トスカーナでは、栗が採れ始める10月に、大きさが足りず焼き栗用に売れない小さめの栗を外皮を剥いて、約1ヶ月かけて小屋で燻します。燻されたカチカチの栗を石臼で小麦の様に挽き、粉にするのです。小麦が育たない山での、大切な食料だったそうです。今でも、トスカーナでは12月頃から新ものの栗粉が出回り始めます。

 

先日、ご近所さんに手作りの、カスタッニャッチョというトスカーナの冬の名物菓子を頂きました。

 

通常のカスタッニャッチョの作り方は・・・

栗粉、干し葡萄、松の実、ローズマリーを合わせ、水を加えて、ゆるめの生地を作り、オリーブオイルをたっぷりと塗った低めの型に流し入れ、上に更に松の実と干しぶどう、ローズマリーを散らし、オリーブオイルをたらして、175度のオーブンで30分間焼きます。

栗粉が十分甘いので、砂糖を加える必要はありません。

 

普通だともっと高さがあって、ねっちりした食感なのですが(それもまた美味しい)、今回頂いたのは、とっても薄くて、カリカリと香ばしく焼けていて、それはそれは美味しかったのですカナヘイきらきら

干しぶどうも松の実も上に振りかけただけで、生地には練り込まず、恐らくオリーブオイルをタップリ目にして、焼き上げたのだと思います。

 

フィレンツェの石窯のフォカッチャ屋さん、ヴェラッツァーノでも、カスタッニャッチョを食べる事が出来ます。あそこのは、ねっちりした感じでした(それもまた美味しい)

 

冬のフィレンツェにいらしたら、是非お試し下さい。

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chiho

イタリア、フィレンツェ在住。

フィレンツェ現地情報、滞在型アパート紹介サイト「ラ・カーサ・ミーア」にて、レストラン情報や旅行情報の発信、滞在型アパートの紹介をしています。フィレンツェに関する質問等、お気軽にこちらのブログのコメント欄よりお寄せ下さい♩