Jai ho Ganga Maiya !
ガンゴートリーには、ガンガーを祀った寺院があります。
ガンゴートリーに着いたら、まずはこの寺院に出向くのが巡礼者の習わし。
寺院の前の道には、プラサード(お供え物)用の花輪やフルーツを
売っている店がたくさん。
日本では神社やお稲荷さんに食べ物をお供えしますが、
それはインドでも同じ。
割ったココナッツや、バナナをお供えして、
神様にマリーゴールドの花輪(Mala)をかけたりします。
日本では、例えばお神酒や千歳飴のように、それらのお供えした食物を
神様からの祝福として、またいただきますが、
それもインドでも同じです。
お参りが住むと、オデコにティラクを塗ってもらい、
両手で、プラサードの果物や甘いものをもらうことになっています。
ところで、「ガンガーを祀っている」っていると書きましたが、
ガンガーは女神様でもあるのですよ。
ガンジス河が神格化した神様で、絵では普通、ワニに乗っています。
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さらに、ガンガーは、
「シヴァの髪の毛の中から出現して、地上に降下した」
と言う伝説があります。
絵だと、こういう風に現されます。
シヴァの巻き巻きの毛のところから、女神ガンガーがプーっと水を吹いてます。
ガンガー(ガンジス河)は、女神ガンガーでもあり、
つまり、「母なるガンジス」です。
ガンジス河は「ガンガー・マー」と呼ぶ事もありますが、
直訳すると「ガンガー母さん」「ガンガーママ」。
とにかく、全てのものを受け入れて流れる母なるものへの崇拝なのです。
ガンジス河を目の前にしたり、ガンガーを祀る寺院で人々が
口々につぶやいたり叫んだりするマントラは、
「Jai ho Ganga Maiya !(ジャイ ホー ガンガー マイヤ!)」
ガンガーに勝利あれ!
「Maiya(マイヤー)」も、母なるものへの呼びかけのときに使う言葉です。
よく、困り果てた時などにインド人は、空を仰いで
「アレ、マイヤジー、クチュ ト カル デー!」
(ああ、女神様!なんとかしておくれよ!)
と言ったりしてますよ。 ダダをこねる感じで(笑)
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デリーにあるチャッタルプル寺院(Chattarpur)にいるガンガーとワニ。
母なるガンジスは、ヒンドゥー教の象徴のような存在。
歌でもよく歌われます。
ブーペン・ハザリカ(Bhupen Hazarika)というベンガルの歌い手による
↓の曲とか、いいですよ。
山地帯を終えて、北インド平野に流れ出て、
この世の何もかもを受け入れて、悠々と流れるガンガーへの憧景が
歌にすごーく入ってます。
4年以上前、まだ旅行者だったときに、よく、聞いてましたな~。
「Ganga tum ,ganga behti ho kyon?」
ガンガー トゥム、ガンガー、ベヘティ ホ キュン~?
「ガンガーよ、君はなぜ、流れているんだい?」
と歌っています。
ブーペンはもう、じぃさんですが、
インドって、いい歌や流行した歌というのは、廃れずに、
いつになっても町でかかっていたり、若者も普通に聞いたりします。
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※これまでのガンジス河の記事は↓など