは関東では穴子になるのでしょうが、こちら名古屋ではメジロと呼ばれる種類の様です。
小骨もキレイに取り除いてあり、出汁で良く煮込まれた一品で、手の掛かる一品なのでしょうね皿の形が四角になるので少しお高い肴だと分かりますね。
次は「白和え」とこちらも四角皿の一品だ。
一口食べて驚いたのは、物凄い量の山菜が入っていて、上品に和えてあり素晴らしい一品です。
各野菜の素材の持味が引出されていて、それを白和えが包み込んでありとても円やかに仕上がっていて、こちらもお替りしたいが、次の一品を選ぶとしましょう!
こちらも手の込んである一品で四角の皿の定番メニューだそうで「煮凝り」である。
中の魚を聞くとサメの皮と少しのエイが混ざっていると言う。
コトコト長時間煮込み、皮のタンパク質、コラーゲンを溶かしだし、冷やして固めた一品ですね。
ワサビを少し載せて食すと、舌の上で体温で溶けだし旨味が広がりコリコリした食感が楽しめる!
続いて「ナマコ酢」であるが、こちらも形が違うので少し値段が違うのでしょうね。
名古屋では「もみじおろし」は使わず、大根おろしだけで食すのがポピュラーだそうだ。
ナマコは味はしないが、刻みネギを載せて食すと、酸味と共にゴリゴリした食感が楽しめる。
銀ママはナマコが得意ではないので、私が全て食してしまいました。
店内は全て相席で満席となり、新規の客は2階へと案内される。
ここは、ユックリ飲んで長居する場所では無いので、飲食が終わればサッサと退散するのが暗黙のルールとなっているのだ。
店内は喫煙も出来るので、そろそろ別の店に移動するのも良いですね!
会計の合図をすると、この店の店主が五つ玉のソロバンを持ってその場で金額がわかる。
店主のメガネが女性用の大きな「シャネル」なのを、目ざとく銀ママが指摘すると、少し照れる店主がとても優しい笑顔になり可愛いので、銀ママとの2ショットを写メする事にした(笑)
こんなお店が自宅の傍にあったら、毎日通ってしまうでしょうね!素晴らしいです!
会計を済ませながら御燗担当の女将さんの仕事を拝見すると、次々に燗を浸けて行くのがわかる。
何でそんなに急いで仕込む理由を聞くと、注文があってから燗をつけていたのでは間に合わないそうで、追いかけられるように燗を次々に仕込みしていくのには圧巻だった。
店の雰囲気といい、店主店員といい、肴といい全てにおいてパーフェクトな居酒屋だと感じた。
週末ともなれば6時頃で酒の肴が品切れになる事も多いそうで、次回に来店する時は事前に予約するか4時の開店前に並ぶ方が無難である。
伊勢の「一月家」といい、ここ「大甚本店」も素晴らしい店であり、名古屋に来て美味しい酒と肴を堪能したいのであれば、絶対にこの店に行くべきである!
☆大甚本店(だいじん)
住所:愛知県名古屋市中区栄1-5-6
電話:052-231-1909
営業:16:00~21:00
定休:日曜・祝日
総合評価★★★★★★★★★★(★5つが最高です)
食事 ★★★★★★★★★★
価格 ★★★★★★★★★★
雰囲気 ★★★★★★★★★★
サービス★★★★★★★★★★
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