こんにちは。税理士の福島です。
もうすぐ4月ですね。年度が変わるので心機一転がんばろう!
と思うのですが、まったく春の暖かさを感じられない関東地方からお送りします。


質問:
今年の1月に事業専用で使う新車を180万円で購入しました。
支払い方法は、毎月3万円の60回払いのローンです。
この場合は、180万円を経費にいれるのですか?
それとも毎月3万円を経費にいれるのですか?


回答:
どちらでもありません。
減価償却(げんかしょうきゃく)という方法を使います。


解説:
今回から数回に分けて、減価償却というお話をします。

10万円以上のもので、1年以上使えるものを購入した場合、
費用の計算は減価償却という方法を使います。
今回はその基本をお話します。


減価償却とは?
まずこの言葉を聞いただけで「うわっ」と抵抗感のあるかた、手を上げて!
(30%位の方が手をあげたと想定)
大丈夫です。そんなに難しいことはやりません。
ちょっと計算をしてもらうだけです。

10万円以上のもので1年以上使えるものは、買った時に全額を費用にできません。
これをできるようにしてしまうと、買った年だけ費用が多くなって、利益が減るからです。
車のように長く使えるものは、何年かに分けて費用にしましょう、という考え方です。

具体的に計算してみましょう。
車は6年かけて費用にします。
今回の車は180万円なので、180÷6=30 つまり、毎年30万円を費用にします。


費用にする方法
1 仕訳を使える場合 
次の仕訳を決算整理(12月より後、会計ソフトによっては13月と入力)で入力します。

減価償却費 / 車両  300,000

2 仕訳を使わない場合
元帳の減価償却費というところから、決算整理で次のように入力します。

相手科目:車両(貸方、右側)  金額:300,000円



なお、車を買った時とローンを支払ったときは、次のようになります。

1 仕訳を使える場合
●車を買った時
 車両 / 未払金 180万円

●ローンを支払ったとき
 未払金 / 現金預金 3万円


2 仕訳を使えない場合
●車を買った時
 元帳の車両というところから、「相手科目:未払金(貸方、右側)」「金額:180万円」と入力

●ローンを支払ったとき
 預金帳から「相手科目:未払金」「金額:3万円」と入力


仕訳の基本的な考え方を知りたい方は、コチラの記事をご覧下さい。
仕訳とは? その1 売上・費用・資産の仕訳
http://ameblo.jp/choubokouza/entry-10475774922.html