3時10分 決断のとき(原題名:3:10 to YUMA '09年9月シネリーブル梅田) | Que amor con amor se paga

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映画・本などのネタバレメインのブログです
日常で気になったコトや動画も載せてます。



クリスチャン・ベール連チャン第1位

ラッセル・クロウ第4位

…これ書いてる時点で、ウレスイ・ランクインを貰ったので


かなり前に、原稿だけ書いて『ほったらかし』状態だったこの作品をUp

観に行ったら『メカニック』の時と同じ客層で(滝汗)




おじいさんだらけ



客層の9割男性という理由は、あらすじにあるかもしれません…

…そもそも、アタシの観る映画は、男性客層が多い映画が殆どで、女性客9割という映画だと
映画館の中で途中から寝てしまうもので

予告編はこちら、あらすじいってみる





牧場主のエヴァンス(クリスチャン・ベール)は、南北戦争では狙撃の名手として知られ、
戦争で片足を失い英雄として帰ってきた。

しかしそんな彼を良い様に思わない地主や有力者が、エヴァンスの牧場に度重なる
嫌がらせをし、馬小屋に放火する。

折しも干ばつが重なり、エヴァンスの牧場は経営が成り経たなくなり、借金がかさみ、
一家離散の危機まで追い込まれていた。

妻・アリス(グレッチェン・モル)と結核を患う14歳の息子ウィリアム(ローガン・ラーマン)
との関係も冷えきっている。


そんなある日、エヴァンスは、強盗ヴェイド(ラッセル・クロウ)に街で襲われた
ピンカートン探偵社に努める賞金稼ぎバイロン(ピータ・フォンダ)を助ける。

その後、ヴェイドが現行犯逮捕された現場に遭遇したエヴァンスは、鉄道会社の
バターフィールド(ダラス・ロバーツ)から、ヴェイドを
刑務所のあるユマ行き3時10分発の列車に乗せ、
護送する任務を引き受けないかと話を持ちかけられる、その額200ドル


200ドルあれば、借金を返し、新しい土地に住む事も可能だ。


護送は決して順調なものではなかった。

追っ手をまくためにアパッチ族の支配地を通り抜けるなど、エヴァンスとウェイドは
立場こそ違えど、2人で様々な危機を護送中に乗り越える中、奇妙な絆が生まれてくる


しかし目的地、ユマに到着した途端、強盗団の手下たウェイドを取り戻す為に、
列車を取り囲む。

エヴァンスは、ウェイドにこの仕事を引き受けた本当の理由を語るのだが…


ここからネタバレいきます。


男として誇れるものは、何なのか。

それが意外な事である事実、意外な事を言うだけの勇気を問われる映画でもあります。

観客層の年齢が高かった+じーさん+おっさんばかり(爆)おそらくガンコそう、
西部劇が好き…というのもあるんだろうけど


女性には理解されない男性の生き方というか背中


実は、この護送列車の中に、エヴァンスの息子、ウィリアムが乗っているのです。

エヴァンスを助けようとするのですが、父親の思いが100%届いてるのか、ったら、
そういうワケでもなさそうなのです


クリスチャン・ベール演じるエヴァンスが、真正直すぎて、世の中の悪い部分を被りすぎてる
という思いがしましたねぇ。

農場を作っても、嫌がらせされて川の上流で流れを変えられて自分の農場だけ
干ばつになるし、保安官は買収されてるし、放火もされるし、そんなんで、借金かさむし、
何をやっても、酷い目に遭う。

家では呑んだくれるしかない、そりゃ奥さんも子供も見放してるから。


真正直すぎて社会の悪い面を引っかぶるという米国の映画はデンゼルの『ジョンQ』があるけれど、
あれはあれで、米国社会保険制度のひずみを描いているので。

こっちは、真正直に生きていてもイイコトねぇぞと無法を働くラッセル演じる悪党ヴェイドと、それでも正直さを
捨てきれないオヤジとの対決かもしれません。


エヴァンスが、この仕事を引き受けたのは、息子と妻の為。

借金を返して、結核を患う息子の為に新天地で療法させる為でした。

一方ヴェイドは、父親に捨てられて強盗でずっと生計を立ててきた、自分にとって
誇れるものは、自分ひとりの力で生きてきた事。

でもウィリアムに、かつての自分を見てしまう。

このままだと、ウィリアムは強盗になってしまう。


ヴェイドはエヴァンスに鉄道会社払う20倍の額で買収を持ちかけます。

これは最初から20倍だったわけじゃなく、劇中では徐々に額面が上がっていきこうなるのですが、
20倍の額があれば、エヴァンス一家が安泰に暮らせるだけでなく、ウィリアムを学校に通わせる事も出来る。

エヴァンスはこの申し出を断るのですが、それはウィリアムが乗り合わせいたからでしょう。

息子がいなければ、この、申し出は受けていたかもしれません、それが親の面子というものです


そしてエヴァンスは、


自分には誇れるものが何もない


…といいます

自虐ネタとか、つぶやきとか、そういうのとは別次元ですよ(汗)

追いつめられた末に、いうわけですから

その状況下で、この言葉が出てくるのですから、男の沽券とかプライドがもうズタズタな
わけなんですよ

それでも生きていかないといけない、家族を守っていきたいと思うエヴァンス。



そんなエヴァンスに、ヴェイドは



手下を次々と皆殺しにしていきます


えええええ なんすよ

有能だけれど、強盗の為に手段選ばず皆殺しにしていく部下たちを始末していくという


この映画観た他の方も、書いておられますが

ヴェイドを慕っていた、
二丁拳銃のチャーリー(ベン・フォスター)をヴェイドは殺してしまいます。

ここを何で?という方、かわいそう、という方、多いと思います。

確かにそうなんです、ヴェイドに心酔してて、彼にずっとついていこうとしていたチャーリー

でもヴェイドからしてみると、自分の生き方には、どこか疑問を持っていた。

エヴァンスの息子を救いたいと思った以上、弟分のチャーリーを生かしておくわけにはいかなかったと思います。

彼は将来の自分になるのですから。


ラストは、ヴェイドは口笛を吹いて馬を呼び寄せ、どこともなく去っていく

自分の中の正義を貫く為に、が、ヴェイドの中にある正義は、エヴァンスに出逢う前と後では違うという。


確か、エヴァンスの牧場は恵みの雨が降った…のだと思うんすが。


この映画を観た男性からしてみれば、エヴァンスとヴェイド、どちらにも感情移入できる人は
いたのではないかと思います。


『アメリカン・ギャングスター』までいかないですが、これはナカナカみせてくれる映画でした。


原作は『ジャッキー・ブラウン』で知られる、犯罪小説の大御所、エルモア・レナードなんですが、
今年の8月20日にお亡くなりになられています。


ご冥福をお祈りいたします。










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