The earth can meet our need ,but not meet our greed !


「地球は我々の必要を満たすことはできるが、欲望を満たすことはできない」


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これはガンジーの言葉である。

そして徒然人が大事にしている言葉である。


この言葉は深遠である。


徒然人が日ごろ心に留めているこの敬愛すべきガンジーの言葉を、たまたま、今日上智大学で環境シンポジウムに参加した際に、黒川先生も同じ言葉を引用なさっておられて、ここにも共感者がいらっしゃったと大変嬉しくなってしまった。


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(黒川清先生の熱気溢れるレクチャー)


ガンジーは地球という大自然の単純な真実を理解した数少ない人物の1人であろう。しかし残念ながら、このガンジーの箴言は何ら現代人の生活・社会に生かされていない。





環境の中に人間が存在しているのであって、人間社会の中に環境が存在しているわけではない。


今日のシンポジウムには、鴨下環境大臣のお話や黒川さんの魅力的で迫力あるレクチャーやら、大いに刺激を受け収穫の多い時間を過ごすことができた。


そして、思った。いまや地球の生態系の様々な環境要素を日常の政治経済等における様々な判断に「内部化」させ反映させることが必要となっていることは誰もが否定しないであろうが、ようは地球環境を無視して人々はなにもできないのであると。



いかにこの宇宙船地球号の限られた貴重な環境を毀損することなくその中で持続的に繁栄できるか、そして、既に多くの豊かな人々をより豊かにすることではなく、ものを持っていない人々がどれだけ豊かになることができるのかで判断されるべきであろう。



人類の総人口は紀元前1年にはこの地球上にたった1億人しかいなかったと言われている。その後、あたかもりんごに繁殖するカビのように、1800年には10億人まで10倍に増加し、100年前には16億人、それが現在64億人であるから、この100年間でおよそ4倍に膨れ上がったことになる。そして、2050年には90億人までさらに拡大すると予想されている。


地球が有限なのにもかかわらず、人口は遠慮も節操もなく、無分別に増加し続けているのである。


また、人類の平均寿命も、古代ローマ時代の25歳はともかく、100年前にはせいぜい40歳であったのが、現在では80歳とほぼ2倍に伸びている。寿命が延び病苦が減っていること自体は喜ばしいことであろう。


しかし、この成長拡大が地球環境と十分折り合いをつけながら拡大してきたものなのだろうか。地球環境に無理がないのか、軋みが出てきていないのか。あたかも、癌細胞が健康な細胞を蝕んでゆくように、人類の増殖は地球環境にとっては癌細胞と同様に歓迎されないものだろう。


我々はもう一度、敬愛すべきガンジーの言葉を、胸の中で反芻すべきだろう


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(鴨下環境大臣のお話)


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(中学生が描いた地球環境のイメージ)


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(今日のシンポジウムのプログラム)