2009年6月、父が前立腺がんの末期だとわかりました。



腰痛がひどいといっていたため、接骨院へ行ったり、整形外科に行ったりしていたのですが、
MRIを撮ってもわからず血液検査をした結果、泌尿器科へ行くことになりました。

今までは病院に行くときは家族が必ず一緒に行っていたのですが、その日に限って父はひとりで行きました。
そして、前立腺がんで骨まで転移しているだろうとひとりで聞いて帰ってきました。


ひとりで行かせてしまったことを、今でも後悔しています。



かなり進行しているということで、埼玉医科大学国際医療センターに紹介状を書いてもらい

詳しく検査をすることになりました。

ここは、2年前にできたらしくバカデカイ、超きれいな病院で、
癌と脳と心臓の専門病院です。
まさしく、ドラマにでてくるようなそんな造りです。
実際にドラマや映画の撮影もしています。

入るとグランドピアノがあって演奏がされていて、
ホテルのラウンジのようで、スタバまであって開放的なロビーがあります。


ぼ~っとしていると病院と忘れるような場所です。





余命宣告は数年。


骨に転移しているため、手術はできず手の施しようがないと言われました。
ですが、そのわりには数年あるということに感謝しています。
それに、薬の効き具合でかわるようです。



正直、まさか自分にこんなことが起きるとは思いませんでした。
ドラマの世界での出来事でした。
こういう状況になって初めて人間の一番の問題は生と死ということだとわかりました。


あんなに悩んでいたのに、今までの悩みが小さなことにさえ感じられてしまいます。

しかしながら、この現実から逃げずにたくさんのことを学ぼうと思います。

父がこうなったことに何か意味があるわけで、神様が与えてくれた数年をいかに生きるかが今後の課題です。

やっぱり生きるって生半可なことじゃないんですね。
これから治療が始まれば、抗がん剤で毛が抜けたり、吐き気がひどくなったり、
薬が効かなくなって、痛みがひどくなったり、たくさんのことが予想されます。
残酷とさえ思います。

でも、生きることに意味があるならば病になんか負けてられません。

そして実際問題、生活費や医療費、経済的な問題がでてきています。

稼ぎ頭はわたしだし、妹と協力していかなきゃだし、家族総出で戦います。

散々泣いたけど、もうそんな弱くいるわけにもいけないわけで、
本人の痛みを考えたらこっちがしっかりしないといけません。



病院に来て、どよ~んとした感じかと思ったけど
いつもロビーにいるひとはみんな明るく笑っています。
深刻な顔で泣いている人もいるけど、みんな病気のことを笑いながら話してます。

実際、笑うことは病気に本当にいいそうです。


だから、出来限りこれからは笑顔でいようと思います。


人生楽しかったと父が思ってもらえるように。。。