「松山千春 『優しい風』に思うこと~松山千春 全作品解説254~」S2934

 

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◇更新履歴

V1.0:2015.4.28 初稿

V1.1:2021.07.06 歌詞、所有アルバム画像、新規記事等を追加

V1.2:2021.07.14 千春のコメント記事へのリンク


■「優しい風」編曲者:奥慶一

1984年5月21日発売のアルバム『愛を贈る』のB面2曲目(CD7曲目/全10曲)

 

◆レコーディングミュージシャン (後日、追記)
01. ドラム:
02. ギター(AG):
03. ギター(EG):
04. ベース:
05. キーボード:

 

◆所有アナログアルバム


◆2021.7.14 夢野旅人
2021年7月4日放送「松山千春ON THE RADIO」。
6月30日に、1年半ぶりのコンサートツアーを終えて、ツアースタート前に作られたセットリスト案のプリントを用意して、
春のツアーを振り返りました。

放送での「優しい風」に関するコメントは、下記リンク記事の第2項にあります。

 

 

◆2021.7.6 夢野旅人
コロナ禍で、1年半ぶりのコンサートっなった2021年の春のツアー。「優しい風」が2011年秋以来、約10年ぶりに、本編一曲目ないし、本編一部で歌われました。

 

80年、90年代のコンサートでは定番なナンバーだったせいもあり、10年もステージで歌っていなかったかと、時の流れの早さを感じた。

 

今回のアレンジ、千春の抑えた歌いかた、メンバーがコーラスに入ってこないなど、一番、原曲に近い演奏で実によかったです。

 

~夢を見ていたの これで終りなの 
どこで何を 間違えたの
言葉にならない 思いはふるえて~

 

ツアースタート前から、本編一曲目ないし、二曲目にと選曲されていた、「クレイジー・ラブ」、「愛を確かめる」、「優しい風」。

 

この3曲は、コロナ禍において今まで通りにコンサートが出来ないことの歯痒い思いや、だからこそステージに立つ思いを、フレーズ、タイトルから選んだと、自分は確信しています。

 

◆2015.4.28 夢野旅人

「On the Radio」のレビューと重複しますが、

1984年春のシングルは、「On the Radio」ではなく「優しい風」にすべきだったと思っています。


学生のころ。

ヘビメタ好きのマイケルの家で徹夜マージャンをやった。

主なメンツは、甲斐バンド好きな甲斐君。

一緒に千春や浜田省吾のライブに行っていたテツ。

寡黙で、頭の良かった教授。

 

マイケルの部屋なんで、一晩中、彼の好きなヘビメタ漬になってしまう。

なので、自分のレコードやカセットテープを持参した。

 

主のマイケルに、気を使いながら、タイミングを見計らって、自分のカセットやアルバムと入れ換えてかける。

そんな感じでした。

 

ある夜、千春の楽曲を集めたカセットをデッキにいれた。

千春の「ロンリー・ナイト」がかかると、甲斐君が「なんだ、この気持ち悪い歌い方は」などという。

 

「いやいや、レコードだとそう感じるかもしれないけど、ライブだと、荒いロックテイストで言い感じなんだよ」とか、あれこれ言いながら打っていた。

 

教授は何が好きだったんだろうな。

少なくとも、松山千春はさして好きではなかったはず。

初見の楽譜で、キーボートを弾けたから、音楽には興味があったのだろう。


あるとき「優しい風」が流れた。

 

彼が「これ、千春?」といち早く反応した。

「この曲はいいね。新鮮だし、それでいて違和感がない」といった。「うん、うん」と気を良くして、ドラを捨てたらあがられた。

 

当時、ファンの中でもアルバム『愛を贈る』の収録曲の中で「優しい風」が一番人気が高かった。

 

赤い薔薇を抱えている千春の写真。

雑誌のアルバム広告には、「優しい風」の歌詞が記載されていた。レコード会社も、アルバムのトレーラー的役割をこの歌が担っていた。


この時代に大衆が好んでいたサウンドでもあり、抑え気味に歌う千春のヴォーカルは新鮮だった。

 

教授がいったように、新鮮だけど、「On the Radio」のような違和感はなかった。松山千春を、あまり聴かない同級生たちにも、うけがよかった。

 

当時は、周囲の多くの人が違和感を感じた「On the Radio」。

シングルカットの「電話」は除き、「青春」から10万枚以上のセールスを維持してきたが、売り上げが5万枚台に激減した。

 

楽曲だけのせいではないが、結果論と推測ではあるが、「優しい風」だったら、違った流れになったのではと思う。

 

レコードでは、丁寧で抑えたヴォーカルとなっているが、ライブでは、かなりテンポアップさせて、エネルギッシュに歌っていた。80年代のアンコールの定番曲となった。

なかでも、リリース時の1984年春のライヴアレンジ、パフォーマンスが、自分は好きだった。

 

90年頃になると、当り前なのだが、エネルギッシュさや躍動感が薄れていった。

91年秋だな。

本編でキーボードの板(板倉雅一)さんに、ヴォーカルの一部を預けたとき。

自分の中で、「優しい風」は終結した気がした。

 

1984年5月15日放送の『FM仙台 オールナイト・センダイ』で、「優しい風」について以下のように、話している。

 

「ぐっと張って歌うのを抑えて歌っている。

キーも、わざとさ、Aぐらいのキーをさ、ひとつ下げてGで歌ったりして。歌いやすいっていうかGのほうが、とつとつとね、語りかけられるような歌い方ができるからね。

 

今まで、こういうことに挑戦したことがなかったからさ。だから今回はひとランク、キーを下げて、そんで、すんなり歌ってみようか、みたいに思ってね。」

 

「SWAY」や「夢の旅人」にも思うのだが、

(ライブということもあるのだが)千春は、抑えた歌い方をライブで持続できない、させない傾向がある。

 

90年以降、本編で歌う「優しい風」は、原曲どおりのテンポで、丁寧に、抑えた歌い方をしてくれたらいいのにと幾度も思った。

 

それが無理なのなら、弾き語りやアコースティックヴァージョンで、また違った魅力を引き出してくれると嬉しい。

 

好きな曲だけに、つい辛口になってしまいました。

楽曲的には、ほんとにいい曲だと思います。

 

◆歌詞

優しく吹く風教えて下さい

夢を見ていたの これで終りなの 
どこで何を 間違えたの 

言葉にならない 思いはふるえて

知っているの でもきっとこのままじゃ 
後姿見送るだけ 

貴方と二人で 歩いて来たのに 
心ではじけた かけがえない愛 

優しく吹く風覚えて下さい

同じ時を過ぎ同じ夢を見た 
若い二人 愛の全て 

貴方と二人で 歩いて来たのに 
心ではじけた かけがえない愛 

貴方と二人で 歩いて来たのに 
心ではじけた かけがえない愛


◆松山千春全作品(解説)に思うこと ~松山千春 全作品解説3~ インデックス3(1982~1984)

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