長洲で風水を見てもらう
10年以上前になるのですが、一度だけ風水を見てもらったことがあります。
過去の記事 でも少し触れたことがありましたが、そのときは自分で望んだと言うよりは、今回一緒に来てもらったおばさんの勧めでした。
やはり若いときは、己を過信していたのでしょう、、運は自分で切り開けるもの、、などと考え、風水に拘る香港人に煩わしさを感じさえしました。
ところが、その時はちょうど香港で会社をはじめ、中国工場も作ったころだったからでしょうか、、その勧めを受けることにしました。
興味を覚えた、、というよりは周囲への体裁を考えた方が強かったと思います。
今回、長洲に来たのは、そのとき見てもらった風水師の先生を訪ねて来たのです。
すでにその先生の能力は前回の時によく知っています。
10年以上の時が経過する間には、そのとき言われたことを、重く受け止めなければならないことが度々ありました。
風水師としては知る人ぞ知る、、といった存在だそうです。
所謂テレビに出るほど有名というのでは無く、人づてに紹介された企業、個人ともに依頼が後を絶たず、常に予定が埋まっているそうです。
今回も、平日は空いていないので、日曜日に時間をつくってもらいました。
確かにホームページや、BLOGで営業し、本を書いたり、講演に引っ張りだこ、、。と、いうよりは行列の出来るラーメン屋さんみたいな方が、ブラックジャック的な気迫のようなものが感じられます。
なんでも、風水をはじめた切っ掛けが、子供のときに突然ばったりと会った師匠に見いだされ、入門を勧められたそうです。
渋谷の交差点みたいな話ですが、ようするにスカウトされたことになるのでしょうか、、。しかも、その師匠という人物は道士の位だったということです。
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あの、冗談でこんなこと書いてるわけじゃないですから、、。
まるで漫画のような話ですが、これはおばさんから聞いた話で、さすがに本人の口から出てきたわけじゃ無いです。
そんなこと話して、すごいでしょう、、なんて言うようじゃ、ブラックジャックのイメージが消し飛んでしまいますからね、、。
ご当人は、至って腰が低く、フェリー乗り場に迎えに来てくれるほどです。
霊幻道士のカッコとかして待っていそうでしたが、普通のおっさんみたいにポロシャツで、幼稚園風に小さいショルダーバックを、肩から反対側の腰へまわしてかけていました。
昼飯の記事 で野菜と魚料理の写真に、少し写っているのが先生のその日のカッコです。人ごみの中から手を振る様子は、まるでマージャン打ちに来た友達を迎えるようでした。
さて、前回見てもらったときの話になりますが、運勢全般的なことを見てもらったような感じでした。
先ず、私の生年月日と生まれた時間などを聞かれ、紙の上に正方形の、、ちょうどルービックキューブを正面から見たような図形を描くと、そこを指折り数えながら文字で埋めていくんですよね、、。
そのときも、食事と雑談を交えて3時間ほど一緒にいたように憶えています。
見てもらった内容をすべて憶えているわけでは無いのですが、驚いたのは女性関係に話が及んだときです。
まあ、一般的には婚運とか言うべきなんでしょうけど、ご当地色濃くダイレクトに聞かれました、、。いままでいったい、何人付き合ったのよ、、と、、。
AV女優のインタビューみたいですけど、その時点で進行中も含め、一緒に住むほどの仲になったのが2人います、、ので、そう答えました。すると、また紙に文字を書き始めて、、。
"二人とも寅年でしょう、、" 突然言われました。
"えっ、、どうしてそれが、、いや、そうです、その通りです、、。"
"あなたが知り合ったとき、二人ともすでに別の男がいたでしょう、、"
"、、はい、、。"
"これだけ言っておきます。あなたは寅年の女性に縁がある、、。"
ちょっと含みのある言い方でした、、。
すでに最初の一人はその時点で別れていたのですが、実は時々会ったりしていました。そしてその次も別れるのですが、交流は絶えていないのです。
そして、一人の日本人がこちらで直面する問題に、時々手を差し伸べてくれました。たとえば工場で職員が足りなくなったとき、人づてに人を探してくれたりとか、、。
そんなことがアタマを痛めてるときに、電話がかかってきたりしたものですから、本当に見えない縁がつながっているのかと思ったものです。
そして、最後に愕然とすることを言われました。
要約すると、あなたはたくさんの人を使って仕事をするよりも、小さいお店でもやって、お客さんの望むものに直接対応していくような仕事の方が幸せになれますよ、、とのことでした。
これはその時点でやろうとしていた事、、中国に工場作ってガンガン行くぜっ、てのを真っ向から否定されたことになります。
要するに、あなた統率力無いですよ、大きい商売無理ですよって言われたようなものですから、、。
そのことだけは信じたくなかったですよね、、。ところが時間を重ねるうちに、言われたことはどんどん現実味を帯びてきます。
工場をやっている間は、常に人事問題に悩まされたものです。
元々設計などの技術職だったので、籠もるような環境が仕事に向いている性分です。会社で働いていたときと違い、雇っている人間が起こす面倒ごとで、自分がアタマを痛めるのは理解を超えていました。
最悪のケースでは、つまらぬ騒ぎが発端で労働争議が起こり、民事訴訟に発展して被告人となりました。
裁判の結果は言いたくも無いのですが、その時は屋台か小売店でもやったほうがマシだと思ったものです。
女性のことに関しては、"縁がある"、仕事に関しては、小さい商売の方が"幸せになる"という表現でした。
人に聞いた話では、医者が癌患者に癌ですよ、、と言わないように、風水師も見えたことをすべてはっきりとは言わないそうです。
運命は変えられないが、悪いことは最小限にとどめるよう、修正の可能性をアドバイスするのが、風水師の仕事と言うところなのでしょうか、、。
そんなわけで、10年以上の時間を隔て、再び訪れた風水師に見てもらったこととは、、、。
次回、あの忌まわしい出来事の、原因が明らかにされることになります。