(バスケットボール)残り6秒 同点劇
延長戦、田臥攻め貫く
2010/4/13付日本経済新聞 朝刊
 第4クオーター残り6秒で3点差。万事休す、と思われたリンク栃木は、プレーオフ決勝で2戦連続20得点以上の川村にボールを託した。「決めて追いつけば勝てる。負けたら、僕が外したせいだ」と、川村が体勢を崩しながら放った3点シュートが、試合終了のブザーと同時にリングをすり抜けた。

 あまりに劇的な同点シュートに「これで負けない。延長は受け身はダメだから攻め続けた」と田臥。決勝1、2戦とも10点差以上をひっくり返したのは、こうした攻め時を逃さない姿勢があったから。延長に入り川村が立て続けに5得点。「いい終わり方でしょ」と、最後はゲームメーカーの田臥が華麗に決めた。

 今季前半、田臥はケガで欠場。なかなかチームとかみ合わなかったが、プレーオフに入って呼吸が合ってきた。この日はマンツーマンで徹底マークされたものの、「毎日トレーニングキャンプか」(田臥)という練習で培った体力で選手全員が動き回り、徐々に田臥、川村が暴れるスペースを生み出した。

 創部3年目。5年目以内の日本一を目標に掲げたリンク栃木だが、2年早く達成。実業団主体のリーグを、地域密着型のプロチームが初めて制した。決勝も会場の3分の2は栃木からのファンが埋めた。

 MVPに選ばれた田臥は、日本一は3年連続高校3冠を達成した秋田・能代工時代以来。「高校時代は勝って当たり前。今回はチャレンジャーだから余計うれしい」。米プロリーグNBAでもプレーし、日本に戻って2年目の司令塔。久しぶりの日本一の味は格別だったようだ。

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はい。
まだ興奮気味です。


日本リーグ(=JBL)をプロチームが制したのは初めて、という下り。
そもそもbjリーグが立ち上がったのは、日本リーグのプロ化が遅れており、それにヤキモキした人達が作ったのがbjでした。

そんな背景の中、未だに「日本でバスケのプロは無理」と思われている中で起こした奇跡。
いやはや。

やはり、実業団チームとプロでは勝ちたいという気持ちも、ファンに対するケアも雲泥の差があるのでしょうね。
数年後には、スーパーリーグ構想という形で、JBLとbjが一緒になるような話も出ているようですが、初めての日本リーグのプロチーム優勝で、拍車がかかることでしょう。


本当にいい意味で、日本のバスケ界が変わって欲しいと切に思います。



しっかし、昨日のファイナルの試合のレベルは高かったなぁ。