乳脂肪生クリームと、植物性ホイップの違い | ちょっとの工夫でかわいいケーキ

乳脂肪生クリームと、植物性ホイップの違い

Yahooブログの過去記事からの転載です。初出:2008/3/14(金)
※過去記事は、2、3日後に過去の日付にして記事の場所を移動しています。


ケーキに欠かせない生クリーム、
スーパーに行くと2種類の値段の生クリームが売られています。
200円くらいの「植物性ホイップ」と書いてあるもの。
400円くらいの「乳脂肪生クリーム」と書いてあるもの。
これらはどう違うのでしょう?


$ちょっとの工夫でかわいいケーキ



「生クリーム」は、牛乳の中に含まれている乳脂肪を遠心分離によって濃縮したものです。
乳等省令で、「乳脂肪分18%以上のものを生クリームと呼ぶ」と決められています。
乳脂肪20~30%のものはコーヒー用クリームになり、乳脂肪35%以上のものが、ホイップ用生クリームになります。
このように、牛乳から規定量以上の乳脂肪分を取り出したものが「乳脂肪生クリーム」として売られます。


これに対して「植物性ホイップ」の原料は牛乳ではありません。
コーン油、綿実油、大豆油、ヤシ油などの「植物性油脂」に水素を加えて固体脂に変えたあと、乳化剤や安定剤を加えて、人工的に牛乳の乳脂肪と同じような状態を作り、クリームにします。
つまり、植物性ホイップは牛乳の生クリームに似せた合成クリームです。


値段は植物性ホイップの方が断然安いのですが、味は絶対に動物性生クリームの方がおいしいです。
動物性生クリームのほうがやや黄色みを帯びた色をしていて、味にコクがあります。
植物性ホイップは、やや青みがかったような純白色です。


味では劣る植物性ホイップですが、動物性生クリームより優れていることもあります。
クリームのホイップしやすさと、ホイップしたあとの安定性です。
植物性ホイップには「乳化剤」や「安定剤」が添加されているのでクリーム全体の安定性が非常に高く、泡立てすぎても分離しにくいという特性を持っています。
保存性も動物性生クリームより高いです。


動物性クリームは泡立てすぎてしまったり、デコレーションしたあとも温度変化で崩れやすかったりと、慣れないうちはなかなかうまく扱えません。
その点植物性は初心者でも簡単にホイップできて、絞り出したあとも崩れません。
最近流行りの、生クリームを高くデコレーションしたカップケーキを友達の家に持って行きたい、
なんていう時は、植物性クリームで作ると形が崩れずにうまく持って行けると思います。


ちなみにカロリーは、
動物性生クリームが 433kcal/100g
植物性ホイップが  402kcal/100g


とほとんど変わりません。(植物性と言ってもカロリーは高いです!)


ただ、コレステロール値だけは、
動物性 120mg/100g
植物性   4mg/100g
と全く違います。コレステロールを気にされている方には、植物性がオススメです。




【参考:出典】
「お菓子「こつ」の科学」 河田昌子 著 2005年 柴田書店
「五訂 食品成分表2005」 2005年 女子栄養大学出版部




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