中島一氏の「中国人とはいかに思考し、どう動く人たちか」(2011年11月5日発行)を読みました。
副題に「彼らが振り回す”独特な常識”を知りなさい!」とあります。
まえがきに、「中国人を理解できなければ、日本に未来はない」とあり、「中国を理解することは、中国人と交流し、友人になることからはじめるべきだというのが私の信念」とあります。
そして2章で、優秀で前向きな中国人3人の素顔を紹介し、 3~5章で日本人と中国人の違いを説明しています。
続いて6~7章で、戦乱の歴史・儒教が中国人に及ぼした影響を述べて、8章では客家の紹介をしています。
客家に対しては漠然としか理解できていなかったのですが、本書を読んで理解することができました。
更に9章「共産党が人々の暮らしをどう変えたか」で、改めて中華人民共和国建国以降の激変と厳しさが、よく整理されています。
終章「中国人といかにして友好を築くか」では、「国際化で息詰まる日本人」、「中国人と友達になることは国際人になる第一歩」、「いまこそ草の根で世界と交わる覚悟を」などの項目で、日本人を叱咤激励しています。
全般的に、中国人に好意的で、日本人に厳し目のトーンとなっていますが、私には共感できる部分が多く、また中国人の思考の背景を、系統立てて理解することができて、読んで良かったと思う一冊です。
興味のある方は、ご一読ください。
章立ては以下のとおりです(項目は省略)。
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まえがき
1章:日本人が中国人を毛嫌いする、本当の理由とは
2章:彼らとの付き合いから見えた、中国人の素顔とは
3章:日本人と中国人、互いに相手をどんな国民だと思っているのか
4章:日中両国民の思考と行動を比較すると・・・
5章:初対面で表出する中国人と日本人の違いとは
6章:過酷な戦乱の歴史が、中国人の生き方を培った
7章:儒教は、中国人の価値観にどんな影響を与えたのか
8章:客家という人々から中国人の特質を探る
9章:共産党は、人々の暮らしをどう変えたのか
10章:中国社会の矛盾に揺れ動く、中国の若者たち
11章:激変する経済環境に、中国人はどう対応しているのか
終章:中国人といかにして友好関係を築くか
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- 嗚呼、面白き中国駐在生活!
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