このOLは実在した
最近漫画から遠ざかっていたので知らなかったのだが、漫画家須賀原洋行の奥さんがガンで亡くなっていたらしい。
須賀原洋行の奥さんというのは、モーニング(漫画週刊誌)で二十数年前に連載されていた四コマ漫画「気分は形而上」の登場人物「実在OL」のモデルである。
実在OLというのは「うああ海上火災」に勤めるOLが信じられない馬鹿なことをするという4コマ漫画で、4コマ目の「このOLは実在する」というのが様式美的オチだった。
実在OLは連載当時二十代前半だったはずだから、五十歳前後で亡くなったことになる。
狂人は写真の「ホホホ総集編」を購入してファンド運営部*で回し読みしていた。それで自分とか誰かが馬鹿馬鹿しいミスをした時に」「このOLは実在する」とか「このサラリーマンは実在する」とか言って笑い合っていた。
二十年もたてば世の中いろいろあるのだ。
まさに
年年歳歳花相似
歳歳年年人不同 でアル。**
…今となっては「とりあえず、お疲れ」と言うよりない。
合掌
註
*ということは平成2-3年頃の話だ。
**劉希夷の詩の一節
追記
・これはタラレバの話だが、「実在OL」のネタがなかったら須賀原洋行は一部受けしかしないシュール系の漫画家で終わったかもしれない。「実在ニョーボ」こと「よしえサン」の功績は大きい。
2013年10月23日掲載