最後になるが、このようにオイルショックから変動相場制により円が極端に安い時代から、プラザ合意を経て円が高騰し、バブルが崩壊してデフレになると、日本のホースマンはこぞって海外へ目を向けるようになった。これは必然であり、その昔、日本の円で海外の名馬を種牡馬として買いあさり、全く活躍することなく消えていった名馬に墓場などとよばれた時代からすると、いま日本の競馬はようやく世界の競馬に追いつこうとしているように思える。

日本のホースマンでいち早く世界に目を向けたのは社台であろう。そして今は藤沢調教師をはじめ、海外経験のある調教師が海外に積極的である。

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そこに大きな経済のマクロ変動が伴ったことで、若馬から世界に挑戦できることになったことは、頼もしくも好ましいことである。世界は刻一刻と変わっている。昨年のマカヒキや、ラニの挑戦。そしてモーリスなどのレイティングの高さなどは、まさに日本のホースマンとJRAが積み重ねてきたことを礎としている。

欲を言えば、やはり日本国内で世界の強豪がぶつかり合う機会を目の当たりにしたいものだが、自らドバイや香港、メルボルンやロンシャンに出向く楽しみも増えたと言える。

以上