ドイツ語で好きな言葉に、実に不思議な魅力的な魔法の言葉、「ゲミュートリッヒカイト(Gemutlichkeit)」と言う言葉がある。


徒然人が、大昔、生涯最初の海外赴任でドイツに赴任した際に、しばらく、ドイツ語を習うようにと、会社の粋なはからいで、南独の美しいロマンチック街道沿いの古都ローテンブルグでゲーテ・インスティチュート(ゲーテ協会)に短期留学したことがあった。そこで、世界30余カ国から様々な人種の方々が集まって一緒にドイツ語を勉強した。


その際に、放課後、学友たちを一緒によく近所の居酒屋に繰り出して、ドイツ生活を楽しんだ。フランケンワインの白のトロッケンの美味しさを知ったのもこの時期である。こうしてフランケンワインを飲みながら、身をもって体感し習得したすばらしい言葉が、この「ゲミュートリッヒカイト(Gemutlichkeit)」と言う言葉である。


徒然人が滞在したローテンブルグのあった南独やその隣国であるオーストリアのウィーン人、ザルツブルグ人が自ら好んでこの魔法のような不思議な言葉「ゲミュートリッヒカイト(Gemutlichkeit)」をよく使う。


Gemutlichkeitとは、「なんとも言えないほど心地よいうれしい雰囲気」「のんきで享楽的な開放的なニュアンスを持つ心地よさ」を表する言葉である。


世界でもっとも、生真面目さや、ストイックさた、厳格さや、義務や責任や勤勉と いう概念から最も遠い言葉かもしれないが、徒然人の性分にはこれがあう。


この言葉と出会ってから、本当にドイツを好きになったと言っても好いかもしれない。


一般に、北ドイツのプロイセン人はこうしたゲミュートリッヒ(Gemutlich)を使わず、南独人のゲミュートリッヒ(Gemutlich)な雰囲気や振る舞いを、むしろschlampig(だらしない)という。


しかし、その点では徒然人は、むしろ、プロイセン人ではなく、南独人かウィーン人、ザルツブルグ人に属するのかもしれない。


先日、もう1つの愉快の会が、おなじみの「ひょうたん」であった。前回同様に実に愉快で実にゲミュートリッヒ(Gemutlich)な会であった。


不思議にこの会は何年も長く続いているが、こうしたゆるい気楽な感じが長続きの秘訣かもしれない。言い換えれば、やや緩くてschlampigな感じのする、のんきで享楽的で心地よさをもったGemutlichな空気がいいのかもしれないと思っている。


今回も、おいしい牡蠣鍋を囲みながら、ひれ酒をいただき、大いに愉快に盛り上がった。


余興で、なんと、うれしいことに、K先輩がお得意の歌を歌ってくださった。いつ聞いてもほれぼれする。すばらしい迫力。感動した。


不肖徒然人も、ささやかながら、小学校時代から親しんでいるリコーダーを何曲か演奏させていただいた。結構皆さん喜んでくださった。

なお、この夏の欧州旅行でフランスとラオスで買ってきたお土産もささやかながら、景品で出し、抽選で当たった方にプレゼントさせていただいた。


席上、様々なご提案も頂戴した。


1つは、今度は温泉で1泊2日で行こうという提案。


もう1つは、参加者の1人で、徒然人大切な心熱き友人、元投資銀行で一世風靡、いまは表参道の小粋なイタリア料理店のオーナーをしているHさんの骨董通りに近いレストランで、美味しいトスカーナのワインを賞味しながらイタリアンを食べようといううれしいご提案であった。


双方とも、予算と日程の調整もあり、無理のない範囲で、もしできたらというゆるい感じで考えたいと思っている。有志だけでゲミュートリッヒ(Gemutlich)な会になったらいいかなと密かに思っている。


【もう1つの愉快の会の参加者】(*は女性。)

Hさん(大切な心熱き友人。元投資銀行で一世風靡、いまは表参道の小粋なイタリア料理店のオーナー)、Tさん*(システムエンジニアSEのプロ。 NPOでも活躍中)、Tさん*(元大蔵省、国際収支の第一人者)、Kさん(オペラ歌手 兼 学校法人勤務。大学時代のゼミの先輩)、Tさん(外資系金融機関勤務、スイス、ルクセンブルグ、インドネシア等海外経験も豊富。)、Kさん(ダンデイな海運会社社長。フルート演奏がご趣味、ご自宅にはグランドピアノ3台、チェンバロが2台ある)、Kさん(外資系金融機関勤務、デリバティブズの専門書も書いている第1級のプロ)、Kさん(国際協力コンサルタントで活躍中。世界中が舞台。この前はマケドニアに長期出張されていた)、Wさん*(外資系金融機関勤務。兼 NPOリーダー)、Tさん(元為替ディ―ラ―。尊敬する先輩)、Uさんご夫妻*(警察官、今夏ベトナムで出逢った新しい友人。奥様は外資系医療機器メーカー勤務)、そして、徒然人(不肖 万年幹事)


【おまけ】
おまけに、徒然人ローテンブルグ滞在中によく通った下宿近くの居酒屋でよく歌ったゲミュートリッヒ(Gemutlich)な歌を以下に付記しておきたい。


アインプロージットアインプロージット
Ein Prosit, Ein Prosit,
デゲミュートリッヒカイト
der Gemutlichkeit.
アインプロージットアインプロージット
Ein Prosit, Ein Prosit,
デゲミュートリッヒカイト
der Gemutlichkeit.
(バイエルン訛りで)
オアンスツヴォアドライ
eins, zwei, drei,
(ク)スッファ! プロースト!
g'suffa ! Prost!


乾杯!!!